【修理】オールドレンズ修理記〜smc PENTAX-M 1:3.5 135 mm〜
1. はじめに
ご挨拶
こんにちは。Kanazawaと申します。
今回は私が初めてオールドレンズの分解、清掃したことを備忘録的な感じで書き残しておこうと思います。
拙い文章ですがどうか最後までお付き合いください。
2. 修理(清掃)したレンズについて
レンズとの出会い
私はハードオフでジャンクのレンズ、特にKマウントのレンズを漁る事が多く、たまに状態がいいレンズと出会うと購入することにしています。
近所のハードオフに久々に行きジャンクを眺めていると、外観はかなりきれいなレンズが売られていました。
smc PENTAX-M 1:3.5 135mm
そこにはsmc PENTAX-M 1:3.5 135mmと銘打ってありました。
私自身初めて購入した単焦点レンズが同じMシリーズの50 mmF2であり、他にも200 mm F4も所有しております。なので、見覚えのあるフォルムで目を引かれました。
これらのレンズは1979年から発売されたようで、実に45年も経過しております。(私より大先輩ですね…)
カビ玉
このレンズに惹かれて、よく見てみるとカビが生えているせいでジャンクになっているようです。
店員さんに出してもらいレンズの様子を見ると、確かに内部のレンズにカビが生えているのが確認できました。
割と広い面積を占めていましたが、外観は綺麗。
「私はまだ使える。まだ写真を撮りたい。」
そんな声が聞こえてきた様な気がしました。
この出会いを大事にしたいと思い、このレンズを購入しカビの清掃に挑戦することに決めました。
3. 分解
必要な道具
吸盤オープナー
カニ目レンチ
レンズを持ち上げるための吸盤
無水エタノール
ティッシュ(本当は光学素子向けのコットンが望ましい)
いざ分解
この個体は前玉のみにカビが生えていたようなので、後玉はそのままにして前玉のみを分解、清掃しました。
銘板を外す
はじめにレンズの銘板を吸盤オープナーと呼ばれるもので外していきます。
銘板にはネジが切られており、通常の工具では回すことができないため、このような特殊なものを使用します。
いくつかの径に対応したものがセットで販売されていますので、現物と合わせながら合うものを使用します。
このように銘板のところに押し付けながら反時計回りに回すと外すことができます。
前玉を外す
銘板を外すと前玉の縁の部分が見えるようになります。
このあとどのように分解するのかはネット上では記述を見つけられなかったので試行錯誤しました。
答えとしては、前玉を含む1群2枚のレンズがネジの切られた枠に取り付けられている様な構造なので、吸盤オープナーを使用して前玉ごと反時計回りに回すと外れます。
回して緩めたレンズは 指で持ち上げることができないため、レンズ用の吸盤を使用して丁寧に持ち上げて外します。
前玉の分解
前玉を分解してから観察してみると、どうもカビは2枚のレンズの内部に生えているようです。
外側に生えていればこれ以上分解せずに済んだのですが、さらに分解することにします。
前玉の後ろ側(後玉方向)に溝が切ってあり、カニ目レンチで回すことで2枚のレンズを分離できます。
緩めると抑えが外れ、レンズを分離できました。
レンズの清掃
分離後は内部に生えたカビを除去します。
ネット上にある情報では、カビキラーなどを使用している例もありましたが、ガラスは強塩基性の液体で溶けますので、あまり使用したくありませんでした。
そのため今回は無水エタノールでひたすら擦るという方法で除去しました。
正直この方法もコーティングが剥がれることも考えられるので、最適な方法とは思えませんが、やむを得ずこれでやりました。
またこの方法の失敗点ですが、擦っている最中にゴミが付着し、レンズに傷をつけてしまいました。
やはり横着せずに、新しいティッシュ、いやコットンを使用するべきでしたね…(自戒)
再構築
清掃後は逆の手順で戻して完了です。
少し傷がついたことを除けば概ね合格かと思います…。
以下の写真中央部に少し傷が入っています。
4. 分解を終えて
私自身初めての分解清掃でしたが、自分が想像していたよりも簡単に分解できたことで今後のオールドレンズ選びの幅がカビ玉まで広がりました。
今後更にオールドレンズ漁りに行って新たなレンズを迎えたいと思います。
私が使用しているフルサイズミラーレスα7RⅢと使用していこうと思います。
そのうちこのレンズで撮影した写真も投稿していこうと思います。
ここまで読んでくださった方はありがとうございます。
今後も時間を見つけたら写真に関することや、自分の興味関心のあることについてnoteの記事にしていこうと思っていますので、よろしくお願いいたします。
それでは。