画像診断2024年2月号 ビギナーのための骨軟部画像診断-Q&Aアプローチ-のメモ③緊急性の高い疾患
✅os odontoideumでは環椎前弓の過形成がある。環軸椎の不安定性や神経症状を示すことあり。歯突起骨折type2との鑑別。
✅persistent ossiculum terminale:歯突起先端部の小さな骨構造。成長に伴って生じる二次骨化中心が癒合しなかったもの。3歳頃出現し8-12歳で軸椎由来の下部と癒合。鑑別:type1の歯突起骨折。
✅TLICS/SLICS:脊椎損傷に対する予後予測、治療適応のための画像・臨床症状からの分類。TLICSは胸腰椎損傷、SLICSは中下位頸椎損傷に対して用いられる。
✅Chance型骨折:椎体前方に視点を置く無理な過屈曲(シートベルト等)、椎体や椎弓に伸延力が加わって生じる。棘突起は水平方向、椎体も様々な程度に割れる。
主にTh11-L2,小児では低位L2-L4
DISH,ASH,ASに伴う骨折
腸管・腸間膜損傷合併注意。
✅脊椎損傷の場合の重篤な合併所見
・後方靭帯組織損傷:棘状靭帯・棘間靭帯・関節包・黄色靭帯
・脊髄損傷:骨折が不明瞭な軽微な外傷でも脊髄損傷をきたすことがある
・椎骨動脈損傷:椎間関節脱臼や亜脱臼・横突孔骨折に合併。脳梗塞注意。
✅緊急照射が必要な病態
・脊髄圧迫症候群・脊柱管狭窄(主に転移性骨腫瘍)
・気道狭窄(頭頸部癌・肺癌・縦隔悪性腫瘍)
・上大静脈症候群
・腫瘍露出面からの持続出血(IVR止血困難時。胃癌・子宮頸癌)
✅化膿性脊椎椎間板炎:経過短い、高齢者、腰椎、CRP↑↑、破壊顕著、2椎体以内
✅結核性脊椎椎間板炎:経過長い、胸椎、若年者、肺病変60%、前縦靭帯に沿って3椎体、skip lesion、gibbus変形、傍椎体・硬膜外膿瘍形成多い、骨内膿瘍形成