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【FinTech】Kyashについて書いたレポートを公開

大学でFinTech企業に関するレポートを書いたのですが、ネット上などからコメントを頂きたいと考え公開してみることにしました。

レポートに書いてあること

以下の視点から分析することが求められていました。

・収益モデル
・企業の採用している技術
・企業の競合他社に対する競争力
・今後の技術進歩の見通し
・今後の経済環境の変化

また、A4一枚以内という制約があったので、削った部分もありました。


※レポートは2020年7月に執筆したものです。

レポート

ーーーー以下本文ーーーー

 Kyashは、個人向けにKyashというウォレットサービスを提供しており、Visaカードを使ったリアル店舗での決済も可能となっている。法人向けには開発にコストと時間のかかるカードのイシュイングとプロセシングを一括してAPI提供するKyash Directを提供している。上記に共通することとしては、Kyashが提供する機能を使ってVisaカードを発行し利用することができることである。

 個人向け、法人向け共に、決済が行われた店舗からアクワイアラを経由して支払われるイシュアとしての決済手数料(インターチェンジ・フィー)が主な収益源となっていると考えられる。そのため、KyashやKyash Directを通じてVisa加盟店で決済される金額が収益に直結する。また、Kyash Directを利用したサービスの1つとして経費決済サービスのStaple Cardが挙げられるが、このサービスは1ユーザーあたりの月額費用がかかる形となっているため、この会員費用の一部もKyashに支払われる可能性がある。

 Kyashはイシュイングとプロセシングを一括して提供することが可能で、アプリケーションも自社で開発しているのが個人向けサービスである。また、イシュイングとプロセシングをAPIとして法人向けに提供するサービスがKyash Directである。Kyash Directを利用する企業はAPIを活用することで、アプリケーション開発のみで、オリジナルブランドのカードを発行することができる。

 国内では、新生銀行グループのアプラスが提供するBaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)と呼ばれるウォレットをはじめ、送金、後払いなど様々なサービスを提供できるプラットフォームであるBANKITが競合になると考えられる。しかし、Kyashは複数のメガバンク系VCからの資金調達や新生銀行グループのVCからも出資を受けており、BANKITとの棲み分けや顧客開拓において強みがあると考えられる。また、日本では、交通系ICカードのSuicaや小売事業者が発行するnanacoなどが存在するが、これらの加盟店は限定されており、ECなどではほとんど使えない状況となっていることから、より汎用性の高いKyashのVisaカードには優位性がある。

 現在の技術のさらなる活用にあたり、銀行業のライセンス取得することでのバンキング業務への進出・BaaS提供や法令改正に伴うペイロールサービスへの参入や関連サービスへのAPI提供が可能になると考えられる。また、Kyashは様々なファンディングソースに対応予定であり、暗号資産やポイントなどを日本円に転換してVisa加盟店で利用することができるようになると考えられる。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い日本でもEC化率の上昇、キャッシュレス決済の普及が進み、政府主導のキャッシュレス推進の下で、日本におけるキャッシュレス決済需要は今後も増加していくと考えられる。今後、小売事業者もEC比率を引き上げていく中で、Visaなどの国際ブランドのカードを使えるようにすることは必須である。そのような状況下で、多くの小売業者が独自ブランドカードを発行へと向かうと考えられ、その際にKyash Directの利用が拡大すると考えらることから、Kyashは将来成長すると考えられる。

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Kyashのリンクはこちら


今後について

今後はもう少し詳しく分析したレポートを有料ノートとかマガジンでだそうかなとか考えているのですが、もし興味がある方がいらっしゃいましたらいいねやコメント等で教えていただけますと幸いです。


P.S.

自分が好きな事に取り組んでいる人がゆるく集うさわき会というサークルもやっているので興味がある方は是非!

FinTech系ではペイメントやPMF、コンサルなどに勤めている方もいらっしゃいます。

現在28名のサークルです。


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