2023年度入試受験生へ、いま現代文でやっておくべきことをお話しします。
○1年後の君たちは
こんにちは。
3月も早いもので半月ほど経過しました。
国公立大学の後期試験も終わりました。
つまり、2023年度入試の受験生にとっても、あと1年経つとほぼ全ての受験が終わり、進路(浪人含め)が決まっている、という時期にさしかかっています。
この時期によくお話をすることとして、「受験は期限が予め決まっているプロジェクト」なので、当然ですが長い期間準備した方が上手くいく可能性が高まります。
よって、現在まだ受験勉強を始めていないなら明日からでも動き出すべきなのです。
これは、現役生というよりも浪人生の方が当てはまるかな。厳しいことを言えば、浪人している時点で目標に到達できなかった存在なのだから、休んでるとか甘いことを考えている時点で来年も同じ結果になる第一歩を進めているだけですね。
悔しかったら明日から勉強しなさい。
○現代文で何をすべきかを考察する
さて、では何を勉強するのか。
英語や数学、文系ならば社会系の科目であれば基礎的な部分の補強として単語や文法(数学だとなんなのか、、)あたりが思いつく。
そして、素晴らしい先生方がたくさんアドバイスをSNSなどで発信してくださっている。それを参照すれば、門外漢の私でもなんだか1年後には出来るようになっている気がするぐらいだ。
一方、国語、特に現代文はそう言ったものが極めて少ない。科目の特性上仕方ないのだが、一応愚見を述べていこうと思う。
他の先生と言っていることが違うかもしれないが、愚見なのでご容赦いただきたい。ただ、私も私なりの信念を持って発信していることは付記しておく。
◇そもそも現代文で鍛えるべき力
大きく分けると3つになる。
この中で受験生は②解答力をとにかく鍛えたいと思うのだが、これは最後でいい。たまに人気とりで「読まなくていい解ければいい」という(自粛)なポンコツ講師が、、、まあそれにハマるのも残念ながら人生かもしれないね。最近は近くにそういう人がいないし、あまり気にしないようになってきた。
夏休み頃までは①読解力と③語彙力を重点的に鍛えるべき。繰り返す。②よりも①と③。
そして①は現代文においては最も担当による「色」が出るので、予備校に通う人はその担当の先生の色を見て、自分に合わせてみて、やれそうなら続けてみよう。合わないときは長い目で見ると合うこともあるが、あまりにも違和感があれば変えてみたほうが良いと思う。普段ジャケットが多い私も突然ヒップホップ系の服をあてがわれたらさすがに着こなせないからね。(それなりに似合う体型をしているのは内緒だ)
では、①と③を今から鍛えるにはどうすべきか。市販の参考書から候補を挙げてみよう。
◇①読解力を鍛える良書2選
自分自身と「色」が似ていると勝手に思っている諸先輩お二方の著書である。
個人的にも非常に良くしてもらっている。しかしその義理を果たすというわけではなく(とは言え無意識に義理堅くあろうとはしているかな?本当にお世話になっていると思う人には)、単純に良いものだから薦めているのである。
ともに「再現性」に無理のない方法論を取っているところがおすすめです。
現代文の参考書の第一手としては最適なので、3月でどちらかを一周しておくと4月以降の授業は非常にスムーズに理解できるのではないかな、と。
◇①読解力を補強する「他教科」のツール
文章を読んでいて、「何が書いてあるのかわからない」という事態は多くの受験生にとって「あるある」なことなのであろう。もちろん、究極的には「何が書いてあるかわからないけど何が言いたいのかはわかる」という状態が作れれば大学入試は突破できるのだが、それでも内容が理解できるに越したことはない。
では、それを補強するために何がつかえるか。
倫理・政治経済・現代社会の教科書を読み直しなさい!
「背景知識」と言われるものは私も授業で扱うが、極論この背景知識というものは無限に存在する。それを学ぶのは大学に入っても難しいだろう。
であれば、「高校の授業でやっていること」は持つべき知識として頭の中に入れたらいいのではないだろうか。それが倫理・政治経済・現代社会といった「公民科目」となるのである。
そして、悲しいかな、公民科目の勉強を(受験科目でない限り)真面目にやっている受験生は少ない。しかし、公民科目の知識がある程度定着しているだけで読みやすくなる文章は非常に多いのである。
春休み中に読み返してみると、一学期以降にそんな内容の文章に出くわすことになるであろう。
◇③語彙力を鍛えるおすすめ良書(これから発売)
こちらは2022/3/24発売。
ここまで漢字や語彙をデータベース化し、それをまとめきった労作を私は知りません。発売が楽しみな一冊。
また、土井先生がすでに自習支援ツールも作られているので、そちらも確認されたい。
〇まとめ
この時期に体験授業を担当すると「現代文の勉強の仕方が分からない」とか、「現代文は伸びる科目なのか」という質問をよく受けるが、正しい方法論をもって勉強すれば必ず伸びる科目である。
そのための方法論を今後も随時発信していきたい。
それでは。