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銀座・うかい亭

たまにグルメ日記を書いてみたいと思うことがある。でも、単なる食レポになってもつまらない。笑いの要素をなんとか盛り込みたい。

以前に食べログ上位の鉄板焼・ステーキ屋である「銀座・うかい亭」にランチに行ったときの話。

まずは前菜。イカのマリネみたいなものだった。あまり印象に残っていない。

次にビシソワーズが出てきた。ここで給仕の人から説明があった。料理の説明は、長すぎても鬱陶しいし、何もないのも味気なく、絶妙なバランスが求められる。

「ビシソワーズでございます。僕たちのビシソワーズは他のところとちがって、じゃがいもの食感をふんだんに残したものになっております。お楽しみください。」

「僕たちのビシソワーズ」???

「当店のビシソワーズ」ではなく?

それもあなた自身は作っていないのでは?

さらにさらに

給仕の人、結構年配なんだけど「僕」でいいの?

そして、飲んでみると、サラッサラのビシソワーズ!どこにじゃがいもの食感が?

次に魚料理に移った。ここからは目の前の鉄板で焼いてくれる。料理をしているところを見れるのはとても興味深い。

鉄板焼きのシェフって、時々鬱陶しいことがある。こちらは世間話とかする気がないのに、延々と世間話をしてくるシェフは苦手である。でもこのシェフはひたすら料理のことを話してきた。

「鉄板は場所によって、温度が違っておりまして、こちらは高温の250℃、少し離れると低温の150℃になっております。これを食材ごとに使い分けております。そして、このスズキですが、今朝獲れたてのものでございまして、普通に鉄板に置くのでは、反り返ってしまうんですね。なので、時々コテで鉄板に押しつけるようにして焼いて参ります」

これはほんの一部で、その後も、ステーキを焼くときに注意している点や、ガーリックライスへの熱き思いを鬱陶しくない範囲で語ってくれた。

そして、いざそれぞれを食してみると・・・

語りでハードルが上がっている分「あれっ」って感じになってしまう。これであれば、たまに食べに行く「今半」のステーキの方がずっと美味しい気がした。

きっと、今半のシェフも、自分たちに見えないところで、同じくらいの情熱を注いで焼いているんだろうと納得し、店を後にした。

味はちょっと不完全燃焼だったが、シェフをはじめとして接客は完璧といってよかったと思う。ただし「僕たち」を除いて(笑)

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