ダイバーシティ&インクルージョンが経営戦略になる理由
なぜダイバーシティ&インクルージョンが経営戦略になっているのか?
D&I研修を開催していきたい。ただ、何の意味があるの?と思う人もいる。
そこには、面白いんだよ!と言いたい。信じていたものがひっくり返る経験ができるから。
D&Iについての基礎知識は、画像の用語をググってもらえればいい。重要だと思うものをピックアップしてみた。これらが本当に衝撃的。
キーワードをかき出しました。みなさん何個知っていますか?
(3つ以上:入門レベル、6つ以上:中級レベル、10以上:上級レベル)
ステレオタイプ脅威
アンコンシャス・バイアス
マイクロアグレッション
女性のダブルバインド
インポスター症候群
実力主義のウソ
ダイバーシティ3.0
マジョリティ特権
ホワイト・フラジリティ
家父長制とジェンダーギャップ
ヘンリーヒギンズ効果
ジェンダー・ペイン・ギャップ
構造的差別
イエントル症候群
集合知の優位性
それをよりマクロで伝えてみたい。
しなやかな組織
不確実性がより高まった今の時代に欠かせない反脆弱性(antifragile)
金融危機はじめ、誰一人予想もしなかったインパクトのある事象が起こる時代。
その不確実な世界を生き延びる唯一の考え方が反脆弱性。
反脆弱性とは、なんらかのストレスや圧力により、かえってパフォーマンスが向上する性質。要は不安定性やストレスを持つことで、組織がしなやかで持続可能になる。
同質性の高い組織に多様な能力や経験の人材を登用することや、多様な異質な文化をあえて持ち込むこと。
表面的なダイバーシティを超えるには
そのとき、表層的・見かけの多様性にとどまらないようにする時の鍵がある。
エイミー・エドモンドソン教授の「チームの心理的安全性」。
それはチームの中で対人関係におけるリスクをとっても大丈夫だ、とチームメンバーに共有される信念と定義される。
メンバー同士が健全に意見を戦わせ、生産的でよりよい仕事をすることに力を注げる職場だ。
「なんでも言ってね」では意味がない
なかなか何でも言えない。
だから、意義ある意見の対立を推奨する。対立意見に感謝していく。改善点やリスクや不安など具体的に質問し集めていく。KYの推奨だ。
また、各人の内面では、自分自身の中の少数意見を大切にすること。
行動できること
そして、ただ、机の上で議論だけしていても意味がないので、とりあえず、それぞれが小さく実行していけることが鍵だと思う。
それくらい組織の自由度がないと、意味ある議論ができないと思う。
それが次の分散性という要素。
専門家よりも優れた意思決定をする4つの条件
集団が愚かにならないようにするには、4つの条件がある。
この条件が揃うときに、集団の到達する結論が「一個人より常に知的に優れる」状態になる。
次世代型組織
ヒエラルキー、評価報酬、人の目線を気にしてしまうと、「独立性」をなくしてしまう。
自律した個が本当に重要だと思う。
組織の中で判断し行動する自由度がないと、具体的でローカルな知識(分散性)をなくしてしまう。
アンコンシャス・バイアス
さらに、現実には、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)がある。
このせいで独立性・分散性があるように見えて、ないというのが実態。
これは、偏見やD&Iはマイノリティー側の問題ではなく、マジョリティー側の問題。
僕らの固まりきった考え方を柔らかくしていくこと。
ここにD&Iの知識や研修の面白さがあると思う。
だから、ダイバーシティ&インクルージョンが想像以上に重要だし、とても深淵ものだと思う。そして、この深いところからイノベーションがやってくる。
余談
当初、サステナビリティとD&Iがどう関係しているかについて書こうと思ったのだけど、それよりもどう企業組織において重要なのか伝えたほうが届きやすいと思ったのでこの構成となりました。