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2021年を振り返る30枚

写真家の横田裕市氏の投稿を見て興味が湧いたので自分の写真でもやってみる。

これまでは撮った写真は少しばかりプリントしてきたが、定期的な展示は10月から始めたばかりであまりセレクトする習慣がなかった。
本来はもっと選ぶという行為を意識しなければならないのだろうが、機会がなければ難しい。その点で年末に1年の総まとめをするのは機会としても行為としても良さそうだ。


1月、宮城の塩竈神社へ初詣に行った。ご覧の通り勾配があって撮り歩くのは寒さと汗とでしんどかった記憶がある。
登山用のウェアで固めたので今度は多少快適になるだろうか。
境内は広く、社も庭園も立派だった。雪も参拝者も一向に止む気配がない。
それほど大事にされている神社なのだろう。
四大観の一つ、扇谷から見る日の出。滞在最終日の1月3日にようやく日の出が見られる天候になった。
自分の他にも数名の同業者がいて、ぽつりぽつりと会話したのが懐かしい。東京から来たと言っても嫌な顔ひとつせずに喋ってくれたのがありがたかった。
X-Pro3を使い始めて1年が経った。X-T2を毎日持ち歩いていた頃はスナップよりも空を入れた景色ばかり撮っていたが、今ではスナップを毎日撮るようになっている。
丸の内のイルミネーションはどことなく上品な感じがして気に入っている。
渋谷Bunkamuraで開催されているドアノーの写真展に行った。
祭りが終わっても路地裏でダンスしている男女のスナップの凄まじさ。あれを思い出すと「シンプルということ」が思い起こされる。俺は被写体を見ているのか、それともカメラの設定を見ているのか。
3月、ついにエヴァが完結した。公開日から最終上映まで何回観に行っただろうか。
自身を投影させて見ることは無くなっていたが、それでも泣けた。それは明確に“エヴァンゲリオン“は続かないと明示されたからだろう。
時を同じくしてP5Rのアート展が渋谷で開催されていた。各キャラクターの原案なども興味深かったが、一番はこの絵だ。
ゲーム内に登場するこの絵を実物にしてくれたスタッフの熱の入れようを思うと頭が下がる。さゆりが実在するということは祐介も実在し、きっとこの展示のためにルブランから借りてきたのだろうという妄想がはかどる。
今年の桜はまた新たなロケーションを発見できた。
一つは南武線沿線。小さな流れだが沿道の雰囲気がとても良い。
笛吹川フルーツパークは聖地巡礼も兼ねて。夜景も素晴らしいようなので、路面凍結の心配がなくなったら行くことになるだろう。
職場の人に教えてもらった川越。到着時の天気はどんよりした曇りだったが、幸い雨は降らなかった。
ライトアップも良いし桜も見事だったが、川縁の緑が手入れされていて全体の景色を素晴らしいものにしている。桜が主体の景色と考えるならコンクリ護岸はもちろん、背の高い植物も邪魔だ。
富士山近辺の新スポットはあまり開拓できなかったが、5合目まで登るのは定番になりつつある。もちろん車で。
正直5合目の高さでも十分な標高で、雲より上に行きたいとか別の方角を撮りたいといった理由がなければ満足できる。
XF18mmF1.4を試すために美ヶ原にも行った。天気は最高で少々の肌寒さも連日の暑さで疲弊した身には心地よかった。
夏になったらまた行きたい。
美しの塔を入れるには換算28mmだと窮屈だった。レンズの描写に不満はないが、星景用のレンズを改めるかもっと広々撮れるロケーションを探すかしなければならない。これは来年の課題。
寝て起きて、道の駅美ヶ原からの日の出。直前で買っていた角型NDフィルターの使い勝手を確かめる目的もあったが、NDなしのダイナミックレンジ拡張で撮っていたX-H1と比較するとNDありの方が明らかに良い。もう少し種類は買い足す必要があるがそれはまた今度。
新宿へ買い物へ行ったついでに。デッキの上はものすごい人混みになっていた。
こういう場所で三脚を躊躇なく使う人間にはなりたくないと改めて思いつつ、いつもの装備つまりXF35mmF2で撮った。
秋には風景用に買ったXF10-24mmと角型フィルターを組み合わせて滝を撮り直しに日光へ行った。
滝壺からの流れまで入れるには超広角域のレンズがないと難しい。営業開始直後くらいのタイミングでエレベーターに乗ったので、狙い通りに虹が見られた。
GFX50S II購入に際し下取りに出すことを決めたX-H1とXF100-400mmを使った最後の撮影は鳥ではなく秋バラにした。
前ボケは未だにうまく使えていないが、それを意識して撮るのは構図や光の向きなどを考える良いきっかけになった。レンズのみで1kgを超えるものは自分には使えないと分かったのも高い勉強代だったと言える。
別れを告げることにしたX-H1。当初はイベント撮影を頼まれて、1台では心許ないことやレンズ交換の手間から購入した「理屈で買った」カメラだったが、使っているうちにその操作感やホールド感が代え難いものになっていった。XF90mmとのバランスの良さは最高の組み合わせだと言える。
GFX50S IIでの記念すべきファーストショット。正確には違うが、露出や構図まで意識して撮ったという意味では初だ。
遠景の街並みもよく写っていて、拡大した時には興奮した。このカメラで風景を残せると思うと居ても立ってもいられなくなり、紅葉の時期にまたも車を借りることになる。
10月から毎月展示を行うようになった。何とか展示内容は毎回変えることができている。
GFXを使うようになり、せめてA4でも展示したいと思い新たに額を買った。欲を言えば半切にしたいと思っている。
GFXで撮りたかった日光の滝。角型NDフィルターも使い、過去一で満足できるものが撮れた。
5000万画素でもこれほど写るのだから、1億画素だとどんなことになるのだろうという興味が尽きない。
日光には年2回くらい行っているが、半月山に来るのは初めてだった。展望台までの道のりは思ったより険しかったが、駐車場からの眺めもよく全方位に素晴らしい景観が広がっている。ここには来年も来るだろう。
一番撮りたかった華厳滝は震えるほどの写りで、当分はGFXだけで風景撮りは十分じゃないかなとさえ思う。日がだいぶ昇っていたが、明暗差がいい具合に撮れたのは間違いなくGFXと角型NDフィルターのおかけだ。
普段はこういう被写体を選んで撮ってこなかったが、GFXで撮ったらどう写るんだろうと思い立つことが増えた。
エテルナブリーチバイパスを使うのは初めてだったが、スチルでも使いやすい色合いでワンシーンを切り取ったような写真になる。
次に紅葉を撮ったのは河口湖。微妙な雲が多い日だったが、撮れ高には満足している。山中湖のライトアップは今年も富士山が見えなかったが、河口湖の紅葉も負けず劣らず素晴らしい。
月食の撮影はモードダイアルの仕様を勘違いして全てJPEGで撮っていた。落胆はしたが撮って出しでこれだけ写れば十分とも思える。
ロケーションは迷ったが、100-400を手放していたので風景として撮れる場所ということで川沿いを選んだ。都内の撮影ポイントはもう少し知っておく必要がある。
11月になってようやくFamilink*のリアルイベントが復活した。子どもたちを撮るのは風景撮影と同じくらい楽しい。
良い表情もたくさん撮れたが、久しぶりにまとまった量を現像するのはなかなかに大変だった。
ふたご座流星群を撮りに千葉へ。残念ながら撮れはしなかったが、1時間弱の撮影中に10個くらい生目で見ることができた。月の砂漠も良いが、今度は道中の高滝湖で撮ってみたい。
買ったギアの使い勝手を確かめるために始発で高尾山に登った。選んだのは6号路で、「ヒールでも登れる」と揶揄される1号路とは大違いの本格的な山道。登り初めてすぐの写真だが、この時点で登頂しようと決めたことを後悔していた。
休憩を多めに挟んで8時頃無事山頂に着いた。天気が良かったので昇った甲斐もある。さすがに疲労がシャレにならなかったので、帰りはケーブルカーで下山しすぐに温泉へ。脚の疲れは多少残ったが、充実感のある1日だった。

こうして振り返ってみると今年も多くの場所へ撮りに行けた。開成町のアジサイは心残りだが、来年は少しばかり緩和されて観光客を受け入れるようになっているとありがたい。
その頃までには120mmマクロを買っておかねば。

今年は総じて機材の変化が大きかった。X-H2がどうなるのかはまだ分からないが、X-Pro3とGFX50S IIの組み合わせは思っていたよりも自分のスタイルに合っていたのでH2を買わないという選択もあるかもしれない。

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takahasu
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