きょうのまなび #Re:20

デザイン思考(=Design thinking)について。

「デザイン」って聞くと何を思い浮かべますか?

物の形状?チラシの文字やイラスト?お菓子のパッケージ?

これら全てデザインなのですが、現代のデザインのとらえかたは変わってきています。
そして「デザイン=デザイナーの仕事」という考え方はちょっと時代遅れです。

なぜ考え方が変わってきているのかというと、数十年前と今では「売れるもの」の定義が変わってきているからです。

数十年前はパソコンや携帯などのインターネットに接続できるデバイスが普及してい無かったので、情報を手に入れるために自ら足を運ぶ必要がありました。
そして「こんなものがあればいいな…!」という理想や夢のような憧れを皆が思い描いていた時代です。

この時代に新しい商品を開発し販売すればどんどん売れていきました。新しいというだけで自分がひとつ先の時代へ進んだ感じがするからです。

新しいものを買うと楽しく、ワクワクする時代だったんですね。


では現代ではどうでしょう。インターネットに接続するコンピュータやスマートフォンなんてほぼ1人1台持っています。ですからわざわざ足を運ばなくても、検索エンジンに言葉を入力するだけで情報が得られる時代になったわけです。

そして数十年前と比べて便利なもので溢れかえっています。「こんなものがあればいいな…!」と思ったものは既に販売されていて、これまたインターネットを利用して画面上で購入手続きができてしまい、自宅に配達される。

自分は家から一歩も出ることなくなんでも出来る時代になったということです。

「現代で、ただ新しいものを開発するだけでは売れない」という時代なんです。


じゃあ、それとデザイン思考と何が関係あるのよ。って話なんですが、そもそも「デザイン」の意味を固定観念で解釈している方が多いんです。

デザインは「設計」と訳すことができます。

「設計」は、順序立てたプロセスに沿って何かを構築、制作することです(意味はその場その場で変わりますが)。

これって一見デザインとは全く関係ないようにも見えますが、デザイン思考はまさに設計の意味に近いアプローチの方法なんです。

要するに「モノが売れなくなった今、どうやったら売れるのか」を考える行為そのものかデザイン思考であると言うわけです。

先程も言いましたが「新しいだけのモノ」は売れません。オンラインショップを見れば分かりますが、1つのものを検索しただけで何百何千と似たような商品が出てきます。
ただ新しいだけのモノは、これに埋もれてしまい客の目に中々止まってくれません。更にそのモノが少しでも使いにくかったり制作者の意図が伝わらないと見向きもしてくれません。

これを改善するためには以下のことを考えなければなりません。

・誰に対してのモノなのか。
年齢は?性別は?ジャンルは?といったターゲット層をはっきりさせてブレないようにする。

・どんなモノが欲しいのか。
客はどういったモノを欲しがっているのか?客のニーズに答えてあげることが重要。ニーズに合わないモノは誰も買わない。

・どんなモノを作るのか。
デザインの領域でもありますが、デザイン以前の段階でもあります。試作もこれに入りますよね。実際に客の立場に立つことで見えてくることも沢山あります。

・どんな形で、どう売るのか。
インターネット販売なのか、広告を出して店に来てもらうのか、方法は様々ですがこれはターゲットによって適正なものを正しく選定する必要があります、
例えば高齢者向けのモノ、サービスをインターネットやSNSで宣伝しても効果は薄いでしょう。

・本当に買って貰えるか。
制作後は必ず見直しをすること。そのものが本当に使いやすいか、客のニーズにあっているのか。制作前、途中で気づくことが多いですが制作後にしか分からないことだってあります。それを見逃さないためにも必ず検証する必要があります。

これは一部に過ぎず、全てをパーフェクトに近づけるためにはマーケティングのスキルも必要です。

現代を駆けるヒジネスパーソンであれば色んな角度から見れる「目」を持っておくことは非常に重要な事だと言えますね!

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