ゆっくりしていきんさい
トゥオネラの花嫁 インスタレーション
『ゆっくりしていきんさい』
無事に全日程を全うできました。
ゆっくりと過ごしにお越しくださったみなさま
応援してくれた皆様
平櫛田中邸の皆様、スタッフの皆様
本当にありがとうございました♡
大人になってからなかなか体験することのない
おばあちゃんちでの夏休みを
思い出していただけたかなと思います。
とっても穏やかでゆるやかな時間だったので
幸せだなあと覚えていつつも
すこぉし記憶がぼやぁっとしてます。
だから色褪せないうちに、
ここにのこしておこうと思います。
展示について
アルバム、散らばった写真、ラジオ、メモ書き、ランドセル、卒業証書、漫画、はちまき、大きな額縁に入った写真、お手紙、糸電話、砂時計、お布団...
時が止まったように、色んな、懐かしいモノで色付けられた田中邸。
ただよう私たち青いたま。ただ、ゆっくり過ごしてほしい、という思いで展示されておりました。
ニンゲンのマネをして、時を待っている青いたま。ニンゲンと直接の会話はできず、糸電話を通してしか言葉を交わせない。子どもとは直接会話ができる、青いたま。
それでもみんなと言葉のないやりとりをしたり、微笑みあったり、いっしょに遊んでみたり、いっしょにラジオ体操したり、マチュピチュ区歌を聴いたり、麦茶を飲んだりきゅうりを食べたり、沢山の瞬間がうまれました。日常で忙しなくて忘れてしまうようなちょっとした何かを、じっと見て、聴いて、感じるような時間をみんなで作れたことが私たちの生きる理由でした。
みんなの子どもにかえったような、優しい笑顔が眩しかったなぁ✨ みんな家族のように思えたよ。
撮影プランで来てくれた方、素敵なお写真ありがとう♡
パフォーマンス
平櫛田中さんが天井から吊るして、彫刻作品を作っていたアトリエ。25分間のパフォーマンス。空間がとても強く、ここで生きた強さをひしひしと感じながら踊らせていただきました。ぎゅっと集中力が高まる空間で、暑いなかだったけれど、お客様の熱量もぐっと高く観ていただけて、燃えました。
パフォーマンスについては、あまり多くを語るつもりはなく、観てくださったみなさまのそれぞれのご感想が正解だと思っているので、これは私の踊ってみての感想と捉えていただけたら嬉しいです。
このパフォーマンスの稽古中から、ずっと考えていました。私たちは何のためにうまれて何のために踊るのだろう、と。それはこの作品の中でのことでもあり、私そのものについてでもあるなと思ったのは、現地入りしてから。
私も15歳くらいまでは日本家屋に住んでいたので、まるで当時の暮らしをしているような気持ちになってました。寝て起きてご飯を食べて歯を磨いて、お稽古をして、仏壇に手を合わせて、ご飯を食べて歯を磨いて眠る日々。
暮らしに踊ることがずっとあった私にとって魂を浄化されたような時間でした。
何のためにうまれて何のために踊るのか
その疑問はやっぱり解決しなかったけれど、ひとつわかったことは、踊り続けないとわからないのだな、ということ。まだまだ足りないんだ。
たまは魂となって人の身体として宿り、うまれ、いきて、終えていく。その連鎖はとても美しく、時に哀しく、止まらない。
さいごに、作品を創るということ
この作品は、トゥオネラの花嫁の碧さやかちゃんが、発案の企画でした。さやちゃんの広島のおばあちゃんが亡くなりお家が取り壊されてしまって今はもうないそう。そんな大好きだったおばあちゃんの家に、田中邸がよく似ていたからインスピレーションが生まれて創作に至ったそうです。
それをこういう形でイマーシブのような、美術館のような、演劇のようなアート作品として提示するさやちゃんをみて、少し羨ましくなった。学び直したい、と大学再入学を決めたさやちゃんの全てが詰まっているような気がしました。
あさりさんの振り付けは、とても形が美しく面白く、身体そのものや踊りが持っている面白さを存分に活かした振付だったし、テラダさんの空間から生まれるような音楽ととてもよく共鳴していてとっても楽しかったです。
私は今回久々に振付や段取りをもらい、表現に徹していた演者であったけど、本当にたくさんの刺激をもらいました。いままで私がやってきたことを頼りにしつつ、新しい挑戦をしたような気持ち。心が穏やかであれば、どんなことも踏み込んでいけるなぁと気づきました。
そしてお客様の力はやっぱり強いなぁと思いました。ゆっくりしにきてくれて、本当にありがとうございました😌🫧 また出逢えることを信じて、新しくうまれかわっていこうと思います。
また、来世でね〜〜
p.s. 絶対に言いたかったこと。笑
踊り人生24年。初めてたまを口の中に入れたまま5分間踊り切りました!笑 吐き出した時、みんな驚いたかな?😏