SSIに関する

SSIに関連した長期的な医療アウトカムと医療費 Annals of surgery vol 273, number5, May 2021

#SSI   #医療費 #アウトカム

目的はSSIと再入院および全死亡との関連性を検討し、手術後1年間のSSIに起因する医療費を推定する。長期的なアウトカムはこれまで検討されていない。

オタワの1202床の病院における2010−2015の手術をうけた患者を対象に行なった。

アウトカムは再入院、死亡率、1年、30日、90日における医療費。

SSIが医療費、予後によくない影響なのはよく知られている。

この論文既報のSSI論文と違うのは、外来のSSI関しても把握したこと、60日以上の長期を含めたこと、交絡因子や競合リスクを除くこと、SSIとアウトカムの関連性の強さ対する不確実性を取り除くこと。

とにかく統計解析が細かくて難しい。読んでてなんでこんなことしてるのかわかりませんでした。

結果:14351人中5.5%にSSI。そのうちの68%が表層性、32%が深部または臓器スペースのSSI。SSIの有と無を比較してで、緊急入院、ASA階層、同時手術、創部汚染・感染、手術時間が長い、併存疾患がある、そのほか術後合併症がある。

1年間の平均在院日数は有意に長かった。術後1年目の粗死亡率は、対照群に比べて高かった。指標日から30日後および90日後の病院再入院率および死亡率もたかかった。

多変量競合リスク回帰分析をすると、1年目の病院再入院のリスクが有意に高かった。死亡率の統計的に有意な増加。

当然医療費も増加して手術1年での平均医療費は表在性SSIの患者では50,401カナダドル、深部/臓器腔SSIの患者では91,388カナダドル、SSIのない患者では27,487カナダドルに達した。1年間の平均総増分費用は、20,648カナダドル、53,075カナダドル。SSI関連の30日間の平均総増分コストは、それぞれ9492ドルおよび22,630ドル。90日間の増分総医療費の平均は、13,868カナダドルおよび39,914カナダドルであった。

Limitation:薬剤費を過小評価している。予防投与などについての欠損がある。回帰分析では測定されていない特性をコントロールすることがでいないため、見逃された特性があるかもしれない

内容としては今までにも知られている内容ですが、長期的な時点でもSSIの不利性を示そうとした論文で、統計的知識がある人が書いたんでしょう。SSIにいいことないなー。



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