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鬼滅の刃で中学英語#35~「君は心が綺麗ですね」はbe動詞か一般動詞か~
これまでご紹介してきたのは「You+be動詞」の表現でしたが、「I」の時と同じように、「You」の時も、一般動詞の表現が使えます。
今回はこの、「You+一般動詞」について、学んでいきましょう。
なお、「I+一般動詞」については、下記の記事をご覧くださいませ。
➡#14~炭治郎の特技で“I+一般動詞”を学ぶ~
あの名ゼリフも「You+一般動詞」
今回の教材は、以前もご紹介した、『鬼滅の刃』第6巻にて、蝶屋敷の屋根の上でひとり修行する炭治郎に語りかけた胡蝶さんのシーン。
➡#24~「You=あなた」じゃない!?①~
(出典:Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Vol.6/原文『鬼滅の刃』第6巻)
You have a pure heart.
(君は心が綺麗ですね)
主語「You」に、「have」という一般動詞をつなげています。
特にこの「have」は、色んな意味を持っている一般動詞で、手元にあるジーニアス英和辞典では説明に24項目、ウィズダム英和辞典では30項目(!)もある、かなり使用頻度の高い一般動詞です。
(さらに助動詞にもなるので、もっと意味はあります)
当然、中学生であれば「知ってなければいけない」必須の一般動詞ということになります。
「have」の意味で、一番よく使われるのは「持つ」ですが、今回のような「有している」、「食す」、「摂取する」、「(ペットを)飼っている」などは教科書にも出てきますし、他にも「(パーティーなどを)開催する」という意味もあり、とてもじゃないが全部の単語の意味を覚えるのは大変!!
ですから、「have」を使った例文に触れておくと、使い方がわかるようになっていきます。
今回の例は、
You+have+○○
で、「君は○○を有している、持っている」という意味になるのですね。ここでは「○○」に「綺麗な心=a pure heart」が入りますので、翻訳過程を考えると、
君は心が綺麗ですね
↓
君は綺麗な心を有している
↓
You have a pure heart.
ということで、このような英文になったんですね。
ちなみに、「綺麗」というのは、一般的には「beautiful」になるわけですが、あくまでもここで胡蝶さんが言っている「綺麗な心」とは、他の人にも優しく、なんなら鬼の気持ちまで考えられる「純粋な心」を表しての綺麗ということで、「pure(ピュア)」になっているわけですね。
胡蝶さんにとったら、自分からしたらまぶしい「綺麗」さということです。
be動詞を使っちゃダメなの?
ちなみに原文に「ですね」が入っているので、「~です」を表すbe動詞を使うのはどうなんでしょう?
君は=You
心が=heart
綺麗=pure
ですね=be動詞
と考えて、
「You are heart pure.」と訳したり、
「You are pure heart.」と訳したり、
「You are heart is pure.」と訳したりするかもしれませんが、いずれも不正解で、意味が伝わりません。
たしかに、「You+be動詞(are)+○○」で、「あなたは○○ですね」ということをお話ししましたので、「○○」の所に「綺麗な心=pure heart」を入れればよい気がしてきますが、それだと「君は綺麗な心ですね」という形になってしまいます。
「君=綺麗な心」ということになるので、ちょっと違う。
では、「You+heart」で「Your heart」ではどうでしょう?
Your heart is pure.
いいですね、これなら「あなたの心は綺麗です」という意味なので、英文としてちゃんと成立していますし、なんとなくニュアンスも通じますね。
でも、それだと、胡蝶さんが言いたいこととちょっと違いますよね?
胡蝶さんが言いたかったのは、「炭治郎の心=純粋だ」ということが言いたかったのではなく、「君は純粋な心を持っている人ですね」ということを言いたかったんですよね?
自分のお姉さん(胡蝶カナエ)のように。自分は持っていない心。
そうなると、胡蝶さんが言いたいことは、
You=君
have=持っている
pure=純粋な
heart=心
ということで、翻訳されたのは
You have a pure heart.
ということなんですね。
この表現は「pure」の所に、他の形容詞、たとえば「warm」などを入れて、
You have a warm heart.
(君は心があたたかいですね)
とすることも可能な定番表現なので覚えておきましょう。
ちなみに「a」は「heart=心」が数えられる名詞(可算名詞)になるので「a」がついていますが、「heart=心臓」の時は「a」じゃないそうですよ。
いかがでしたか?
今回は「have」を使った「You+一般動詞」のご紹介をしましたが、まだまだ奥が深い一般動詞は今後もやっていきますので、一つでも多くの一般動詞と、それを使った表現を覚えていきましょう!
本日のまとめ
・「I+一般動詞」と同じように「You+一般動詞」にできる
・「have」には、「持つ」以外にも色んな意味がある
・「You have a ○○ heart.=あなたの心は○○ですね」