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上智大学大学院 応用データサイエンス学位プログラムに通っています (②大学院入試編)
tkgです。
2023年4月に開学した上智大学大学院応用データサイエンス学位プログラム(以降、上智ADSと略) の1期生で、現在修士課程の2年目です。前回は大学院をざっくり紹介させていただきました。
今回は、入試の話をしたいと思っております。
入試形態
まずは基礎情報として、どのような入試形態かを紹介します。
入試形態は私の時からいくつか変更されているようなので、正確な情報は公式サイトから取得してください。
日程
9月入試(私の時は12月入試)と2月入試の2回実施されます。
一般的には大学院入試は9月~10月入試のほうがメジャーなんですかね?
一方で上智ADSは2月入試のほうが受験人数が多かったイメージがあります。大学院立ち上げ初期で12月段階ではそもそも認知している人が少なかったというのが大きな原因らしいのですが、今後どうなるかはちょっとわかりません。
科目
筆記試験と面接がベースとなります。
筆記試験は、社会科学や数学・情報科学分野等の基礎的問題が出てくるようですが、職務経歴や過去の研究を示すことで免除することができます。
2025年入試では「社会人枠」が出来ており、この枠だと筆記試験は全員不要みたいですね。
面接は、事前に提出する研究計画書と職務経歴・過去研究をベースに、ヒアリングを受けます。
事前準備
研究計画書作成
卒業要件である「特定課題」に向けた研究計画書の作成を行う必要がありました。しかし入学目的が「データサイエンスを基礎から勉強したい」だったのでここが一番悩みました。
なぜなら、課題設定は仕事で抱えている課題などからある程度固められるものの、課題解消に向けてどのような手段を用いればよいかイメージがついていなかったからです。先行研究を探そうにも論文を読む能力はないし、どういった学習をすれば良いかすらもわからない状況。結局課題設定のみに集中して、手段の検討は「これから頑張ります」と諦めることにしました。
そして更に悩んだのがデータの取得問題。テーマ設定は自分の仕事の延長で考えるのがやりやすい一方、自社のデータも顧客のデータも研究に使える見込みがない状況でした。結局、オープンデータの利用や調査会社から購入という選択肢の洗い出しまでやって、あとは教授と相談で決めればいいかなという考えで面接に臨みました。
なお、結果的に、研究計画書の最終稿はM2の5月末に出す仕組みであり、手段やデータ取得の決定はその時点まで長く考えることができました。また、入試時の研究計画書からテーマが全く変わっている人も多かったことを鑑みると、入試段階では「この人はこんなことを勉強したいんだな」がざっくり伝われば問題ないのかなというイメージを持っています。
事前のアポ(→不要)
一般的には大学院受験に際し、事前に研究室や指導教授と面談を行い、研究計画をすり合わせるところもあるみたいですね。上智ADSは不要だと明言されていましたので、やりませんでした。
背景としては、M1で様々な教授の授業を受けて特徴を把握し、M2~の研究室選択につなげてねという学修システムだからです。
入学前の事前準備が不要という意味では良い仕組みですが、「この先生に師事したい!」と明確に入学前から強く思っても希望はかなわない可能性があります。希望ゼミはM1春学期の成績順で選べますので成績が良ければ問題にはなりません。
筆記試験準備(→免除)
上述の通り、現在社会人入試では筆記試験は不要となっているようですが、私の時は筆記試験免除の申請を別途する必要がありました。
なお、筆記は想定問題を見て正直受かる気がしなかったので、免除が通らなければ入学はあきらめるしかないなという気持ちでした。
なお、筆記免除申請はではざっくり以下を書きました
・職務経歴書→ありのまま記載
・申請書→SQLを書いてデータ可視化した経験をメチャクチャ推した
結果、まさかの筆記試験免除ということで、無事面接のみとなりました。
なお、同期の状況を聞いても、教授側の事情を聞いても、当時は免除基準は俗人的で曖昧だったらしく、運が良かったということなのだと思います。
(上智ADS立ち上げ当初で、教授間のコミュニケーションも今に比べて全然不十分だったからとのことで、いまは基準統一できているそうです。)
面接
研究計画書や筆記試験免除申請で提出した資料について、簡単に説明できるように準備しました。聞かれた内容は以下のように提出資料について、仕事との両立ができるか、の2つがベースで、特に回答が難しいものはなかったなと思っております。
志望理由
なぜ他大学院じゃないのか
研究計画について
仕事と両立できる状況か
オフラインでの通学がメインなので、出張や配属などによって通学できなくなるリスクはあるか
今の仕事の忙しさ
どうやって時間を捻出するか
合格後
会社との交渉
私は合格発表まで会社にも全く相談せず進めていました。
それは会社には大学院進学の仕組みがなく正攻法では会社から許可が下りないだろうという考えと、筆記試験免除になるとは思っていなかったのでどうせ合格しないだろうという考えに拠りました。
しかし予想外にも合格してしまったので、慌てて入学手続きの期限までの1カ月(※年末年始含む)で交渉をすることになりました。
交渉先は、自社と、ご支援先に常駐していたのでそのクライアントの2社。
「仕事に影響を与えない」という前提で両方ともOKを引き出して、無事進学できることになりました!
なお、入学後、様々な事情でご支援していたクライアントでのプロジェクトが終了し、その影響で会社と労働条件を再交渉しなきゃいけなくなる事態になるのですが、それは省略させてください。
結果的にわたしは入学出来ましたが、会社との交渉についてはいろいろなハードルがある部分だと思います。うまくいかずに入学辞退した学生もいらっしゃいました。
時々発生する17:20-の授業をどうやって参加するか、時短にするのか朝働いてカバーするかなど働き方をどう調整するか、について早い段階からしっかりと会社と対応をすり合わせておくことをお勧めします。
まとめ
私の経験をまとめます。
ただしこれが今後の入試でも当てはまるかは保証できませんので予めご了承ください!
研究計画書は、入試段階では「何を課題にしたいか」「何を勉強したいか」をメインで書いて手段の具体化はしなかった(できなかった)
面接における質問は、提出資料について、仕事との両立ができるか、の2つがベース
合格後の会社との交渉が大変だった
何かご質問や今後こういったことを書いてほしいといったご要望などございましたらコメント欄にお願いします。
ここまで読んでいただきましてありがとうございます。