Xday part4

留置される警察署にようやくついて留置所入る前に取調室へご丁寧に案内されてDNA採取(口の中へ紙ヤスリみたいなので粘膜組織を採取する)されて留置場へ。
「いらっしゃい、今日からここがたかまるさんの家だよ。」
長居なんてゴメンだと考えてるのに【家】って言うな!
留置前検査で持ち物の確認とか身体検査、身体の各所の傷の確認と写真撮影など。着てきた服は洗濯して保管しておいてくれるそうでちょっとだけラッキーな気分になった。
「あなたの事を今から2番と呼びます。」
個人情報守るためなんだろうけど
家を与えてくれて名前まで変わって養子縁組かよ?っての
部屋に案内されて扉を閉められる
ガッチャーン!そんなに頑丈そうではない扉なのに閉めるときは派手に音がなる
しばらくはここで生活しなければならない。初めてのことで不安ばかり、新生活に対する期待なんてのは微塵もない(当たり前)。

皆さんは牢屋というとどんなのを想像するのでしょう?少し黒ずんだコンクリート打ちっぱなしの壁に古い感じのする鉄格子、裸電球で薄暗い室内に冷暖房無しのヒンヤリした空間

なんてのを想像してたのですが現実はアイボリー色のペンキで塗られた壁に照明は40w2本の蛍光灯で照らされ明るい室内。鉄格子もアイボリー色でそこに金網が貼ってある。トイレはしっかり換気扇もあり匂いが外に漏れることもほぼ無い。非常に清潔感ある室内。少なくとも俺の住処よりは綺麗である(笑)。

鉄格子の部屋に監禁されると直ぐに夕食が提供された。切れ目の腹ペコおっさんは疲れ果て空腹なのだけどあまり食欲がないかんじなのだが。提供されたのは弁当なのだが重箱のような漆黒の高級感溢れる弁当箱なのだよ。想像とかけ離れてる…知り合いが言っていたのは「臭い飯で不味くて食えたもんじゃない」ってのを真に受けていた。開けてみると唐揚げ弁当に付け合わせもりもりでコンビニ弁当のそれより豪華なイメージ。食べてみると意外に美味!難点は少し冷たいところ。全然食べれます、むしろ普段の食生活より豪華!

留置生活が地獄だろうとしか想像してなかった俺に少し光がさした瞬間だった。