野菜くたくた
前回の挽き肉入り茶碗蒸し。
この茶碗蒸しのあとに今日の料理を載せることによって、最近私がどんな本を読んだのか手に取るように分かりますね…
https://dancyu.jp/read/2021_00005197.html
一家の台所を預かる者として、一食、特に夕食作りにかける時間は1時間と決めている。
勿論1時間以上かける日もあるし、20分で全てを済ませる日もあるが、平均するとやはり1時間ぐらい。
我が家の食卓は大体タンパク質を使った主菜、野菜で一品、汁物、それで何だか寂しかったらタンパク質の入った副菜という形で構成されている。
七人家族で育った私の実家では母親は常に料理をしていて、食卓にはそれぞれに合わせた味や食感の料理が並ぶのが常だった。
結婚し自分の家族を持った時、自分が一番慣れなかったのは料理の内容より量で、夫と二人だけの食卓に乗り切らないほどの料理を作ってみたりした。
結局この問題は流石に量が多いという夫と、それで足りるのか心配な私とで様々な紆余曲折を経て上記のような形に落ち着いたのである。
そんなこんなで我が家の食卓にのぼり続ける野菜料理だけれど、食べ方とといえばおひたしか和え物が定番だ。
巷には温野菜サラダもあるけれど、実はコチラはあまり得意ではない。
茹でた野菜ならポン酢をかけてワシワシ食べられる私だが温野菜野菜はバーニャカウダよろしく、なんだか凝ったドレッシングを添えなければいけない気分になる。
更に言うと、私は市販のドレッシングがどうにも苦手だ。
まあ結局どうやってみても、今の季節である。
野菜は食べている最中から体を冷やす気がして、どうしても箸がすすみにくい。
そんなときに出会ったのが、この野菜くたくた(名前は勝手に命名)
フライパンにたっぷりの野菜を敷き詰め、つぶしにんにくをひとかけら投げ込み、オリーブオイルをひとまわしして蓋を締めるだけ、なんだったら蓋なんかしまってなくたっていいお料理なのである。
そのまま弱火をつけて数分放置。
浮いていた蓋が自然としっかり閉まる頃には、野菜はもうすっかりくたくたになっている。
葉物野菜なんかとろけんばかり。
以前は好き嫌いも無かった子供も、最近は一丁前に青い野菜は苦手ーなんて言うようになった。
が、この料理はまるで平気にスルスルと食べている。
味付けは最後に塩を振るだけ。
それでも野菜の甘味がこれでもか!と感じられてとても美味しい。
少し豪華にしたいときなんかは、塩を振る前に玉子を一つ割り入れ、半熟程度に火を通す。
刻んだアンチョビを入れても最高に美味しかったなあ。
あの本が発売されてからまだ一ヶ月やそこらなのに、一体何回作ったんだろう。
そんな気負わない野菜くたくた、おすすめです。