On My Load第12話
第十二話
ごめんなさい。彼女が照れくさそうにそう言って帰ろうとした時、自然と彼女の手を握り、今の君の心はずぶぬれかもしれない。だけど、今朝の太陽のように、やまない雨はない。僕は、君の雨を止ませる太陽になりたいと・・・。君さえよければ・・・。彼女は立ち止まり振り向きざまに、僕の頬に軽くキスをして、OKよと小声で会釈をして帰っていった。僕は少しの間、顔さすりながら、初恋の気分とは違う、言い知れぬ深海の底から湧き出るマグマのように蒸気する心のトキメキをおさえずにいられなかった。マジかよ。クールなもう一方の僕がやばいぜ彼女は・・・。と囁きかけるが、僕の気持ちはすでに彼女でいっぱいだった。運命って、、、無さそうで有りそうな場所に突如として現れる物だと理論や推敲がおよばない生きているからこそのファジーな運命にこれからもてあそばれる事になるとも知らずに、携帯の着信が鳴り響く。マキから、クライアントがお待ちかねよと帰るコールで我に返った。さて、帰るか。
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