雪遊び
東京の積雪量は期待以上で撮りたいものもいくつか撮れたが、満足するには至っていない。やはりスノーハイクしかない。
幸い軽アイゼンも入手してあるので、昨年からさらに快適に遊べるはず。
日光か美ヶ原かで迷ったが、日光は晴れ予報だったのと距離が近かったので日光に決めた。
美ヶ原は何だかんだ全体像を知らないので、避暑がてらハイキングに行ってからの方が無難ということもある。
今回は早起きして出発。さすがに車中泊するには寝袋が貧相だが、冬用に1つ買っても良いかもしれない。
明智平で日の出を迎えたので寄り道したあとは一路赤沼駐車場へ。
戦場ヶ原のスノーハイクはここを起点にする人が多いのと、湯ノ湖の散策路は冬季閉鎖されているため先へ進むメリットがない。
湯ノ湖の鑑瀑台に近い駐車場は昨年訪れているが、とても車が入れる状況ではなかったのでやはり赤沼がベストか。
一応竜頭の滝からも道はあるが距離が遠いし、人が少ないので新雪を楽しみたい人以外は赤沼スタートが無難だろう。
さて、誤算から残しておこう。
一つ目は装備だ。アイゼンで大丈夫、と言われはしたが半分正解・半分不正解というのが正直な感想。確かに休日なら先客が多く踏み固められているだろうという予想は正しい。だが行ったのは平日の早朝、つまり俺が先客側となる。途中の舗装路を歩くときは確かに安定感バツグンだったが、それ以外の場面ではストックの方が役に立っていた。
二つ目は天候。日光の天気を見て晴れだからと決めたが、晴れているから雪が降らないとは限らない。
フードを被ると汗ばむし前髪が落ちてきて邪魔になるが、被らないとフードに雪が溜まるし背中にも入ってくる。
今回のようなそこそこの距離を移動して撮る場合はフードなしのアウターの方が良いかもしれない。
三つ目は体力だが、自信がなかったわけではない。むしろ仕事の日はほぼ毎日5km近く歩いていると記録されているので、歩きなら自信があった。
だが登山靴+アイゼンの重量を考えていなかった。当然いつもより重いので消耗も激しい。
雪遊びと書いてはいるが、X-Pro3は非WRのNoktonしかないため必然的にGFXの出動となる。
当然重量もあるので、身体への負担はもう少し考えておくべきだった。こけそうになることは何度もあったが、毎回ストックに助けられて転倒せずに済んでいる。
しかし重心が崩れた際のダメージはやはり蓄積するらしく、帰路で右膝と左脚付け根が猛烈に痛くなった。おそらくスノーシューでバランスを取れていればここまで酷くはならなかっただろう。
一方でアイゼンの有用性はよく分かったし、体力的な問題は別として霧降高原の圧雪階段も安心して登れると確信が持てたのは良かった。
1400段を登り切るにはある程度機材に妥協が必要になるのも痛感したので、これは来シーズンに挑戦したい。
目的地の小田代原展望台には来れたが、ここからどうするか。半月山展望台にも行きたいがガチ登山になるため、さすがに下見なしは怖い。
それならばと庵滝へ向かうことにした。ここで引き返していれば身体へのダメージは大したことなかったのだが、ここまでまた来るか?と考えたら今日しかないと思って決行。
行動食は手付かずだし、水分も余裕がある。
だが道中はスノーシュー必須というレベルだった。稀に俺と同じようにアイゼンだけしか装備せず、スノーシューを持ってきていない人ともすれ違ったがザックの重量が違うため比較にならない。
それでも「ここまで来たんだから」と己を叱咤し、ようやく来ることができた。うん、大満足。とはならず、当然ここまで来た以上納得できるものを撮らなければと、順番を待って滝の近くへ。
俺はヘルメットを持っていなかったけど、着用した方がいいのは当然。さすがに氷柱の下には入らず、上に氷柱がない場所でおとなしく撮って撮影も終了。
ちなみに滝へ近づくには若干見切れている沢を渡る必要があるけど、ここでもストックとアイゼンが大活躍だった。
ストックはI型とT型のハイブリッドを選んでいたが、ケチったり変な初心者意識で決めないで良かった。どんな姿勢でも安心して重心移動できる。
アイゼンもチェーンか軽を勧められたが、奮発して軽にした甲斐があった。足を置く岩の上に氷が張っていても、足を置いて際に体重を乗せて平気か考える余裕があった。ダメそうならストックを支えにして元の位置に足を戻せば良いだけなので、周りから見たら不安に思われてたかもしれないが本人は至って能天気だった。
今年は積雪量が少ないと言われていたのでスノーハイクができるか心配だったが、奥日光が雪不足になることはまずないだろうと分かったのも今回の収穫。
準備不足については否めないのでまず年内にスノーシューを買う。
次に美ヶ原だが、あっちはサングラスが必要になるかもしれないと帰宅してから唐突に思った。戦場ヶ原〜庵滝は木々が多く、山間なので日差しが遮られやすいがあっちはだだっ広い平原なので晴れたら目をやられる。
あとは足首につけるウェイトくらいか。中学の部活で使ってたのが残っていればいいのだが……。
美ヶ原は冬季のアクセスルートが遠回りになるので微妙だが、半月山は何とか登りたい。まずは秋に登ってそれから計画することにしよう。