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地球視点の政治家選び
本日、6月26日、拙著「地球視点の政治家選び」が発売されます。Amazonのみの発売ですので、店頭では見つけることができません。ですので、冒頭の「はじめに」の部分だけこちらに掲載しようと思います。
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もしご興味がおありでしたら、ぜひ、お手にとってみてください。
※
はじめに 「投票したって何も変わらない」は、本当か?
※
昨今の日本では、選挙での投票率は低いことが
当たり前になってしまっていますね。
どうしてなのでしょうか。
2019年に日本財団によって行われた
世界の若者たちに対する意識調査によると、
「自分たちの力で国や社会を変えられるか」という問いに対して、
イエスと応えた日本の若者たちの割合は
2割にも満たないことがわかっています。
ちなみに同じ質問に対する海外の平均は約6割です。
テレビニュースの街頭インタビューなどで、
「どうして選挙で投票に行かないのか?」と聞かれれば、
「自分一人が投票に行ったところで、
どうせ何も変わらない」というような答えがよく聞かれます。
確かにそうかも知れませんよね。
せっかく投票に行ったのに何も変わらなかったら
誰だって残念だし、
モチベーションが下がってしまいます。
※
ところで皆さんは、自己実現的予言という言葉をご存知でしょうか。
自己成就予言とも言われる社会学上の現象で、
物事が起こる前に何かしらの予言がなされることによって、
その予言に沿って人々が行動し、
結果として予言が達成されてしまうという現象のことです。
例えば被差別部落出身の人は結婚ができない、
ということを誰かが言ったとします
(私はそのようには思っていませんが)。
そうするとこの言葉に影響された人が
実際にそのように行動し、
本当に被差別部落の人が結婚できなくなる、
というようなことです。
人は予言に影響されてしまうのです。
これはポジティブなことでも、ネガティブなことでも起こりえますが、
実際には悪い事例の方が多いと思います。
悪い噂が立つことによって、噂が現実になるということです。
ここで失敗したら大変なことになると考えてしまうことで、
緊張から本当に失敗してしまうとか。
高校野球の9回裏でよく起こることです。
自分たちの周りを冷静に見回してみると、
そういう現象はたくさんあるはずです。
※
さて、ここからわかることがあります。
物事を成し遂げられない最大の原因は
「どうせ無理だ」と自分で予言してしまうことだということです。
予言とは、「予め(あらかじめ)言う」と書きます。
まだやってもいないのに、
やる前から「無理だ」と言えば、できないに決まっています。
先ほど、日本の若者は
「自分たちで社会を変えることはできない」と思っている
というデータを出しました。
選挙になれば「投票したってどうせ何も変わらない」という
意見があることも書きました。
もうおわかりですね。
社会が何も変わらない本当の原因は、
「どうせ変わらない、変えられない」と
先に自分で思ってしまっていることなのです。
投票したって変わらないのではなくて、
そう言って投票しないから、変わらないのです。
自分一人が投票しても何も変わらないという人が一億人いたら、
世界は絶対に変わりません。
しかし真実は逆なのです。
実際にはあなたは社会を変えることができます。
なぜならあなたは主権者だからです。
あなたにその自覚がなかったとしても、
主権者であり、有権者であるあなたには、
社会を変えるための力が予め与えられているのです。
自分一人が投票することで社会は変えられる。
そう一億人が考え、行動すれば、
あっという間に世の中は変わります。
信じられないかも知れないですが、これが真実です。
※
この本では、私は、今まで選挙なんて興味がなか人、
政治なんて当てにしてこなかった人、
社会がおかしいとなんとなく思ってきたけど、
自分ではどうすることもできないと思って
投票行動から離れていた人に、
できるだけ客観的で、しかも本質的な情報を指し示そうと思っています。
その上で、どんな人に投票すれば本当の問題解決ができるのか、
ということのヒントにしていただければと思っています。
ここに書くことは、
今の社会の政治の議題とはだいぶちがうことが多いです。
それはつまり、今の政治や政治家たちが、
本当の問題には目を向けず、
トンチンカンなこと、本質的ではないこと、
どうでもいいことにばかりうつつを抜かしていることを意味しています。
しかしそういう政治や政治家を生み出してきたのは私たち自身です。
それが「無関心」が生み出すことの本当の意味です。
しかし私たちが変わることで政治家も必ず変わります。
政治家は私たち有権者、主権者の鏡だからです。
私たちが政治家を笑い、政治に背を向けているからこそ、
政治家は私たちを笑い、政治は私たちに背を向けているのです。
※
今、人類は歴史的な岐路に立っています。
脱炭素とか、SDGsなどと盛んに叫ばれているのは、
私たちが積み上げてきた「今まで」を
変えなければいけないときがいよいよやってきたからです。
人類があまりにも力を持ち過ぎたために、
地球の限界が見えてきたのです。
まるでハリウッド映画のような話ですが、
今、我々の目の前で現実に起きていることです。
その現実をしっかりと見つめた上で、
何が本当の問題なのかということ、
その本質について、できるだけ興味を持っていただけるように、
政治っぽくないアプローチで書いていこうと思います。
でも、こちらの方が本当の意味で
政治に求められることだと言う自負はあります。
その上で、ではどうすればいいのか。
誰を選べばいいのか。
そういうことは、ご自分の目で、耳で、心で、
それぞれの候補者から直接感じ取っていただきたいのです。
身近な人とよくよく話し合ってみていただきたいのです。
多くの人がそのような態度をとるとき、
世の中は一変することでしょう。
あなたの政治家選びが、
あなたの一票が、地球や人類の未来に繋がっています。
オーバーに聞こえますか?
でも真実です。
なぜならあなたが人類そのものであり、地球そのものだからです。
※
では参りましょう。
今まで無関心だったかも知れないあなたと一緒に。
地球視点の政治家選び、
本当に投票すべき人は誰なのかを考える旅、
人類の課題を自分ごと化する旅の始まりです。