立石「吞んべ横丁」で大人になった夜
2019年12月22日日曜日。僕は大学の友人と2人で立石の「吞んべ横丁」へ行った。
大人に泣かされたあの日経験したこと、ありのままの話である。くっさいポエムみたいで長くなりますがお付き合いください。
"魔境"立石に上陸
友人が某ラジオで立石の話を聞いて実際に立石へ。そこはどうやら"魔境"らしい。
京成立石駅を降りて北口へ行き、商店街を1歩路地裏へ入っていくとそこには「吞んべ横丁」の文字。
日曜日の夜で雨も降っていたためか、人は閑散としていた。そんな中でも営業している店へ入店。1件目は串揚げのお店。
"煙草を地面に捨てる"「串揚100円ショップ」
「串揚100円ショップ」は立ち飲みで、煙草を床に捨てることができるという何とも珍しいお店。立石でも有名なようだ。
1杯目は2人とも生で乾杯。
学生なので次の日は月曜にもかかわらず、何もないので気持ちよく飲める。串揚げもうまい。最高だ。
2人は1杯目を勢いよく飲み干した、あとで大人に泣かされるとも知らずに。
僕らはもう1,2杯飲んでその店を後にした。
冷たくも優しい"ママ"のいる居酒屋へ
続いて2件目探し。なかなか営業しているところが少ない中、入店したのが「宝来亭」という居酒屋。
店内には常連であろう男の人ひとりだけ。お店のママと話し込んでいた。
僕の友人がラジオを聞いて立石に来たと言うと、そのラジオの出演者の常連店がここの店だということを教えてくれた。
僕らは驚きを隠せずその話で大盛り上がり。
その後も常連さんが入っては出てを繰り返し、気づけばもう0時を回っていた。
入店したのは8時ごろだったので、その時点で4時間以上も飲み続けていたことになる。
僕と友人はべろんべろんになってカラオケを歌い狂っていた。
超楽しい。見ず知らずの人達と交わす酒はとにかくおいしかった。
問題の常連客2人
さて、ここからが本題。見出しのとおり、常連客2名について書くわけだが、けっして彼らが悪いとかそいうわけではない。
なので勘違いしないでほしい。(いや悪いとしか思えないが)
僕らが歌い狂っていると常連客2人(アラサーくらい)が入店した。先ほどまでの常連さんと一緒で楽しく話していた。
しばらくすると僕ら2人の将来の夢の話に。常連の2人は僕らの夢に対してアドバイスをくれていたのだが、途中から説教モード。
何を言っても「いやそれはこうだよ」「いや○〇だよ」、「いや」「いや」………。
なんだこいつら
うるせえ俺らの考えにケチつけんな、お前ら生まれたのがちょっと早いだけでなにえらそうなこと言ってんだよ。
僕は途中からその2人の話を聞くのをやめた。
それでも友人はめげずに食って掛かる。途中から友人は涙目。
一方僕はママに甘えていた。「話なんて聞かなきゃいいんだよ」とママはぼやいた。僕も涙目で頑張る友人に「もう無視すりゃええんちゃうか」と。
ママの器の大きさに泣かされる
時刻は朝の3時。例の常連2人は帰っていった。
「なんであんなこと言われなきゃいけないんだ…」と愚痴をこぼす僕にママは、慰めるわけでもなく「終わったことなんだからネガティブなこと言わないの」と…。
ママは毎晩色んな人の話を聞かされている。というよりは聞き流している。
僕は泣けてきた。
なんで泣いたのかわからないけど、なんでもかんでも否定されて将来に不安しか感じなくなっていた僕の心に、ママが入れてくれた緑茶が染み渡った。
時刻は朝の4時。お会計は2人で13,000円。どんだけ飲んだんだ俺ら。
お店を後にするとママが「豚汁食べよう」。ということで僕と友人の2人はママと近くの松屋へ。
ママが全部おごってくれた。
松屋でママが人生を振り返ってくれた。そりゃ器大きくなるわな、という壮絶な人生。大人の説教に泣かされてた俺らはなんなんだ。
とりあえずまとめると、
①若者に説教垂れるような大人にはならないこと
②ママのようななんでも受け止める(もしくは受け流す)器の大きい大人になること
この2つを一夜にして身をもって学んだ。
最後に
学んだこと3つ目として最後に。
大人2人に説教されたわけだけど、1番悔しいのってその2人になにも言い返せなかったこと。
言い返せないくらい自分がなにもやっていないってこと。
それに気づかせてくれたという意味ではあの2人に感謝。
とにかく立石は"魔境"でした。また行きます。成長して帰ってきます。
ママありがとう!
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