万病の元 “慢性炎症” は食べ物が原因だった
ガン、糖尿病、動脈硬化、肺炎など、
さまざまな慢性疾患の引き金になるのが、慢性炎症です。
慢性炎症とは何か。
慢性炎症は何が原因で起こるのか。
また、慢性炎症を引き起こすと考えられる食べ物7つについて解説します。
(記事の文末に動画を添付しています)
急性炎症と慢性炎症の違い
多くの人がイメージする炎症は、
擦りむいたり、ぶつかったり、
何かの菌が入ってしまった時に出来る炎症ではないでしょうか。
そのように突発的に発生して、自覚症状がある炎症を急性炎症といいます。
急性炎症には、
①赤くなる
②腫れる
③痛みがある
④熱を持つ
の4つの特徴があり、それは体の免疫細胞が菌などと闘っていることの現象です。
急性炎症は、長くても1週間程度で治まります。
大きな心配はいりません。
しかし、慢性炎症はそうはいきません。
慢性炎症はほとんどの場合、体の内部のどこかで、自分でも分からない内に発生します。
慢性炎症が怖いのは、自覚症状がないことです。
自覚症状がないままにジワジワと進行して、やがて免疫細胞では手がつけられない、つまり修復不能な状態に陥ります。
すると、あらゆる疾患の引き金になります。
慢性炎症こそ警戒しなければいけません。
慢性炎症の原因
慢性炎症の原因は、大きく分けると悪い生活習慣と悪い食生活です。
悪い生活習慣は、ストレス過剰、慢性的な運動不足、喫煙などを指します。
この記事では、悪い食生活に絞ります。
悪しき食生活が引き起こす炎症にも、大きく分けて3つのパターンがあります。
①酸化によるもの
②糖化によるもの
③(炎症を起こす)
食べ物によるもの
①酸化は、大量の活性酸素が発生して、それが体を酸化させて炎症を招くというものです。
酸化した油やトランス脂肪酸、食品添加物を日常的に摂取することが原因です。
対策は
1.そういった食品を極力摂らない
2.抗酸化栄養素を摂取する
②糖化は、体内の余分な糖質がタンパク質と結合して、細胞が劣化することです。
それによっても、炎症が起こります。
対策は、
1.糖質の摂りすぎに注意すること。
2.食事を時間をかけて(20分以上)食べること。
③炎症を起こす食べ物は挙げればキリがありませんが、代表的な食品群7つに絞って紹介します。
一部、①酸化 ②糖化と被ります。
[砂糖・ブドウ糖果糖液糖]
ブドウ糖果糖液糖とは、ブドウ糖と果糖を主成分とする異性化糖の一つです。
砂糖よりもはるかに甘みが強く、砂糖よりも速攻で吸収されます。
砂糖とブドウ糖果糖液糖は、腸の中の悪玉菌のエサになり、悪玉菌を増殖させます。
すると腸で炎症が起こり、腸内環境が悪化、アレルギーの原因にもなります。
また、砂糖と、とくにブドウ糖果糖液糖は血糖値を急上昇させるため、高血糖を招きます。
高血糖も、紛れもなく炎症要因の一つです。
[リノール酸(オメガ6)]
リノール酸とは、サラダ油、菜種油、
大豆油、コーン油、ひまわり油など、
多くの家庭で日常的に使用されている食用油に含まれる脂質です。
リノール酸は、過剰に摂ると炎症反応を起こします。
日本人のほとんど、90%以上の人は、リノール酸の摂りすぎです。
それは、自宅で使う油以外にも、加工食品、外食、テイクアウト等、あらゆる食品にリノール酸が使われているからです。
リノール酸は、如何に減らしていくかを考えなければいけません。
[トランス脂肪酸]
マーガリン、ショートニング、
ホイップクリーム、コーヒークリーム、
クッキー、パンなどに含まれるのが、
トランス脂肪酸です。
トランス脂肪酸は、植物油に水素を添加することによって作られる、人工的な脂質です。
自然界には存在しない物なので、生体が異物と認識して拒絶反応を示します。
それが炎症につながるのではないか、と推測しています。
[超加工食品]
超加工食品とは、従来の意味での加工とは違う、高度な処理の加工を施された食品を指します。
具体的な食品は、
ソフトドリンク、
スナック菓子、
フライドポテト&チキン、
菓子パン、
インスタント食品、
冷凍食品
など、さまざまです。
超加工食品が炎症を引き起こすのは、大量の添加物が原因の一つ。
もう一つは、食品そのものが人工に近いものであるために、体が拒絶しているのではないかと推測できます。
[加工肉]
ハム、ソーセージ、ベーコン、サラミ、
ポーク缶詰などを、総称して加工肉と言います。
加工肉は、炎症のみならず、発がん性が疑われる添加物が懸念されています。
加工肉に含まれる添加物は、亜硝酸ナトリウムです。
亜硝酸ナトリウムと2級アミン(アンモニアの化合物)が反応すると、発がん物質(ニトロソ化合物)が生成されやすくなります。
[小麦(グルテン)・牛乳(カゼイン)]
グルテンとカゼインは、小麦と牛乳に含まれるタンパク質です。
グルテンは炎症性のT細胞(リンパ球の一つ)を増加させ、逆に抗炎症のT細胞を減少させます。
カゼインは、炎症性のサイトカイン(情報伝達物質)を増加させます。
結果的に両者とも、時間をかけて炎症体質に傾いていきます。
人によっては腸に炎症を起こし、アレルギーの元となります。
[アルコール]
「酒は百薬の長」とも言いますが、体への影響に限って言えば、少量の飲酒よりもアルコールゼロの方が健康によいことが分かっています。
とはいえ、親しい仲間とお酒を飲んで会話が弾んだり、心の距離が縮まったり、というお酒ならではのメリットまで否定するものではありません。
メンタルにとってプラスもあることは、私も分かっています。
なので、少量の飲酒で気持ちよくなるのが一番です。
お酒に強い人にとっては、難しいかもしれませんが・・・
飲み過ぎは、炎症はもちろんのこと、およそ健康にとっていいことはありません。
まとめ
炎症は、急性炎症と慢性炎症に分かれます。
慢性炎症は自覚症状がないままにジワジワと進行して、やがてガンや糖尿病、動脈硬化、肺炎など、あらゆる疾患の引き金になります。
慢性炎症の原因は、大きく分けると悪い生活習慣と悪い食生活です。
悪い食生活が引き起こす炎症にも、
①酸化によるもの
②糖化によるもの
③(炎症を起こす)
食べ物によるもの
この3つのパターンに分かれます。
炎症を引き起こす7つの食品群は、
[砂糖・ブドウ糖果糖液糖]
[トランス脂肪酸]
[リノール酸(オメガ6)]
[超加工食品]
[加工肉]
[小麦(グルテン)・牛乳(カゼイン)]
[アルコール]
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