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フィリピンのスラムツアーに参加してきた

 こんにちは!先日Smokey ToursというNGO団体が運営しているマニラのスラムツアーに参加してきました。ツアーなので現地のガイドがついてところどころで説明をしてくれました。また、このツアーはスラムの住民のプライバシーを守るために、写真を撮ることが禁止されているので残念ながら写真はありません。

場所

 朝9:00にマニラの中心部にあるマクドナルドに集合。そこからJeepney(乗合バス)とTricycle(三輪タクシー)を乗り継いでたどりついたのはBasecoというフィリピンでも最大規模のスラム街。フィリピンのスラム街といえばスモーキーマウンテンを想像するかもしれないが、スモーキーマウンテンは現在閉鎖されている。今回行ったBasecoはスモーキーマウンテンから南に3kmほどの海沿いにあるスラム街。

住宅

 最初に歩いたのはスラム街のなかでも一番外側の海沿い。海にせり出すようにして木造の家が並んでいた。一軒のスペースはかなり狭く、1畳くらいのスペースに子供が4人ほどで肩を寄せ合っている光景も見られた。住宅の並びの中にはサリサリストアと呼ばれる、フィリピンではよくみられる何でも売っている小さな店があり、肉や魚なども売られていた。また、パソコンが何台も並ぶ場所もあった。そこはゲームをやる場所で、1ペソで5分プレイできるらしい。子供たちで賑わっていた。

生活基盤

 人が生きていく上で水は当然必要である。一応水道はホースなどを通して流れていた。ただこの水は当然有料。この水以外には井戸水などがある。井戸水は無料であるが少し濁っており、バクテリアなどが発生して衛生状態が悪い。そのため基本的には洗濯や野菜を洗う水として使われる。しかし、お金がない住民は井戸水を飲み水として使うことが多々あるようだ。彼らも井戸水が汚いことはわかっているがとにかくお金がないらしい。また、海水を洗濯などに使うことも。
 スラムには電気も通っている。しかし電気代が彼らにとってはかなり高いらしい。ガイドの人によるとフィリピンの電気代はアジアの中で最も高いそう。フィリピンの電気会社が1社しかなく、寡占状態になっているらしい。日本よりも水準の低い暮らしをしている人々が、日本より高い電気代を払わないといけないという現状がある。

台風

 Basecoは海沿いに面しているため台風や高潮の影響をもろに受けるらしい。スラムが丸ごと浸水することもあるそうで、死者が何人も出ることがある。また、台風が来るたびに家が壊れて修理するのを繰り返しているそうだ。最近では台風や高潮対策として、政府が海岸にマングローブを植林している最中であった。しかし、ゴミだらけの海岸でマングローブがしっかり育つのか少し疑問。

子供

スラムには子供が非常に多い。彼らの中には服を着ていない子や靴を履いていない子、濁った水で身体を洗っている子もいた。日本では考えられない環境。それでも彼らはとても元気で、私と笑顔でハイタッチをしてくれる子もいれば、「こんにちは」や「アニョハセヨ」と大きな声で挨拶をしてくれる子もいた。彼らの笑顔からは貧困は感じられないが、生活環境は明らかに悪い。


というわけでスラムツアーについて書きました。このスラムツアーで1番印象的だったのは、スラムの対岸に見えた高層ビル群です。フィリピンの格差を象徴する光景でした。同じ国の中に日本よりも裕福な暮らしをする人々がいる一方、劣悪な環境の中で毎日食べていくのがやっとの人々がいます。ただ、水準の低い暮らしが不幸せなことであるかと言ったら必ずしもそうではないと思います。彼らは彼らなりに幸せな生活を送っている、ということが子供の笑顔から見てとることができます。とは言っても環境が劣悪であるという事実はかわりません。少しでもその環境が良くなることを願うばかりです。

Smokey Toursのリンクはこちら(http://www.smokeytours.com/

See you soon!

#フィリピン #マニラ #スラム #貧困

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