noteで学べるシステマ講座 第73回「本能の力はいかにして破壊を否定するのか」
noteで学べるシステマ講座 第73回
「本能の力はいかにして破壊を否定するのか」
モスクワ本部オンラインコース「本能vs理性」 第1週 質疑応答より
ふたつの道
ミカエル:簡単に答えるなら、まずは二つの道があります。
一つは自分の力だけを頼りに行うということ。もう一つは高次の力にも頼るということです。どちらもアプローチ自体はまったく同じとも言えますが、いずれにせよ、リラックスした良い状態でなければできません。
わかりやすい例で言うと、家族が仕事や学校などどこかへ出かけるときに「行ってきます」と言いますね。家族は無事に帰ってこられるよう「気を付けて行ってらっしゃい(直訳:道中の無事を祈ります)」等の言葉を掛けます。ロシアでは現在も「これから出かけるから私を祝福して」と家族に頼む習慣が残っています。家族は「守護天使が無事にあなたを導いてくれますように」と言葉を掛けます。つまり守護天使とはあなたのガイドのような存在なのです。するとその言葉を掛けられた人は、道中で何気なく守護天使に祈るようになります。大天使ミカエルがあなたの守護天使であれば「大天使ミカエルよ、助けたまえ、導きたまえ」など、簡単な言葉でミカエルに祈りをささげます。このようなことは誰でもできることです。そして、それにより出発に向けて集中することができます。
ロシアでは、どこか遠くへ旅行などで出かける前に、少し椅子に座って落ち着く時間をとる習慣があります。出かける前にはいったん、気持ちを落ち着かなければならないと考えられているのです。明かりは消したか、ガスは止めたか、暖房は消したか、などを落ち着いて考え、それまでの行動を思い返すのです。不注意のまま出かけてしまうと、家で何か悪いことが起こるかもしれません。なので、落ち着いて椅子に座り、家の中を見回してすべてがきちんと整っているかを確認するのです。また、携帯電話などを忘れて取りに帰ることがないように、忘れ物がないかを注意深く考えることもできます。そして道中の無事を祈る祝福の言葉を唱えながら出発することで、守護天使が道中あなたと共にあってくれるのです。
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