05. わかのまくらことはのあや

もろかみの　かみはかりして
ものぬしが　まくらことばの
ゆゑおとふ　もろこたゑねわ
あちひこが　これわみそぎの
ふみにあり　もろこふときに
おもひかね　これときいわく
ふたかみの　おきつほにゐて
くにうめと　たみのことはの
ふつくもり　これなおさんと

かんがえて　ゐねななみちの
あわうたお　かみふそよこゑ
いさなぎと　しもふそよこゑ
いさなみと　うたひつらねて
をしゆれわ　うたにねこゑの
みちひらけ　たみのことばの
ととのゑわ　なかくにのなも
あわくにや　つくしにみゆき

たちはなお　うゑてとこよの
みちなれわ　もろかみうけて
たみおたす　たまのをととむ
みやのなも　おとたちばなの
あわきみや　みこあれませわ
もちきねと　なつけていたる
そあさくに　さくなぎのこの
いよつひこ　うたにことばお

ならわせて　ふたなおもとむ
あわつひこ　そさにいたりて
みやつくり　しつかにいます
きしゐくに　たちばなうゑて
とこよさと　さきにすてたる
ひるこひめ　ふたたびめされ
はなのもと　うたおをしゑて
こおうめわ　なもはなきねの

ひとなりわ　いさちおたけび
しきまきや　よのくまなせわ
ははのみに　すてところなき
よのくまお　わがみにうけて
もろたみの　かけおつくなふ
みくまのの　みやまぎやくお
のそかんと　うむほのかみの
かぐつちに　やかれてまさに

おわるまに　うむつちのかみ
はにやすと　みづみつはめぞ
かくつちと　はにやすがうむ
わかむすび　くびわこくわに
ほそわそろ　これうけみたま
いさなみわ　ありまにおさむ
はなとほの　ときにまつりて
ここりひめ　やからにつぐる

いさなぎわ　おひゆきみまく
ここりひめ　きみこれなみそ
なおきかず　かなしむゆえに
きたるとて　ゆつのつけくし
おとりはお　たびとしみれわ
うぢたかる　いなやしこめき
きたなきと　あしひきかえる
そのよまた　かみゆきみれわ

かなまこと　いれずはちみす
わがうらみ　しこめやたりに
おわしむる　つるぎふりにげ
えびなぐる　しこめとりはみ
さらにおふ　たけくしなくる
これもかみ　またおひくれわ
もものきに　かくれてももの
みおなくる　てれわしりぞく

えひするく　くしわつけよし
もものなお　おふかんづみや
いさなみと　よもつひらさか
ことだちす　いさなみいわく
うるわしや　かくなさされわ
ちかふべお　ひびにくびらん
いさなきも　うるわしやわれ
そのちゐも　うみてあやまち

なきことお　まもるよもつの
ひらさかわ　いきたゆるまの
かきりいわ　これちかえしの
かみなりと　くやみてかえる
もとつみや　いなしこめきお
そそがんと　おとなしかわに
みそぎして　やそまかつひの
かみうみて　まがりなおさん

かんなおひ　おおなおひかみ
うみてみお　いさぎよくして
のちいたる　つくしあわきの
みそぎにわ　なかかわにうむ
そこつつを　つぎなかつつを
うわつつを　これかなさきに
まつらしむ　またあつかわに
そことなか　かみわたつみの

みかみうむ　これむなかたに
まつらしむ　またしがうみに
しまつひこ　つぎおきつひこ
しがのかみ　これわあづみに
まつらしむ　のちあわみやに
みことのり　みちびきのうた
あわぎみよ　わかれおしくと
つまおくる　をうとわゆかず

ゆけわはぢ　しこめにおわす
よしあしお　しれわあしひく
よもつさか　ことたちさくる
うつわあり　みそぎにたみの
ととのいて　ゐやまととほる
あしびきの　ちゐものおたの
みつほなる　まとのおしゑに
かかんして　のんあわくにわ

でんやまと　ひきてあかるき
あしわらの　うたもさとれよ
まとみちの　とほらぬまえの
あしひきの　まくらことばわ
うたのたね　あしひきわやま
ほのほのわ　あけぬばたまわ
よるのたね　しまつとりのう
おきつとり　かもとふねなり

このあちお　ぬはたまのよの
うたまくら　さめてあかるき
まえことば　こころおあかす
うたのみち　みそぎのみちわ
みおあかす　やまとのみちの
おおいなるかな