【院試は情報戦④】理系大学生のTOEIC対策
この記事では、私がTOEIC対策で行った勉強や、用いた書籍の紹介などを行いたいと思います。
結論
理系大学生にとって院試の英語試験は目の上のたんこぶそのものだと思います。専門科目ほど配点が高いわけではなくあまり時間を割きたくないが、バカにはできない。院試当日前から自分の得点が決まっている分、メンタル面への影響も大きいと思います。
つまり院試の英語試験は、いかに短時間のコスパの良い勉強で、なるべく高いスコアを取るかの勝負だと言えます。
これを実現するための最適解を今回紹介したいと思います。
勉強の流れ
院試までの期間を考慮して、以下の記事を読んでください。
「院試までに期間(半年以上)ある場合」では、英語力UPについて
「院試までに期間がない場合」では、TOEIC対策について
説明しております。
院試までに期間(半年以上)がある場合
*期間がない人は時間がもったいないので「院試までに期間がない場合」まで読み飛ばしてください
実施することは、
英語力UP
単語・文法補強
リスニング力UP
リーディングスピードUP
TOEIC慣れ
です。
逆算的に、院試の1-2ヶ月前までにはTOEICの試験を受ける必要があると思うので、TOEIC試験直近の1-2ヶ月をTOEIC形式の問題演習、それまでの期間、つまり院試4ヶ月前くらいまでを英語力自体のUPに費やしましょう。
TOEICレベルの単語に関しては、定番である通称「金フレ」でほとんど網羅できると思います。
余裕がある人は、「金フレ」の上級バージョンやTOEFLの単語帳を使ってみるのも良いかもしれません。私は元々TOEFLの勉強をしていたので、TOEICのための単語対策は特にしませんでした。使っていた単語帳は、これも定番のものです。
文法は演習を通じて抜けている部分を押さえていけば良いと思いますが、不安がある人も「金フレ」同様の特急シリーズで対策を行えば問題ないと思います。
リスニングとリーディングは、モチベーションを維持するためにも、試験問題などの おもんない 関心の低い題材ではなく、生の英語を実感できるものを教材にしましょう。
私は、リスニングは実際に英語のニュースを音声だけで理解する自分を想像して、リーディングはカフェでコーヒーを嗜みながら洋書を読む自分を想像して勉強を行いました。
これらに関しては、多聴多読あるのみだと思います。多読によって脳内の英語処理能力が向上し、リスニング力が向上するといった相乗効果も期待できます。逆もまた然りです。
自分のモチベーションを維持できるものならなんでも良い(個人的に洋楽オンリーはNG)と思いますが、私が用いた教材も一応載せておきます。
CNN ENGLISH EXPRESS
こちらはCNNを題材として、ニュースの音声と英文、日本語訳、ポイントなどがまとめられた雑誌です。毎月発売されるため、「1ヶ月で終了しなければ」という気持ちになれます。平均して、TOEICのリスニング音声より一段階難しいくらいのレベル感です。
ちなみに私は大学受験の時にこの雑誌と出会い、リスニング力が格段に向上し、センター試験のリスニングは満点でした。
使い方次第ではTOEIC対策にとどまらず、これ以上にない最高のリスニング教材になると思います。
重要なのは、聴きっぱなしにするのではなく、どの部分が聴き取れなかったのかを明確にすることです。英文を読めば理解できるのに音声だと理解できないというのは、完全にリスニング力不足です。フラッピングやリエゾンなどに慣れましょう。
洋書
これは完全に私の興味で選びました。
いきなりド洋書を読むのに抵抗がある方には、知っているストーリーの洋書やラダーシリーズなどがおすすめです。
重要なのは、知らない単語があっても一々つまずかず、英語を(頭で日本語に訳すことなく)英語のまま理解してとにかく早く読み進めることです。ここでは単語力を上げることよりも速読力を鍛えることを意識しましょう。
TOEIC慣れに関しては、ここからの記事を参考にしてください。
院試までに期間がない場合
これまで長々と書いてきましたがようやく本題です。
実施することは、
自分の英語力をTOEICで発揮できるよう徹底
のみです。
TOEICなどの英語試験はその試験にいかに慣れているかによって得点が大きく変わると思います。
あくまで持論ですが、例えば100の英語力を持つ人と80の英語力を持つ人がいたとします。またそれぞれのTOEICの慣れ度が0.6、1.0だったとします。
このとき、前者は60%(TOEIC換算約600点)なのに対し、後者は80%(TOEIC換算約800点)の結果になると考えます。
TOEICのスコアを最もコスパよく上げる方法は、この「慣れ度」を1.0に近づけ、自分の英語力を発揮できる状態にすることです。
特に短期間では、英語の底力を上げることよりもTOEICに慣れることの伸び代の方が絶対に大きいです。
そのために必要な教材を以下で紹介します。
まずは、TOEICについて知るための本として、次の本を利用しました。
この本は、自力ではある程度演習を行わないと見えてこない傾向、例えば、「このような単語が選択肢に含まれていれば、その選択肢は間違いの可能性が高い」などのコツが1冊でまとめられており、TOEICを受験したことがなかった自分にとっては本当に役に立ちました。またこの本のコンセプト自体が「短期間でスコアを上げる」であり、得点が向上しやすいPartからまとめられているのも特徴的です。
使い方としては、TOEICの出題形式やコツを掴むため、ざっと一周しました。また、Part1などに特有の単語などもまとめられており、これも用いました。
問題演習には公式が出版している以下の本を利用しました。
*本当に時間がない人は、リスニング編だけでも十分だと思います。
これらは公式が出版しているということもあり、本番同様の問題が用意されています。また、1日分として設定されている問題量が少なく、モチベーションを維持するための工夫がありました。(回答に必要な時間は20分程度です。)
特にリスニング編に関しては、Part1からPart4の問題に毎日触れることができ、それぞれのPart毎の音声の聴き方や、Part間での頭の切り替えを身体に染み込ませることができました。
短期間の場合、TOEICはリスニングの方が圧倒的にスコアを上げやすいです。問題に慣れるだけでもかなりの得点アップにつながると思います。
これらの教材を用いて、「慣れ度」を1.0に近づけることを目指してください。
そして、なんといってもやはり本番の試験を経験することが一番の対策になります。
試験会場までのマインド
試験当日の事務作業
試験会場の空気感
本物のマークシートと問題冊子
座席の配置による音声の聴こえ方の違い
周りに受験生がいる環境
など、自分の勉強だけでは経験できないことばかりです。
TOEFLに比べるとはるかに手軽に受験できるので、できるだけ多くの試験を受けることをおすすめします。
私は院試までに合計3回受験しました。もちろんその間対策も行なっていましたが、1回目から2回目で100点以上得点が上がりました。
この記事を通して、TOEICのスコアがいかに「慣れ度」という要因によって左右されるかが伝われば幸いです。