noteで学べるシステマ講座 第6回「リラックスできない理由」
大阪、広島、名古屋、東京と続いたダニール・リャブコ来日ツアー2020。今回もどうにか無事に終えることができました。
ツアーの最中、ダニールが一貫して繰り返していたのが「相手を感じる」ということです。相手を崩してやろう、技をうまくかけてやろう。そういった工夫は全て「自分のことで頭をいっぱいにする」ということ。そうではなくて、相手を感じるのです。それに専念すればよくて、相手を崩してやろうとつい工夫したくなってしまう自分を、どうにかして鎮めていくのです。
エゴを失くす、勝ち負けを超える、攻撃性を失くす。
こう並べるととても精神主義な感じがしますが、これは精神の問題ではありません。どこまでいったってエゴもあるし、勝ち負けも人間の中にあります。よくあるのが、リラックスできないのを人格や生き様の問題にしてしまうこと。そんなのは一朝一夕で変わるものではありませんし、そもそも本末転倒です。
リラックスした結果、人格と呼ばれる行動パターンや、その積み重ねである生き様が変化するのです。
結果と手段の混同ですね。
リラックスをまずはとてもフィジカルな意味でとらえるのです。それが「相手を感じる」ということです。身体を操作するという観点で言えば、「力む」の反対は「リラックス」ではありません。「感じる」です。
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