noteで学べるシステマ講座 第97回「未来への恐怖Part2」 byミカエル・リャブコ"
"未来への恐怖Part2" byミカエル・リャブコ" Part3
本稿に先立って編集北川からのまえがき
今回はミカエルの「ロシア人らしさ」が全開となっています。
そのため西側に属する日本人の価値観・世界観で触れると、かなり違和感を感じるかも知れません。それを和らげるため、今回の原稿は北川が注釈をつけました。同じ事実、同じ世界でもロシアからはこう見えている、という一例として理解して頂ければ幸いです。
飢餓、農産、インフレ
質問:若者に対しても年金を出すという法律(編注:ベーシックインカムのことと思われる)を作ろうという国が出てきています。これについてどう思われますか?
ミカエル:ロシアではない国の話ですね。もし同様のことがロシアで行われたらどう思うか、というのが質問の趣旨でしょうか。話の趣旨からは少し外れますが、お答えします。いま、世界では飢餓が強く危惧されています。残念ながら、今までのような物資や食糧が潤沢で、その面で何も心配もない世界は大きく変わり、もう戻ってこないように思います。世界では農作物の収穫自体が減少して、不足しています。それによって物価が高騰します。そうやってお金に不自由する人たちも増えてきます。
しかしロシアにはお金も農作物も潤沢にあるので、今まで通りの食事と年金を国民に行き渡らせることができます。でもヨーロッパやアメリカでは難しいのではないかと考えています。特に今、これらの国々ではインフレが進行し、人々がろくに物を買えないという状態が続いています。
(編注:実際にロシアの食料自給率は132%と世界でもトップレベル。ヨーロッパでは多くの国で100%を下回る。日本は28%と低レベル 2019年時点 参照URL)
(編注:アメリカのインフレ率は2022年に、それまでの2%代から最大9%近くまで急上昇している。参照URL。ユーロ圏のインフレ率も2022年にそれまでの1%代から最大10%以上にまで急上昇 参照URL。日本もまたそれまでのデフレからインフレに転じている。ただロシアも例外ではなく2022年には急上昇している。参照URL)
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