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博耕房授業記録【7月①】

こんにちは。

先週が調整回であったので、二週間ぶりの博耕房noteです。

前回のはこちら。


予備校によっては早いところでは夏期講習会がスタートしていると思います。なぜか(?)私の出講先の多くは7月まで授業を設定しているので、一学期がまだ続いております。博耕房もその一つです。

とは言え、今週と来週で終わりです。一学期が終わると夏休み。現役生にとっては特に大事な期間が始まります

では、今週の授業内容を振り返っておきましょう。

◇ハイレベルの授業

今回と次回は「キソトレのキントレ」をお休みして、一学期の総まとめ演習を実施しております。

今回は2010年北海道大学の問題を扱いました。

こちらの問題を扱った意図は下記の通りです。

⑴ 文章の論理構造の把握
→ 論と例、類比…などの構造を把握し、「論のまとまり」を意識することができたか。

まずは「読解力」の確認です。
文章をいかにして読むのか」は一学期に鍛えてきた力の中で最重要ともいえるものです。

もちろん、書き手によってある程度のバラつきはありますが、その都度対応していくという「出たとこ勝負」が求められる科目であれば、極端な話、現代文の授業なんて受ける意味はないと思います
一見すると「出たとこ勝負」に見える文章に日本語の文法や論理の展開方法などを頭に入れつつ向き合うことで何とか「自分で何とかできる範囲内に置きなおす」こと。その方法を伝えていくのが現代文の授業なのだと思っております。

その意味では、一学期でこのあたりの作業はかなりしっかりできるようになってきたな、と思います。言ってしまえば「違う文章で同じような作業を繰り返す」という授業をしていたので、10回ぐらいやるとある程度のレベルの生徒であればできるようになります。

これでしっかりと夏期を迎える準備ができました。

⑵ 設問意図の把握と方針の立案

客観問題でも同様なのですが、記述問題においては特に「何が問われていて」「どのように答えたらいいのか」という問題を解くうえでごく当たり前の作業をできているかの確認です。

数学などの科目では問題を見てどのようにそれに切り込むかを考えることはごく当たり前にできているのに、国語になったとたんに「とりあえず前後」「読まない勇気!」みたいな謎の玉砕精神を発揮する生徒がいます。(指導者もチラホラいる)これ、何なんでしょうね。

ひとつには指導者側のアプローチがそのように見えるというのがあると思います。「出来る」人間であれば、「ここにこう書いてあるから正解は2でいいよね」である程度伝わります。

しかし、「なぜその答えに至るのか」の道筋をある程度一般化して伝えてあげないと、受験会場で困るのは受験生その人であります。だからこそ解法のアプローチはある程度一般化できるものでなくてはならないわけです。

そしてその第一歩となるのが「設問分析」と「傍線部分析」になるわけです。この「分析」作業は「自分が行うべき作業は何なのか」という「設計図」作りにたとえられます。

記述問題はある種のDIY。適当に組み立てても何かは出来上がるが、目的のものが出来上がるかは不明です。そこで、自分なりに「作るもの」(=解答すべき内容を確認する)と「材料」(=傍線部から何を考えればいいのかを確定させる)、そして「作り方」(=作業方針を確定させる)を見出さなければなりません。

その作業がしっかりとできれば大崩れしないと思うんですよね。これも夏期までに何とかしたい作業です。

実際生徒たちはこのレベルもまあまあのレベルで仕上げてくれています。これも夏でさらに深めていきます。

その後、各自に個別の課題を渡してハイレベルは終了です。

◇ベーシックの授業

①「キソトレのキントレ」
→ 今回は2016法政大学A日程の問題を扱いました。
意図は「論と例」の識別です。これも繰り返し繰り返し扱っている内容ですが、少しずつ意識できるようになってくれているので何よりです。

また、この文章の要約をしてもらいましたが、「書くべきところはあっているが、その並べ方がダメ」という現象が起きています。ここら辺も「いかにして」書くのか、「なんとなく」書いていてはダメ、という意識の徹底かなあ、と思っております。

②『友だち幻想』第三章
→ 一学期でなんとか第三章まで進みそうです。かつての村的社会の共同性の根源は何にあるのか、そしてそれが現代社会とどのように違うのか、が書かれている部分でした。内容を確認し、宿題は要約です。

ベーシックは夏期から「語彙」の強化を一つの課題として取り上げたる予定です。結局語彙力がしっかりとしているだけで入試現代文は非常に有利となりますからね。

今週は以上です。

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