【グループリーグ敗退国その2(C&D)】曖昧な記憶で振り返るカタールW杯2022
デンマークが脱落してびっくりすぎて、びっくりすぎました。
その1はこちら!!
サウジアラビア
初戦でアルゼンチンをぶっ倒すという世紀のアップセットを起こしながら、その後は連敗という形で、94年以来の決勝トーナメント進出はなりませんでした。グループステージを突破してればルナール監督のシャツのボタンが弾けて半裸になってたと思うので、残念です。ノー乳首でフィニッシュです。確かにアルゼンチン戦は見事でしたが、試合は圧倒的に支配されてシュートを撃たれまくり、狂気のハイラインの裏でオフサイドに引っかかってくれ、自分たちはシュート3本のうち2本が入るという幸運も手伝った結果だっただけに、敗退もやむを得ないものがありますな。サウジアラビアといえば繋ぐサッカー!なのですが、なかなか世界の強豪相手には繋ぎ切ることができず、サンドバッグになる時間が長すぎました。それでもキーパーのアル・オワイスを中心に、アタッカーまで参加して守りに守りましたが、ダムの決壊を防ぐことはできませんでしたね。1戦目終わった時点で王族が先走って7500万円のロールスロイスを全員に配ってしまったことで、モチベーションが削がれてしまったのは間違いないありません。グループステージ突破に失敗したので、ロールスロイス没収されるんでしょうか。王族さん、私の駐車場は空いていますよ。さて、そのサウジですが、今後の日程を調べたら1月の頭からガルフカップを戦うんですね。うわ~~、正月にめんどくせ~~と当事者でもないのに思ってしまいました。
・気になった選手 モハメド・アル・オワイス
アルゼンチン戦勝利の立役者となったGKで、3戦フル出場。アルゼンチン戦では雨あられとなってくるシュートを弾き続けて、PKの1点のみに防ぎました。終盤に味方ごとなぎ倒してパンチングに行く姿勢は、佐藤優也魂を感じました。その後の2戦でも2失点ずつ取られましたが、アル・オワイス自体の出来は悪くはなかったと思われます。2戦目にレヴァンドフスキに取られたのとか、単なるパスミスだし。さて、この優秀GKほか愉快なメンバーたちの多くがアル・ヒラル所属なので、彼らを相手に浦和は2月にACL決勝を戦わなきゃいけないんですね。さすがに狂気のハイラインを敷いては来ないと思いますが、対策をして悪いことはありません。ハイラインに造詣の深いアルゼンチン人監督の名前を知っているのですが、こちらから紹介してもよいですよ。その名前はエスナ(ここで手記は途切れている)
メキシコ
ミスターベスト16がベスト16にいけないのは珍事でしょう。グループリーグ敗退が44年ぶりって、それでベスト16でだいたい死んでるってそれはそれですごくないですか。めっちゃいいチームなんですよね。守備もしっかりしていてメッシに2発食らわされた以外は、サウジの最後の1発だけだし。攻撃も丁寧に繋いで持ち上がれる技術を全員が持っていて、小気味よし。いつものメキシコで、なじみの中華屋でチャーハン餃子食った感じです。この「いつもの」感はメキシコサッカーが確立してるという証拠でもあるので、大事ですよね。カメルーンとか「いつもの」って頼んだらだいたい白米にマヨネーズぶっかけたもので出てきますしね(けっこう美味いけど胸焼けする)。そのミスターベスト16がなぜ今回は行けなかったかというと、やっぱり点を取れなかったからですかねえ。特にポーランド相手に押し込みながらもスコアレスドローだったのは痛恨。DFの統率が微妙なのに、相手にシュチェスニーがいたのが運の尽きでした。得点力不足なのは、エースのヒメネスが怪我上がりでロクに稼働できなかった影響もあるでしょう。さて、今回勝ち上がれなかったメキシコがこれじゃいかんと創作タコス中華を出してくるのか、やっぱヨーロッパや!とシチューを煮込み始めるのかはわかりません。そのままめっちゃ美味いチャーハン餃子作り続けたほうがいいと思うんですが、でももうけっこう作るの飽きてるっぽいんですよね。とりあえず、メキシコのグアルディオラとか呼ばれてる監督を招聘するところから始めましょう。見た目だけでもいいので。
・気になった選手 ルイス・チャベス
名鑑にも名前が欠片すら載ってなくて完全にノーマークだったんですが、誰なんですか。中盤の一角として3試合連続スターターとなりましたが、ハイライトは3試合目のサウジ戦。2点目をビューティフルな直接FKで叩き込み、その後のチャンスでも惜しいFKを蹴りました。誰なんですか。しかし、ルイス・チャベスですか。もう次の大会で絶対覚えてない自信がありますよ。だいたい、中南米多すぎなんですよ、チャベスだのロドリゲスだのサンチェスだのモレノだのヒメネスだのグリエルミンピエトロだのが。番号とか振っておいてほしいです。でも、中南米も日本についてそう思ってるのかもしれませんね。タナカ多すぎ、シンジ多すぎ、エンドウ毎回いるだろ、なんやねん急にシュミット・ダニエルて、とか。
デンマーク
デンマーク人が「思ってたんと違う!!!!」と叫んだかどうかは定かではありませんが、世界びっくりのグループステージ敗退。フランス相手にはほとんど五分にやりながら、最後にエムバペの差分で負けたような高質なサッカーを披露。しかし、最終戦ではオーストラリア相手に攻めあぐみ、レッキーの一発カウンターに沈められるというめちゃくちゃありがちなやられ方をして、さらばワールドカップとなりました。思い返せば、初戦でチュニジア相手に引き分けてしまったのが痛恨といえば痛恨でしたね。まあ、オーストラリアに負けたのは痛恨中の痛恨中の痛恨で言い訳のしようもないんですけどね。EUROにはいなかったエリクセンがいて純粋に戦力アップかと思いきや、そういうもんでもないんですね。ともかくやっぱり前線の迫力がないことに尽きました。FW陣は得点ゼロ。オルセンが出ようが、ブライスバイトが出ようが、コーネリウスが出ようが、ドルベリが出ようが全部だめ。ポウルセンにいたっては出場してません。大会を通してクリステンセンの1点だけでは、さすがに勝ち上がりようがありませんでした。いやー、中盤とDFはすごくよかっただけにもったいない。レヴァンドフスキがいたら、と思います。でも、いないんだな、これが。
・気になった選手 クリスティアン・エリクセン
やっぱうまいっすわ。昨年のEUROで試合中に心臓が停止するというアクシデントに遭いながら、見事に復活を遂げました。ブレントフォードを経てたどり着いたマンチェスター・ユナイテッドでタクトを振っているのと同じように、長短のパスを駆使してゲームを組み立てる姿は往時と全く変わりませんでした。それでも上位進出できなかったのは、もしかしたら「エリクセンのために」というモチベーションがなかったことも関係あるかもしれませんな。昨年のEUROでのデンマークは好チームでしたが、実力以上の何かが発揮されていたような気もします。だからと言ってエリクセンがまた倒れるわけにもいかないのですが。年齢的に次のW杯もぎりぎりいけそうなので、健康に気をつけて美しいパスを供給し続けて欲しいものです。
チュニジア
親善試合で日本がボコボコにされ、普通にめっちゃ強かったのですが、初戦でデンマークと引き分け、2戦目でオーストラリアのデュークに沈められて、最終戦では完全ターンオーバーのフランスに試合後VARでゴールがひっくり返って勝ったものの、普通に終わってしまいました。いい感じなんですよね。守備も粘り強いし、ボールもつなげる。大会通してデュークのお前そんなん岡山でも取ったことないだろな難易度高めの一発しか点取られてないですしね。なんというか、北アフリカあるあるなのですが、とにかく決め手に欠けた印象です。戦術的に冒険をするサッカーでもないので、アナーキーな選手がいないと秩序を壊せない感じで、アナーキーな選手は全然見当たりませんでした。ジェバリの髭がすごかったくらい。ただ、普通に強いので、W杯にはちょこちょこ出てくる感じなんでしょうね。ザ・北アフリカという感じでした。
・気になった選手 ユセフ・ムサクニ
アタッカー陣の一角として2試合先発して奮闘しましたが、無得点。ただ、気になったのはその名前。本人は全く与り知らぬところでしょうが、ムサクニ、ムサクニと呼ばれるたびに、日本人サッカーファンの中では遠いところから「人間力……」「給水……」「ダイレクト……」「ワンタッチ……」「世界基準……」と聞こえてくるのです。ごめんな、ムサクニ!プレー覚えてないわ!!
その3はこちら!
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