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フィリピン,Squatterの住人にインタビュー

 こんにちは!フィリピンのSquatterの住民の母親(フィリピン語で母親はNanayという)に私のインターンシップ先の関係で、インタビューすることができたので彼らの暮らしについて話して行きたいと思います。私はフィリピン語を話せませんので、現地の大学生に英語に翻訳してもらってインタビューを行いました。

Squatterとは

 Squatterとはそもそも不法占拠の住宅地のことで、フィリピンにはこのSquatterがそこら中にある。Squatterは通常お金に恵まれない人々が住む場所であるため、スラムと同じような意味で捉えられることが多い。今回私が訪問したのは、フィリピン大学の敷地内にあるSquatterでその集落に住む住民は300人ほど。その集落の名前はPook Aguinald と呼ばれる。

住居

 住居は基本的にはゴミでつくられている。そのため嵐が来た際には壊れてしまうこともある。壊れた箇所はもとに戻すだけで、より丈夫にしようと改良することはできない。なぜかというと、土地の所有者である大学が住居を改良することを許可しないかららしい。電気や水道は大学に許可を得れば無料ではないが、使うことができる。ネット環境に関しては、彼らはスマートフォンを持っており、プリペイド式の比較的安い通信を得るか大学のフリーwifiを使っている。彼らはその場所が違法であるため、違法ではない場所に家が欲しいそうだ。

生活費

 Nanayたちの夫の収入は月14000ペソくらい(約30000円)でその収入のほとんどは食費や必需品を買う費用となる。食費は1日人家族で150-200ペソ(約300‐400円)で日本では考えられない少なさ。それでも生活はぎりぎりだという。そのため足りない分を補うために彼女たちもパートタイムで働いたりしているらしい。服などはボーナスが入った時など(12月にもらえる13th Payの時など)にしか買えない。旅行などは年に1回くらい行くらしい。

仕事

 夫の仕事は様々でインタビューしたNanayの夫は、大学の寮で働いていたり、カラオケマシーンをつくる人など様々。Squatterの中にはJeepney(乗合いバス)やTricycle(バイクタクシー)のドライバーとして働く人もいるそうだ。Nanayの中にはパートタイムで飲食店で働いてる人もいる。

チキンファイト

 Squatterにはたくさんのニワトリがいて、最初は食用か売るために飼育していると思っていたが、実際はチキンファイトをさせるためだそうだ。チキンファイトとは2羽のニワトリを戦わさせ、どっちが勝つかギャンブルするもので、フィリピンでは人気のギャンブルである。勝敗はどちらかが死んだときに決まる。死んだニワトリはもちろん食べるそうだ。チキンファイト以外にもピジョンレースというものもある。

子供

 その集落には当然子供も多い。彼らは学校に通っており、小学生の場合はNanayが毎朝学校まで連れていき、帰りも迎えに行く。また、学校の制服は1着しか買う余裕がないため、Nanayが毎日洗っている。Nanayたちは自分の仕事だけではなく子育てにも忙しい。子供たち(5‐10歳)のお小遣いは1日に10‐30ペソ(約20‐60円)でお菓子に使うらしい。子供たちの夢は警察官や軍人、消防士だそう。Nanayたちは子供が大学を卒業することを望んでいるが、大学に進学させてあげる財政的余裕がない。たいていの子供は高校を卒業したあとファストフードの店員などとして働くそうだ。
 とりあえず、子供たちはいつも笑顔で幸せそうである。

(↑実際に訪れたSquatterの子供たち)

今回は貧困層とされる人々にインタビューしたわけですが、子供も含めみんな笑顔を絶やさず、元気をもらえます。インターンシップも残り2週間半となりました。がんばっていきます。最後まで読んでいただいた方、ありがとうございます。

See you soon!

#エッセイ #フィリピン #マニラ #スラム

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