ブンデスリーガ第7節 vs シャルケ戦 雑感
はじめに
どうも僕です。
チャンピオンズリーグでの敗戦は本当に悔しかった...なんて思う暇も無く、訪れる週末のレヴィアダービーで、メンタル面の管理が大変そうなタイミングですが、今日もやっていきましょう。
悔しさがいつも原動力になるとは限らない
本日は2年振りのレヴィアダービーらしいですが、直近のレヴィアダービーを振り返っても、正直レベルの低い試合が多く、シャルケの降格もあって、その熱意すらも冷めてしまいそうな試合が予想されました。
実際そうでした...笑
しかし選手たちは気合いが入るもので、シャルケも序盤からガツガツとドルトムントの選手たちにプレッシャーをかけていきます。
特にシャルケのアプローチとして印象的だったのが、制約と誓約守備でした。
走力のあるビュルターを最終ライン付近まで落とし、ムニエとSHがもたつく瞬間を捉えてしまおうというもの。
逆サイドのラーションはビュルターと比べて高めのポジショニングで守備を行っており、右で誘って左で刺す展開を期待していた事が分かりますね。
左CBにシュロッターベックが入るか、フンメルスが入るかの択には負けてそうですが、水際の攻撃は多かったですし、ビュルターの走力は実際驚異的で、75分まで彼が走り続けたのは、筆者も驚きを隠せませんでした。
対するドルトムントは、試合前にゲレイロが負傷でヴォルフの左SBの中スタートしていきます。
前回のシティ戦とは違い、リーグ仕様の3-1-6で相手を押し込んでいきます。
そろそろモデストとロイスを組ませた3-1-6もやめ時では?と思った矢先のロイスの負傷退場。
こればかりはボールを追いかける過程でのプレーであり、故意に負傷を狙ったダーティなタックルでもないのが辛いところです。
ロイスもかなり悔しかった事でしょう。
W杯も近い分、焦りがあるでしょうが、健康に試合を行えるのが我々ファンの願いです。
じっくり治してピッチに戻ってきて欲しいですね。
試合はそのまま煮え切らない選手達の感情を表すかの如く、ふわふわとしたまま前半を終え選手交代まで流れは変わりませんでした。
時には嫌われる程のエゴを出すことで確立されていくのが存在
不安定なチームの流れを変えたのは、ここ最近ずっとベンチ生活が続いているムココでした。
ピッチに入って早々DFラインの裏へ走り、どんどんボールを呼び込み続けました。
これに呼応するかのように、チームは彼を活かすようにどんどん選手が動いていきます。
ロイスとモデストの2トップ時には見られなかった、ボールサイドでのレーンをまたぐ攻撃。
ムニエの中央侵入に合わせて裏を狙うムココを自由にする、ブラントやアデイェミの寄る動き。
流動性と言うと少し言い過ぎですが、明確に彼へボールを集める動きにチーム全体がシフトしていきます。
その弊害か、左サイドでの攻撃に迫力がなくなってくるのもあり、左サイドでのカウンターが増えました。
こういう時SBに縦突破以外、カットインした後何が出来るかのバリエーションは欲しいですね。
特にヴォルフは右利きですから、ある程度角度を付けられる位置までボールを運んでしまいがちです。
これをやめた事で、相手守備者の虚を衝くクロスを生み出せたのが、先制のシーンでした。
ドルトムントは中央へカットインする動きに合わせて、中央の選手が外側に開く動きを合わせてボールを循環させていきます。
つまりこのカットインに攻撃の意思が存在しないんですね。あくまでも外のパスコースを作り出すためのカットイン。
これを無意識にやってしまう事が、最近の左サイドでのロストを誘発するプレーに繋がります。
先制のシーンはこの意識が無かった。
大外を担当するのは左SBという意識があればある程、右足でのクロスは読みにくいですし、気付いた時にはケアが遅れてしまうんですね。
ヴォルフにはこの体験を忘れずに吸収して欲しいです。
さいごに
弔い合戦と言うには少々大袈裟な気はしますが、キャプテンがやられた落とし前を、きっちり付ける事が出来ました。
ムココがその役割を担ったのは出来すぎですが、これもそういう星の元に生まれた選手なのかもしれません。
ロイスの離脱は悪い効果ばかりでは無く、良い効果もピッチでは出ていましたね。
特に終盤のアデイェミとムココは相手DFライン裏へ懸命にランニングを繰り返し、ムニエのパスコースを広げる意識が非常に強かったです。
ブラントもそれを組んでか調節をしてくれていましたし、チームとしてさらに機能しそうな雰囲気も感じられました。
ロイスもモデストもゴールに背を向けたプレーが増えていたので、これを機にムココのスタートを試してみても面白いかもしれません。
そんな未来への期待を覗かせるような試合となりました。
〜完〜