柄沢祐輔くんについて。
柄沢祐輔くんについて。
実は、知らない人がいたら、知っておいた方がいいから、書いておくけど、柄沢祐輔くんは現代思想ではジュリア・クリステヴァに物凄く、おもい入れがあった人だった。電話で話していて、クリステヴァが一番好きなのかくらい。
女性だから、ジュリア・クリステヴァ、好きだったかも知れない。
柄沢祐輔くんは前にも書いたけど、ゲーテを全集でみんな読んでいた。
柄沢祐輔くんは文学では、トーマス・マンを読んだりしていた。
柄沢祐輔くんが一番好きだった詩人は、文月悠光さんだったと思う。2021年12月の最後の電話で、私が撮影したカフェ・アリエでの写真を褒めてくれて、文月さんに対する愛はありましたね。詩人として、一番、すきだったと思います。
建築そのものの存在を、多くの人に開かれた建築にしようとした柄沢祐輔くんの姿が社交的でもあった彼とかさなる。
柄沢祐輔くんは1日に、模型を20はつくるといっていた。
まずはやはり、描いてみる。
電話で話していて、教えてくれた。
彼は、よくお茶 という言い方をしていた。実際に話すことをね。
カフェなどで。
柄沢祐輔くんが
10+1の
編集をおえて、フラフラと
日比谷図書館で
ミシェル・セール
幾何学の起源 と会ったことが、後に、哲学者の清水高志先生と
出会うことにつながり
S HOUSEに
なったこと。
柄沢祐輔くんは最新の
科学の
トピックは
吸収
していたようだ。
建築は隠喩は柄沢祐輔くん
が
教えてくれた。
○に
おさまる
という話を
柄沢祐輔くんが電話で話して、くれた、ときがありました。円、○に結局全て、おさまるという話。笑。
メモ。
柄沢祐輔さんの『離散』は原広司さんを受けてのものでした。彼から、電話で、話を聞いたことがありました。
柄沢祐輔くんは、原広司さんから、離散、を、教えてもらった、と、謙虚に話されていました。そうだったのか、と、私が相槌をうったことが、電話でありました。
空間の表象
アンリ・ルフェーヴル。
柄沢祐輔くんはルフェーヴルで基本、論じていた。彼は2000年代入った辺りはジャン・ボードリヤールを
論じていたようだ。
柄沢祐輔くんは
アルヴァ・アアルトの建築で
酩酊感を味わったらしいけど、
空間と美的なものは、酩酊にすらつながるだろう。
柄沢祐輔くんは都市では、バルセロナが好きだった。
ぼくが磯崎新さんを絶賛しながら、磯崎さんの本を読めば、だいたい、建築についてはわかる、ということになるよね、と、聞いた所、柄沢祐輔くんはその通り、と言ってくださったことがあった。
柳宗悦は直感で、一眼見てわかる、と言います。そのようなすぐにわかるくらいで、美なのでしょう。
酩酊、空間、体験による酩酊。あんなロジカルな柄沢祐輔君ですら、アルヴァ・アアルトには、酔いました。
余談、柄沢祐輔君は
ジャズが好きで、フリージャズが好きだったはずです。実は気楽な方がよかった。笑。
柄沢祐輔くんはICCの畠山実さんとは、仲良かったと思います。畠山さんが彼は音楽もやっている人だと、柄沢くんが教えてくださり、それでぼくが驚いた、といったことがありました。^^
宮台真司先生と、柄沢祐輔くんが、シンポジウム後のアフターの食事会の後に、
歩きながら話していて、都市空間について、宮台先生に柄沢くんが、「多元的なリベラルな」といったことを話されていたことがありました。宮台先生から、「その通り!」と言われていました。都市における宮台先生の理想を、「多元的なリベラルな都市」として、言い当てていました。
柄沢祐輔くんは結局、体験とか身体性に落ち着く人であった。議論としては、結局、身体性、体験とかがやはり一番、すなわち結論になっていた。そんなことを思い出す。