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甲子園の教育論⑨先行逃げ切り
◇交流戦の総括
ジェットコースターのような三週間だった。
1週目はロッテに負け越し、西武に勝ち越した。
この時点では「交流戦は5割目標なのかなぁ」、と思った。
2週目はオリックスに負け越し、ソフトバンクにも負け越した。借金2。
この時点では「早く交流戦終われよ……」と思った。
今年も交流戦は鬼門なのか、と。
そして今週。まさかの6連勝。日ハムはひょっとしたら3連勝も……とは思っていたが、涌井→田中将大→早川の楽天に3連勝出来るとはゆめゆめ思わなかった。
気づけば交流戦も貯金4。12球団でも2位。セリーグ2位とのゲーム差を広げた。(4.5→7ゲーム)
やっぱり今年は強い。この勢いでオリックスとの日本シリーズを期待したいほどだ。
◇勝負事は先行逃げ切り
上記の通り最後は好成績となった阪神タイガースだが、結局のところ優勝はできなかった。その要因は間違いなく序盤の「オセロ」状態である。上記のソフトバンク三連戦の初戦までは勝ち負けが交互に続いた。連敗しなかった、と言えば聞こえは良いが連勝もできなかったというのが実際のところだ。
そこから追い上げて6連勝をしたのは強さの証左ではあるが、最初の「負債」は返せなかったとのである。
結局のところ、勝負事は先行逃げ切りが勝利への鉄則なのだと思う。人の記憶には鮮やかな逆転劇が残る、例えば2008年のセリーグ……これ以上は止めておこう笑
しかし、多くの勝ちは先行逃げ切りによってもたらされる。
これは受験も同じである。特に、大学入試の浪人生は先行逃げ切りを徹底して意識すべきだ。現役生よりも紛いなりにも長い期間を受験に費やしているのに、やれ苦手対策だなんだと悠長なことを言っていられる時間も限られている。夏明けには複数科目である程度の「貯金」を作ることが「盤石の受験戦略」である。合格したければ今が本当の勝負所だ。
現役生も夏明けにいくつかの科目で貯金が作れていると良い。得点が見込める「柱」のような科目があると安心感が違う。実際に担当した生徒が「現代文は自信がある」と言って二学期を迎え、しっかりと現役で合格していったケースは沢山見てきた。要は、自信になる科目が一つでもあれば戦いやすさは増すのである。
もちろん、最後まで諦めずに頑張り抜くことも大事なのだが、今からその最後に賭けていても仕方ない。いま、この瞬間に頑張って貯金を作るのだ。
というわけで、来週はリーグ戦再開。いきなり巨人である。ここで巨人を叩きたい……
次回更新は6/20(日)です。それでは。
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