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今週の博耕房【現代文】6月①

こんにちは。

ここ数週間、お休みであったり特別編成で授業をしていたので授業記録を上げておりませんでしたが、今週からまた再開いたします。

前回の記録はこちら

第6週目はハイレベルもベーシックも「復習テスト演習」として、ハイレベルは『はみ出しの人類学』の類似内容の早稲田大学文学部の問題を、ベーシックは『友だち幻想』が題材となっていた豊田赤十字看護大学の問題を解いてもらいました。

それぞれにまずまずの出来でありました。一冊の本を読み解き、そこで問われていることを確認していくという「普通の予備校」とは異なる博耕房らしい空間が意味のあるものとして芽吹いてきていることを感じつつあります。

それでは、今週の授業の振り返りを行っていきます。

【共通】 『キントレ』

今回は2005年のセンター試験を題材としました。

タイトルにも付けましたが、今回のテーマは「対比」です。

対比については押さえるべき情報として以下の点をお話しております。

① 対比の項目(=何が)と内容(どのように違うのか)の把握
② 対比の軸(どちらの内容が筆者にとって重要なのか)

漫然と「対比を確認しろ!」と言われたところで「どのように」「なぜ」押さえなければならないのかがわからないと、あまり意味がありません。

国語の指導においても意外とこの側面が見落とされているのですが、論理構造を意識してい読んでいくということは、その構造の意味合いまで理解しないと、ただの作業に堕してしまいます。

現代文における受験生の一学期の授業とそこから得てもらう知識でありスキルは「読解作業の一般化」に他ならないと思っております。

そして非受験学年においては早い段階でこの作業ができるようになることが勉強のベースを作るうえで極めて大事になっていきます。

勉強のベースとあえて広く論じたのは、結局のところ他科目も含めて入試問題というのは「情報構造」を見抜く作業に他ならないからです。

・ 自分が何を問われているのか
・ 自分が答えなければならないことは何か

この二点を各設問から情報として得ていく作業は全科目共通です。その意味で、現代文の勉強って非受験学年から始めるべきだと思いますけどね。

【ハイレベル】 『はみ出しの人類学』第三章②

ハイレベルは『はみ出しの人類学』の佳境へといよいよ差し掛かります。

<読解>

「わたし」「日本人」という器は自明なものなのか。そもそも、二元論的な構造から発生したこのような発想からの「脱構築」のきっかけを与えるのも文化人類学の一つの目標でもある。

ざっくりいうとこのような内容についての文章を読んでもらって、設問を解いてもらう、という作業です。

今回からハイレベルでは自分で設問分析や傍線部分析という【アプローチ】の作業をしてもらっています。

解答の前に思考や試行の痕跡が残るものを書いてもらう、という営みです。文章内容は大学ごとに異なりますが、そもそもの解答作業そのものはある程度一定の作業のもとに収斂されます。ここがぶれると「出たとこ勝負」になる。その要素は否定しませんが、入試を成功させるためには「いかにこれまで勉強してきたことに実際の問題を近づけるか」が大事です。そのためにもこの作業を夏にかけて行います。

ちなみに内容推測という一橋大学っぽい内容も入れています。これも設問を分析する情報処理の範疇を出ない問題なんですけどね。

【ベーシック】 『友だち幻想』第二章まとめ

ベーシックの今回のテーマは「要約」。これまで、字数を決めた傍線部解釈を中心に行ってきましたが、先述の通り、非受験学年においては全体像をつかむ勉強をしてほしいので、たまにこういう回を入れています。第二章は5月にじっくりとやった部分なので、その復習も兼ねて、ですね。

しかし、少しずつ文章を「読解する」という作業が形になってきています。うれしい限りです。少人数でできるということはこのように一人一人の能力にしっかりと向き合うことができるからいいですね。

そして、ベーシックに関しては絶賛、受講生募集中です!

おしらせ

そんな博耕房ですが、来週に現代文・古文ともに「体験講座」を実施します!

詳細はこちらをご覧ください!

各担当の独自の世界観によって紡がれる授業を是非とも体験してください!

それではまた来週!

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