ブランドとイメージ

遂にギブソンが破産申請をしたようで、あくまで再建に向けての前向きなものらしいのですが。。。

それでも、ロックの歴史を観続けてきたメーカーの1つがそうなると言うことに関して色々な思いを抱かない訳が無く、今回はそんなことを。

いわゆる、ギターメーカーの2大ブランドと言えばフェンダーとギブソンと言うものがありまして。その2つが60年代からしのぎを削ることで、楽器のあり方が決まってきたと言っても過言はなく。今回、そのうちの1つが破産申請をしたわけでございます。

色々な事情が絡んでの結果だとは思いますが、個人的に考えてみると1つのイメージで突き進むことの限界があるように思います。

フェンダー社はいわゆるバンド界隈で必要なものは、ほとんど製品群にラインナップされていてかたやギブソン社は今はギターに集約されています。

そこも大きな違いで、もっとも大きな違いなのがフェンダー社の方が挑戦的な製品が多いということ。

対してギブソン社は今に適した製品は数多くあれど、挑戦的なものは限りあるということ。

要は、物事を考えるときに後手に回ってしまう。

今に対して、挑戦的なものは少し先を見据えたアプローチが出来るけれどこの変化が激しい今に対して順に対応して行くのは変化のスピードが激しすぎる。いくらトップブランドの1つであろうと、それに逐一食らい付いて行くのは限界があるのでは無いか。

もちろんこれもバランスで挑戦的なものばかりでは上手くもいかないし。それはそれで、何かのきっかけになり名は残るのだろう。それでもやはり、従来あるものはきっちりと残して行く必要もある。その中に挑戦的なものがあるからこそ、際立って行く。これがフェンダー社。

対して今回のギブソン社はこれとは違う道を歩んでいて、確かに今までの中で人体工学を利用した製品や他社が用いてない技術を持って製品を出したりもしているのだけれど、それも昔の話で今は過去のいいものを自社でレプリカにしてしまう流れと、今に適したものを作るこの2つで存在しいる。

だから、おそらく往年のプレイヤーが使っていたというイメージに頼らざるを得なくなったのだろう。今回ここに限界がきた。

でもさっきも書いたけど、ギブソン社も挑戦的なものは世に送り出している。

しかし、それはその時代の何歩も先を行くものだった。今の自分たちから見ても挑戦的に思える。そんな製品を世に送り出していた。

もしかしたら、そんな経緯も手伝って過去のイメージに回帰して行ったのかもしれない。そこは自分たちには知る由も無いこと。

それでも、音楽に携わるものの1人として今回のことは実に多くの意味をもつそんな気がしてならない。


いいなと思ったら応援しよう!