音楽、この先のあり方

今から、ちょうど10年前にギターを始めた。

その時はギターのことなんて、ちっとも分かってなかったし何も知らなかった。でも、この10年でギターの常識が音楽を作る常識が大きく動いたように思う。

10年ギターを見続けた個人の感想の範囲になってしまうけど。

自分が始めた頃は例えばエフェクターを足元に大量に並べることは、1つ邪道というか何か正々堂々と音楽をしていない的な空気があった。アンプはまだまだ真空管至上主義の人たちが多かったし。

DTMも誤解を招く言い方になるかもしれないけど、いわゆる限られた一部の人の限られた楽しみという扱いを受けていたし。

でもそこから10年近く経って、巷のライブハウスには同期サウンドを駆使したバンドは普通にいて、ギタリスト、ベーシストも何の違和感もなく足元に色々ペダルを並べている。もちろん、自分たちの好きな音楽の都合もあるからそこまで機材に頼らない人たちもたくさんいる。

でもたったの10年で、当時は邪道に思われていたことが常識に書き換わってしまったのも1つの事実だと思う。

エレキギターの話題ですれば、当時世の中である種ギターのサウンドが行き詰まっていたのか、シンセの機能でギターに取り込める要素を取りこんでピッチベンド系のペダルが出て、そこから少し経って次はトランスペアレト系と呼ばれるドライブペダルが出てきて今、隆盛を極めているし。ここ最近ではピエゾピックアップを仕込んだギターを使っているアーティストも出てきている。

それから今になって、アコースティックギターでもほぼ10年前のエレキギターと似たような道を歩んでいる様子も今あるし。

アンプの話にすれば、当時は家で練習するときに使える程度のクオリティーでしかなかったモデリング技術が今ではちゃんとライブで使える、何ならメンテナンスの簡便さからそっちの方が真空管搭載の従来のものより音が良いなんて事も往往にしてあって。

でもここで問題があって、いつの時代もそういう先見性を真っ先に追求できるのは、時代のトップを走っている人たちで自分たちのようにライブハウスでやっているうだつの上がらないバンドは自分たちで調べる必要があるという事。

それでも、やっぱりそういった時代を貫くような事象に対してミュージシャンは常にアンテナを張っている必要があると思うし、それが自分たちバンドマンの社会的責任だとも思っている。

だって、やっぱりみんな常に求めているのは新しい音楽なのだから。

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