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理解とは何でしょうか?

理解するとは何でしょうか?例えば数学の問題を解いていて問題ごとに解答を再現できればそれは理解したと言えるでしょうか?社会科のように歴史の年号とその出来事を単に覚えることは理解したということとは異なります。数学の問題の答えを単に再現できるようになることは社会科の年号を覚えるといったことと変わりありません。では理解したとはどのような状態でしょうか?数学の問題で条件が変わった問題が出された時にも解答することができれば、その人は数学の概念を理解できたと言えると思います。では数学の問題を一問一問解くことと、概念を理解して他の問題も解けるようになることは何が違うのでしょうか?それは概念を理解することによって他の数学の問題も本質的に同じとみなすことができたからだと言えます。それぞれの数学の問題は共通して同じ概念で成り立っています。なので、個別の問題は別の問題に見えたとしても共通して持っている概念を理解しているのでそれぞれの問題を同種の問題として解くことができたのです。

抽象と具体という言葉があります。抽象は具体が持つ共通の性質を持っています。抽象はその配下に無数の具体を持っています。数学の概念は抽象でそれぞれの問題は具体ということができます。身近な生き物の例で考えてみると、犬や猫、ウマなどは具体の例です。これらの生き物は呼吸をし、食物を消化し、繁殖するという共通の特徴を持っています。それらを抽象化すると動物という概念になります。この動物という概念は犬や猫、ウマが持っている共通の性質を持っています。動物というカテゴリーは、これらの共通特性に基づいています。動物という概念を持つことで、未知の生き物を見たときでも動物というカテゴリーに当てはまると知識を適用することができ、新しい種類の動物に遭遇した際にも、その生物が持つ基本的な生物学的特性を理解する手がかりとなります。

このように理解とは、具体的な情報を超えて、その背後にある原理や概念を把握し、それを異なる状況に応用できる能力です。このプロセスにより、私たちはより深く、柔軟に世界を捉えることができます。さらに、新たな情報を既存の知識体系に組み込むことで、学びを継続的に深めていくことが可能になります。

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