CL グループステージ vs マンチェスター・シティ 雑感
はじめに
どうも僕です。
サクッとまとめられるこの書き方楽なんですけど、やっぱり内容重視の方がウケが良さそうだなとか考える今日この頃。
視覚的情報を与える事で、文章自体も活きてくるという意味では、以前の形の方が実は読みやすかったり。
そんな事を思いつつ今日もやっていきますよ。
何故下半身種目はキツいのにやらないと痩せにくいのか
久しぶりのマンチェスター・シティ戦でしたが、負けてても基本そこまで悲惨な内容でも無いって言う点で、あまり苦手意識が見ていてしないこの組み合わせ。
以前と同じようにドルトムントは4-5-1でブロックを組みます。
CLでもボールを強く保持するチームに4-5-1を使って封殺を狙っていたテルジッチ。
リーグ戦ではハーランドもサンチョもいない分、攻撃への意識を強烈に振る事で一応の順位を確保しています。
シティの4-3-3はトレンド踏襲式の4バック
ストーンズが重心を下げて3バックの様に振る舞いつつ、ロドリゴの周辺からギュンドアンやデブライネが落ちてボールを引き出すシステム。
ドルトムントはCBに持たせつつ、その先のパスコースにいる選手を潰しにかかります。
4-5-1の性質上、IHとIHの間はスペースが出来やすいですから、モデストがCBを突っつきに出ていく際に、ロドリゴを見る選手がいなくなります。
この形を作らせない為に、ジャンをセントラルの位置まで上げて、ロドリゴをモデストとシェアして、サイドへのパスを強く意識させるのがドルトムントのアプローチでした。
サイドにボールが渡ると、技巧派のマフレズやグリーリッシュがいますから、なるべくSBとの1vs1を作らない様に引き込みつつSHと一緒に囲んでいきます。
そうするとSBとCBの間のスペースが空いてきますから、ここのスペースをIHやSH、または早めにSBとの距離を縮めたCBが入れ替わりでケアして、特にデブライネのランニングを予め潰すor気持ちよく走らせない様にします。
この時に重要なのが、WGへの意識を強め過ぎて、ブロックがどんどん横に引き伸ばされてしまう事です。
モデストは1トップですから、彼の両脇のスペースは、シティのDFが攻め上がる上で絶好のスペースと言えるでしょう。
ここをケアする為にも、SHは出来るだけピッチを縦に5分割した2つ目と4つ目のハーフレーンに立ち続ける事が鍵になります。
ここまでを徹底する事で、シティを前半0点に抑え込むことが出来ました。
レパートリーってクックパッドを見るだけでもレパートリーになるのか
前項目ではドルトムントのアプローチを簡単に説明しましたので、次はシティのアプローチを簡単に。
ビルドアップ時に右SBのストーンズを後ろに残しつつボールを進めるシティは、デブライネがタッチラインに開いたり、マフレズのマークマンであるSBに無理矢理自分をケアさせて、マフレズをストーンズの協力無しで大外でボールを握らせようとしてきます。
左ではシンプルにカンセロ-グリーリッシュ-ギュンドアンの関係でボールを進めつつ、アケの持ち上がりを促すシティ。
普段通りなら左右から幅を使った攻めが出来るのですが、今回の相手はドルトムント。
4-5-1のブロックがそれを許しません。
中央のロドリゴが使えない状況でボールはどんどん外に誘導され、ブロックの間からのランニングを封じられたシティは、早速14分から修正を加えます。
カンセロが中央ロドリゴの隣までポジションを移し、3-2の形を作ります。
この時アケが左に広くポジションを取るのがポイントです(レイナの守備範囲に2人が入らないようにするため)
こうすることにより、中央を経由したビルドアップに安定性をもたらしつつ、左右の展開へと試合を進めることが出来ます。
カンセロが中央に移動することにより、レイナはアケをマークマンに設定しますし、左担当のベリンガムはカンセロとギュンドアンの処理を投げられるので、ムニエにまでその処理が割り振られるタイミングというものが出てきます。
(ベリンガムがカンセロに寄せた時に、グリーリッシュ経由でギュンドアンのランニングを許したり)
これでは迂闊に前に出ていけないドルトムント。
次に右サイドでのシティの修正です。
ストーンズがいない分デブライネとマフレズで攻めるシティですが、これによりマフレズの1vs1もデブライネのランニングも、スペースを消されて行えません。
ここで機能するのが、後ろからゆっくりと上がってくるストーンズです。
マフレズがSHとSBを引き付けた後のモデストの脇でボールを散らしたり、デブライネを囮にして、SBとCBの間を塞がせた瞬間、CBとCBの間からランニングを入れたりと柔軟に動かしていくことで、どんどんドルトムントの重心を下げることに成功します。
しかしマフレズからCBの間を駆け上がるストーンズにクロスを完璧に付けるのも技術が要りますから、あくまでもオプションといった修正に見えました。
もっとチーム力の低いクラブだと、こういう修正でやられてもおかしくありません。
布石が導いた勝利
最後に特に両チームの勝敗を決定付けるペップ・グアルディオラの交代を見ていきましょう。
後半に投入されたベルナルド・シウバとフィル・フォーデンが特にこの試合を変えたと言っても過言ではないと思います。
上下動を惜しまず低めでボールを引き出して前へ運んでいくベルナルドは、カンセロをロドリゴのケアから解放し、フォーデンとの連携でドルトムントのDFライン裏を攻撃させる役目を担いました。
カンセロが大外役を行う事で、ドルトムントのSHは守備の基準点を失い、カンセロをSBとSHの間でプレーさせてしまいます。
これによりブロックの間に潜ったフォーデンはフリーとなり、SBはいつの間にか大外まで出てきたカンセロに遅れて対応する事になり、どんどんSBとCBの間からランニングを許し続けます。
このプレーから決定機が複数生まれ出したタイミングで、ドルトムントはシュロッターベックを投入して5-4-1へと変更。
その後中盤のスライドが間に合わないまま失点し、その流れを戻す事が出来ないままあの男に逆転弾を許しました。
ゲーム全体の動きを見極める交代と、言わばテンプレートの様な交代。両チームの交代が与えた影響は、一瞬でチームの流れを変える大きな交代となった訳です。
さいごに
やー強かったですね。
でもダフードいたら分からなかったかもね。
この試合、交代カードとして切れる中盤が居ないことも、終盤の5-4-1に影響してそうだなって思ったので、今回は負傷離脱の影響が大きいですって言い訳したいです僕は。
ヴィツェルとディレイニーが居た頃が懐かしいね。
中盤居すぎでしょwとか思うくらいが丁度いいのかもしれません。
個人的に思うのはカウンターの怖さが全然無かった事でしょうか。
モデストは終始ガチガチで、前半のうちはミスが多く攻撃になってなかった印象です。
レイナの方が落ち着いてたのが見て分かると思います。
これはたぶんアレが居ても別の問題で悩むポイントだったと思うので、思い切ってマレンやムココと交代させても良かったかもしれない。
愚痴は湯水の如く出てきますが、それでも今シーズン1、2を争うベストゲームだと思いますし、リーグ戦にこのいい雰囲気を持って帰って戦って欲しいなって思います。
〜完〜
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