映画分析ノック㉔『レオン』(1994)
映画『レオン』ログライン
第1幕「殺し屋の男・レオン/隣のマチルダ一家の揉め事」(状況設定)
①:(点描)ニューヨークの街並み。そして、"リトル・イタリー"。とあるレストランの奥で対座する、殺し屋・レオンと、店主・トニー。牛乳を飲みながら、殺しの依頼を受けるレオン。サングラスに映るターゲット(男)の写真。
②:ターゲットの男がホテルの一室で麻薬取引とデリヘル。そこへ謎の客人が現れ、手早く次々とボディーガードを殺してゆく。あっという間にターゲットを追い詰めて、任務完了。【Hook】
③:売店で牛乳を買うレオン、自宅アパートに帰宅。と、隣の部屋の孤独な少女・マチルダがタバコを吸っていた。彼女は父親から虐待を受けているらしい。レオンが部屋に入ると、入れ替わりで隣の部屋からマチルダの父・ジョゼフと、麻薬組織のスタンが出てくる。ジョゼフはスタンから麻薬横領の疑いをかけられていたが、必死に否定。「ならば、正午までに犯人を探せ」と言い、去っていくスタン。【Triger】
④:隣の部屋の一部始終を鍵穴から見ていたレオン。殺し屋の質素なひとり暮らし。武器の装備を外すと、窓を開け、アイロンをかけ、植物を愛でる。そしてピストルを側に起き、座りながら眠るレオン。
⑤:マチルダ宅。無関心な両親。意地悪な姉。鬱屈したマチルダの日常。母から食料品を買いに行けと言われるマチルダ。(カットバックで筋トレに励む隣室のレオン)。
⑥:外出し、映画館で映画を楽しむレオン。アパートに帰るとマチルダが鼻血を流していた。マチルダ「大人になっても人生はつらい?」「つらいさ」と返すレオン、部屋へと戻る。マチルダは今から買い物に行くと言う「牛乳いる?」。普段からレオンを見ているのだ。頷くレオン。
第2幕「マチルダとの暮らし/殺しのバディに/スタンへの復讐計画」(葛藤・対立)
⑦:正午。スタンの組織がアパートに来る。スタン、怪しい錠剤を噛み、恍惚の表情「嵐の前の静けさは最高だな」と。マチルダ一家の部屋へと入ってゆく。マチルダの家族を皆殺しにしてゆくスタン。父・ジョゼフも撃ち殺した。と、そこへ帰宅するマチルダ。異常事態を察知し、咄嗟に隣のレオン宅の呼び鈴を鳴らす。マチルダを迎え入れるレオン。間一髪、マチルダは助かった。【PP①】
⑧:マチルダ宅では、マチルダの捜索が行われていたが、横領された麻薬が発見されたことで去ってゆく。レオン宅では、幼い弟を殺されたマチルダが泣いており、レオンが慰めている。レオンが殺し屋であることを知ったマチルダは「何でもするから殺しを教えて」と頼むが、レオンは断る。身寄りのないマチルダ。深夜、レオンは厄介なマチルダを殺そうとするが、できない…。
⑨:マチルダは再度「殺し屋になりたい」と言うが、レオンは渋る。助けたからには責任がある、と食い下がってレオンを説得するマチルダ。そして、窓の外に銃をぶっ放して見せる「どう?」。まだ子供だが、殺し屋の適正はあるようだ。
⑩:並んで歩くレオンとマチルダ、拠点を一時的にアパートホテルへ移動。マチルダは文字の読み書きができないレオンの代わりに受付を記入する。受付の老人には銃のケースを「楽器の練習」と話して躱す聡明なマチルダ。改めて「殺しを教えてほしい」とレオンに頼む。
⑪:レストラン。店主・トニーから初心者が使う殺しの道具・ライフル銃を受け取るレオン。トニーから「殺しの手段を変えるな」「あまり人を信用するな」と忠告される。マチルダのことを話していないレオンは、ごまかし笑いで……。
⑫:ビルの屋上でライフル銃を構えて、マチルダに殺しのテクニックを教えるレオン。試しにジョギング中の有名人の男を狙う。ペイント弾が見事に腹に命中。退散するレオンとマチルダ。
⑬:(点描)アパートホテルでの生活。窓を開ける/牛乳を飲む/銃の手入れ/洗濯/皿洗い/牛乳を買う/観葉植物の世話/筋トレ…。マチルダはレオンに文字の読み書きを教える。往年の映画スターのモノマネクイズ。観葉植物を愛でるレオン「俺と同じで根がない」「私も同じね」。単調な日常の中で、距離を縮めてゆくレオンとマチルダ。
⑭:レストラン。店主・トニーから依頼を断り続けていることを諌められるレオン「鍛錬だ」とごまかす。レオンはトニーに預けてある金をいつか使いたいと打診。「女か?気をつけろよ」というトニーの忠告に「人のためだ」と言うレオン。と、店の外で若い男と話すマチルダの姿を見つけ、注意する。
⑮:アパートホテル。マチルダはレオンに「あなたに恋したみたい」と話す。レオンは仕事だと部屋を出るが、動揺。窓の外、レオンを見送るマチルダ。受付の老人は未だ音の苦情が来ていないことを怪しむが、うまく躱すマチルダ。しかし、レオンのことを父ではなく愛人だと説明。呆気にとられる受付の老人。
⑯:マチルダ、以前の元自宅アパートに赴き、警備員の監視をかい潜り侵入。ぬいぐるみと床のへそくり(大金)をピックアップ。弟の死体痕を見て胸を傷める。と、そこへ警官の取り調べを受ける麻薬捜査局のスタンが来る。詰問されたスタンは、オフィス「4602号室に来い」と逆ギレ。そのまま車で走り去る。マチルダはタクシーで車の後を追う。オフィスの場所を突き止めたマチルダ。
⑰:アパートホテル。レオンが負傷して帰宅。マチルダにピンクのドレスを買ってくるが、マチルダは心ここにあらずで……。そこへ受付の老人が来て「お話が」と険しい顔。
⑱:観葉植物を持って並んで歩くレオンとマチルダ。アパートホテルを追い出されたのだ。別のアパートホテルに移った二人。レオンは負傷した右胸を洗っている。レオンにマチルダは「殺しの依頼」と、へそくりの大金を渡して、スタンの住所を伝える。「(スタンは)ヤバすぎる」と依頼を断るレオン。マチルダは銃でロシアンルーレットの駆け引きに買ってレオンに承諾させる。【Mid Point】
⑲:レストラン。店主・トニーと対座するレオンとマチルダ。呆れ顔のトニー。自身の右胸の負傷を口実に「手伝いがいる」と話し、マチルダを殺しの依頼に帯同させることの承諾を得る。
⑳:殺しの依頼。とあるアパートの一室へ潜入し、レオンから殺しの極意を学ぶマチルダ。ガムで覗き穴を塞ぎ、チェーンを外す。射殺する時は一発目で動きを止めて、二発目で仕留める。ターゲットをあっさりと殺し、麻薬を燃やす二人。
㉑:高級レストラン。初仕事を終えた記念にワインで乾杯するレオンとマチルダ。酔ったマチルダは「愛しているの」とレオンに告げ、キスをしようとするが、レオンは拒む。酒を一気に煽ったマチルダは、笑いが止まらない。
㉒:(点描)殺しの仕事。慣れた連携プレイで殺しを遂行してゆくレオンとマチルダ。ガムで覗き穴を塞ぎ、呼び鈴を鳴らす。チェーンを破壊し、射殺。板についてきた二人。しかし、一筋縄では行かない敵も。手榴弾(リングトリック)で仕留めるレオン。
㉓:レストラン。店主・トニーに「俺の身に何かあったら、俺の金をマチルダに」と頼むレオン。「何もないよ」と言いつつ、承諾するトニー。
㉔:アパートホテル。仕事に向かうレオン。「この仕事は危険すぎる」と言われ、置いていかれたマチルダは不服。(点描)退屈な時間を過ごすマチルダ。街の子供たちを金で追い払うと「考え事があるの」と何かを吹っ切った様子。
㉕:麻薬取締局のオフィス。マチルダ、スタンを尾行して中へ入ってゆく。袋の荷物検査をスルーし、スタンを追って男子トイレへ。しかしスタンの姿はない。と思いきやドアの影に隠れていた。絶体絶命のマチルダ。しかし、スタンの部下が来て、仲間の一人が殺し屋(レオン)に殺されたことを告げる。動揺したスタンはマチルダを殺さないでおいた。【Low Point】
㉖:アパートホテル。帰宅したレオンは「弟の仇を討ちにスタンの元へ行く」というマチルダの書き置きを見つける。レオンは文字が読めるようになっていた。
㉗:麻薬取締局のオフィス。タクシーで急いで駆けつけるレオン。その頃、オフィスの一室では、スタンの仲間たちに詰問されているマチルダが。袋の中には銃が入っていた。と、そこへレオンが来て、スタンの仲間たちを射殺。命が助かったマチルダ、レオンに泣きつく。
㉘:アパートホテル。レオンが買ってきたピンクのドレスを着るマチルダ。レオンに「素敵な初体験がしたい」と囁くが、レオンは拒む。過去に恋した女性を彼女の父親に殺され、彼は敵討ちに彼女の父親を射殺。それ以来、恋をしていないと語る。マチルダは代わりにベッドに一緒に眠ってほしいと頼む。それまで椅子に座って眠っていたレオンをベッドに寝かせ、腕枕をさせて消灯するマチルダ。
㉙:レストラン。店主・トニーが孫たちと誕生日会を開いていると、そこへスタンの一向が銃を持って入ってくる。仲間を殺したイタリア系の殺し屋に会わせてくれと交渉するスタン。
第3幕「スタンとの死闘/レオンの死/孤独なマチルダ」(解決・変化)
㉚:ベッドでガバッと起きるレオン。買い物へ行くというマチルダ「合図はノック2回・1回・2回ね」と確認して売店へ。
㉛:売店で買い物を終えたマチルダがアパートホテルに戻ろうとすると、スタン一向に捕まってしまう。ノックの回数を訪ねられ、嘘の回数を教えるマチルダ。スタン一向はそれを信じてノックするが、突入失敗。レオンは気づいたのだ。【PP②】
㉜:レオンとスタン一向との激しい銃撃戦。レオンは素早い身のこなしで次々とスタン一向を撃ち殺してゆく。敵の一人を人質にマチルダを解放させるレオン。一室へと逃げ込む。
㉝:換気扇を破壊し、マチルダと観葉植物を外に逃がそうとする。マチルダは「一緒じゃなきゃ嫌だ」と抵抗するが、レオンは「君は俺に生きる意味を教えてくれた。根を張って暮らしたい。1時間後にトニーの店で会おう」と言って、マチルダを逃す。直後、部屋は爆撃される。【Lowest Point】
㉞:爆撃から間一髪で逃れたレオンは、敵陣の服に身を包み、負傷者を装い介助される。ヘルメットを外し、看病されるレオン。と、スタンはその顔を目撃して「……!」。レオン、再びヘルメットを装着し、負傷者として外に出ようとする。マチルダも換気扇を通じて外に逃げる。
㉟:レオン、地下通路から光射す出口へと抜ける。ヘルメットを外し逃げ切れたことを確信する。……が、背後に銃口を突きつけるスタンがいた。レオン、頭をぶち抜かれて倒れる。マチルダは外へと逃げ切れた。
㊱:レオン、死の淵でスタンに何かを握らせる。それはリングトリックであった。レオンの服の裏には大量の爆弾が。スタン「クソ…」と一言。その瞬間、建物全てが吹き飛ぶ爆発が起こった。【High Point】
㊲:レストラン。店主・トニーからレオンの遺言を伝えられるマチルダ。「私にも殺しをさせて」と頼むが「君は学校に戻れ」と断られるマチルダ。夕暮れのニューヨークの街を、ひとり観葉植物を抱えて歩くマチルダ。
㊳:学校。理事長に「両親が麻薬取締局に殺された」と経緯を話すマチルダ。もう嘘はつかないという条件で迎え入れられる。マチルダは、校庭に観葉植物を植えて「もう大丈夫よ、レオン」とつぶやいた。
映画『レオン』分析
■主人公は誰で、どこから登場しているか
主人公は、殺し屋の男・レオン。
冒頭・第1幕①、ニューヨークのリトル・イタリーのとあるレストランで、店主・トニーから殺しの依頼を斡旋されているシーンで登場。
サングラスに映るターゲットの写真。牛乳を飲み干す寡黙な男だ。
次のシーン、第1幕②、圧倒的な身のこなしで次々とターゲットを殺してゆくレオン。凄腕の殺し屋であることが分かる。
💡冒頭から殺しの依頼をされる殺し屋であることが分かり、次のシーンで彼の腕の良さが分かる。始まり(掴み)が早い。
■二番目の人物は誰で、どこで登場しているか
副主人公は、孤独な少女・マチルダ。
第1幕③、殺しの仕事を終えたレオンがアパートに帰ると、隣の家に住むマチルダが階段の縁に座ってタバコを吸っていた。
レオンが家に入ると、入れ替わりにマチルダの家のドアが開き、父と麻薬取締局スタンが揉めながら出てくる。
マチルダは父から虐待を受けており、家庭も複雑な様子であることが分かる。
💡二番目の人物と主人公との接点も早い。が、接点を作っておくのみで、本格的な交流の前ぶれとして振っておく役割。
■主人公の物語が本格的に始まるのはどこか。それはどんな物語か
:正午。スタンの組織がアパートに来る。スタン、怪しい錠剤を噛み、恍惚の表情「嵐の前の静けさは最高だな」と。マチルダ一家の部屋へと入ってゆく。マチルダの家族を皆殺しにしてゆくスタン。父・ジョゼフも撃ち殺した。と、そこへ帰宅するマチルダ。異常事態を察知し、咄嗟に隣のレオン宅の呼び鈴を鳴らす。マチルダを迎え入れるレオン。間一髪、マチルダは助かった。【PP①】
物語が本格的に始まるのは……「⑦(第2幕)」、
スタン一向がマチルダの部屋に来て、父をはじめマチルダの家族を皆殺しにしてゆく。買い物に出ていたマチルダは、帰ってきて家族が殺されているのを見て、咄嗟にレオンの家へと逃げ込む。二人で暮らすことになったことから、物語が始まってゆく。
どんな物語か……
【殺し屋の男・レオンが、家族を殺された孤独な少女・マチルダと共に、麻薬取締局の裏組織への復讐を果たす物語】
■物語が大きく転換しているのはどこか
物語の転換点(MP)は、「⑱(第2幕)」マチルダがレオンにスタン殺しの依頼をするシーン。
このシーンから、マチルダがレオンと殺し屋のバディになり、殺しの仕事を「二人」で遂行してゆく。
👉そして、これ以降の物語の焦点は「麻薬取締局の裏組織・スタンへの復讐」へと移ってゆく。
■クライマックスはどこか
クライマックスは、㉚(第3幕)スタンとの死闘シーン。
スタンへの復讐が後半の物語の目的であり、それがスタン側から仕掛けられたことによって銃撃戦へ発展。
レオンはマチルダ(と観葉植物)を外へ逃して、スタンとの死闘を繰り広げ、最後にスタンを巻き込む形で息絶える。
マチルダは観葉植物を庭に埋めて「もう大丈夫」と言ってエンドロール。
■主人公が困ること、苦しむことはどこでどんなふうに起こっているか
・孤高の殺し屋レオンだったが(アパートの隣室の家族が皆殺しにされたことにより)少女を預かる羽目になってしまう。
・マチルダを一晩預かるだけだと思っていたが、マチルダから食い下がられて一緒に暮らすことになってしまう。
・マチルダに殺しの方法を教えてくれと頼まれ、(窓の外に銃をぶっ放すなどして)強引に説得され、教えざるを得なくなってしまう。
・レオンは文字の読み書きができず、それをマチルダに見破られてしまう。実際にホテルの受付では読み書きができずに困る。
・マチルダからの積極的なアプローチ(キスやセックスを迫られるなど)に困惑する。
・アパートホテルの受付の老人からレオンの素性や二人の関係性を疑われ、部屋を追い出されてしまう。
・マチルダの面倒を見るために、殺しの依頼を断る頻度が増えていることを、殺しの斡旋・トニーから咎められる。
・マチルダが殺しの仕事に帯同したいと言って聞かない。
・レオンは過去に、恋人をその父親に殺され、その父親を自分で殺したという過去がある。
・マチルダが勝手にスタンのことを尾行して殺されそうになってしまう。
・買い物にでたマチルダを、スタンの組織に人質に取られてしまう。
・換気扇の脱出口を見つけるが、レオンには狭すぎて通れない。マチルダを逃がそうとするが「一緒に」と言って聞かない。
・敵に擬態して逃げようとするが、スタンに見つかって射殺されてしまう。
■逆にホッとするようなことや主人公が喜ぶことはどこで起こっているか
・店主トニーから斡旋された殺しの仕事において、ターゲットを見事に仕留めることができる。
・最初は邪魔な存在に感じていたマチルダが、徐々に愛おしく感じられる。
・読み書きのできないレオンに、マチルダが文字を教えてくれる。
・殺しの仕事でマチルダとバディを組むようになり、仕事がスムーズに行くようになる。
・マチルダと過ごすうちに、厭世的だったレオンは生きる意味を見つけ、地面に根を張って暮らしたいと思えるようになる。
・換気扇の脱出口を発見し、マチルダを無事に逃すことに成功する。
・敵に擬態することに成功し、逃げ道に向かうことができる(が、背後にいたスタンに殺される)。
■起承転結に分けるならどこまでが起でどこまでが承か
起「殺し屋の男・レオン/隣のマチルダ一家の揉め事」
①:(点描)ニューヨークの街並み。そして、"リトル・イタリー"。とあるレストランの奥で対座する、殺し屋・レオンと、店主・トニー。牛乳を飲みながら、殺しの依頼を受けるレオン。サングラスに映るターゲット(男)の写真。
②:ターゲットの男がホテルの一室で麻薬取引とデリヘル。そこへ謎の客人が現れ、手早く次々とボディーガードを殺してゆく。あっという間にターゲットを追い詰めて、任務完了。【Hook】
〜
⑤:マチルダ宅。無関心な両親。意地悪な姉。鬱屈したマチルダの日常。母から食料品を買いに行けと言われるマチルダ。(カットバックで筋トレに励む隣室のレオン)。
⑥:外出し、映画館で映画を楽しむレオン。アパートに帰るとマチルダが鼻血を流していた。マチルダ「大人になっても人生はつらい?」「つらいさ」と返すレオン、部屋へと戻る。マチルダは今から買い物に行くと言う「牛乳いる?」。普段からレオンを見ているのだ。頷くレオン。
承1「マチルダとの二人暮らし」
⑦:正午。スタンの組織がアパートに来る。スタン、怪しい錠剤を噛み、恍惚の表情「嵐の前の静けさは最高だな」と。マチルダ一家の部屋へと入ってゆく。マチルダの家族を皆殺しにしてゆくスタン。父・ジョゼフも撃ち殺した。と、そこへ帰宅するマチルダ。異常事態を察知し、咄嗟に隣のレオン宅の呼び鈴を鳴らす。マチルダを迎え入れるレオン。間一髪、マチルダは助かった。【PP①】
⑧:マチルダ宅では、マチルダの捜索が行われていたが、横領された麻薬が発見されたことで去ってゆく。レオン宅では、幼い弟を殺されたマチルダが泣いており、レオンが慰めている。レオンが殺し屋であることを知ったマチルダは「何でもするから殺しを教えて」と頼むが、レオンは断る。身寄りのないマチルダ。深夜、レオンは厄介なマチルダを殺そうとするが、できない…。
〜
⑯:マチルダ、以前の元自宅アパートに赴き、警備員の監視をかい潜り侵入。ぬいぐるみと床のへそくり(大金)をピックアップ。弟の死体痕を見て胸を傷める。と、そこへ警官の取り調べを受ける麻薬捜査局のスタンが来る。詰問されたスタンは、オフィス「4602号室に来い」と逆ギレ。そのまま車で走り去る。マチルダはタクシーで車の後を追う。オフィスの場所を突き止めたマチルダ。
⑰:アパートホテル。レオンが負傷して帰宅。マチルダにピンクのドレスを買ってくるが、マチルダは心ここにあらずで……。そこへ受付の老人が来て「お話が」と険しい顔。
承2「ふたりは殺し屋バディに」
⑱:観葉植物を持って並んで歩くレオンとマチルダ。アパートホテルを追い出されたのだ。別のアパートホテルに移った二人。レオンは負傷した右胸を洗っている。レオンにマチルダは「殺しの依頼」と、へそくりの大金を渡して、スタンの住所を伝える。「(スタンは)ヤバすぎる」と依頼を断るレオン。マチルダは銃でロシアンルーレットの駆け引きに買ってレオンに承諾させる。【Mid Point】
⑲:レストラン。店主・トニーと対座するレオンとマチルダ。呆れ顔のトニー。自身の右胸の負傷を口実に「手伝いがいる」と話し、マチルダを殺しの依頼に帯同させることの承諾を得る。
⑳:殺しの依頼。とあるアパートの一室へ潜入し、レオンから殺しの極意を学ぶマチルダ。ガムで覗き穴を塞ぎ、チェーンを外す。射殺する時は一発目で動きを止めて、二発目で仕留める。ターゲットをあっさりと殺し、麻薬を燃やす二人。
㉑:高級レストラン。初仕事を終えた記念にワインで乾杯するレオンとマチルダ。酔ったマチルダは「愛しているの」とレオンに告げ、キスをしようとするが、レオンは拒む。酒を一気に煽ったマチルダは、笑いが止まらない。
㉒:(点描)殺しの仕事。慣れた連携プレイで殺しを遂行してゆくレオンとマチルダ。ガムで覗き穴を塞ぎ、呼び鈴を鳴らす。チェーンを破壊し、射殺。板についてきた二人。しかし、一筋縄では行かない敵も。手榴弾(リングトリック)で仕留めるレオン。
㉓:レストラン。店主・トニーに「俺の身に何かあったら、俺の金をマチルダに」と頼むレオン。「何もないよ」と言いつつ、承諾するトニー。
㉔:アパートホテル。仕事に向かうレオン。「この仕事は危険すぎる」と言われ、置いていかれたマチルダは不服。(点描)退屈な時間を過ごすマチルダ。街の子供たちを金で追い払うと「考え事があるの」と何かを吹っ切った様子。
転「スタンへの復讐計画」
㉕:麻薬取締局のオフィス。マチルダ、スタンを尾行して中へ入ってゆく。袋の荷物検査をスルーし、スタンを追って男子トイレへ。しかしスタンの姿はない。と思いきやドアの影に隠れていた。絶体絶命のマチルダ。しかし、スタンの部下が来て、仲間の一人が殺し屋(レオン)に殺されたことを告げる。動揺したスタンはマチルダを殺さないでおいた。【Low Point】
㉖:アパートホテル。帰宅したレオンは「弟の仇を討ちにスタンの元へ行く」というマチルダの書き置きを見つける。レオンは文字が読めるようになっていた。
㉗:麻薬取締局のオフィス。タクシーで急いで駆けつけるレオン。その頃、オフィスの一室では、スタンの仲間たちに詰問されているマチルダが。袋の中には銃が入っていた。と、そこへレオンが来て、スタンの仲間たちを射殺。命が助かったマチルダ、レオンに泣きつく。
㉘:アパートホテル。レオンが買ってきたピンクのドレスを着るマチルダ。レオンに「素敵な初体験がしたい」と囁くが、レオンは拒む。過去に恋した女性を彼女の父親に殺され、彼は敵討ちに彼女の父親を射殺。それ以来、恋をしていないと語る。マチルダは代わりにベッドに一緒に眠ってほしいと頼む。それまで椅子に座って眠っていたレオンをベッドに寝かせ、腕枕をさせて消灯するマチルダ。
㉙:レストラン。店主・トニーが孫たちと誕生日会を開いていると、そこへスタンの一向が銃を持って入ってくる。仲間を殺したイタリア系の殺し屋に会わせてくれと交渉するスタン。
結「スタンとの死闘/レオンの死/孤独なマチルダ」
㉚:ベッドでガバッと起きるレオン。買い物へ行くというマチルダ「合図はノック2回・1回・2回ね」と確認して売店へ。
㉛:売店で買い物を終えたマチルダがアパートホテルに戻ろうとすると、スタン一向に捕まってしまう。ノックの回数を訪ねられ、嘘の回数を教えるマチルダ。スタン一向はそれを信じてノックするが、突入失敗。レオンは気づいたのだ。【PP②】
㉜:レオンとスタン一向との激しい銃撃戦。レオンは素早い身のこなしで次々とスタン一向を撃ち殺してゆく。敵の一人を人質にマチルダを解放させるレオン。一室へと逃げ込む。
㉝:換気扇を破壊し、マチルダと観葉植物を外に逃がそうとする。マチルダは「一緒じゃなきゃ嫌だ」と抵抗するが、レオンは「君は俺に生きる意味を教えてくれた。根を張って暮らしたい。1時間後にトニーの店で会おう」と言って、マチルダを逃す。直後、部屋は爆撃される。【Lowest Point】
㉞:爆撃から間一髪で逃れたレオンは、敵陣の服に身を包み、負傷者を装い介助される。ヘルメットを外し、看病されるレオン。と、スタンはその顔を目撃して「……!」。レオン、再びヘルメットを装着し、負傷者として外に出ようとする。マチルダも換気扇を通じて外に逃げる。
㉟:レオン、地下通路から光射す出口へと抜ける。ヘルメットを外し逃げ切れたことを確信する。……が、背後に銃口を突きつけるスタンがいた。レオン、頭をぶち抜かれて倒れる。マチルダは外へと逃げ切れた。
㊱:レオン、死の淵でスタンに何かを握らせる。それはリングトリックであった。レオンの服の裏には大量の爆弾が。スタン「クソ…」と一言。その瞬間、建物全てが吹き飛ぶ爆発が起こった。【High Point】
㊲:レストラン。店主・トニーからレオンの遺言を伝えられるマチルダ。「私にも殺しをさせて」と頼むが「君は学校に戻れ」と断られるマチルダ。夕暮れのニューヨークの街を、ひとり観葉植物を抱えて歩くマチルダ。
㊳:学校。理事長に「両親が麻薬取締局に殺された」と経緯を話すマチルダ。もう嘘はつかないという条件で迎え入れられる。マチルダは、校庭に観葉植物を植えて「もう大丈夫よ、レオン」とつぶやいた。
■三幕だとするとどこが分かれ目か
第1幕「殺し屋の男・レオン/隣のマチルダ一家の揉め事」(状況設定)
①:(点描)ニューヨークの街並み。そして、"リトル・イタリー"。とあるレストランの奥で対座する、殺し屋・レオンと、店主・トニー。牛乳を飲みながら、殺しの依頼を受けるレオン。サングラスに映るターゲット(男)の写真。
②:ターゲットの男がホテルの一室で麻薬取引とデリヘル。そこへ謎の客人が現れ、手早く次々とボディーガードを殺してゆく。あっという間にターゲットを追い詰めて、任務完了。【Hook】
〜
⑤:マチルダ宅。無関心な両親。意地悪な姉。鬱屈したマチルダの日常。母から食料品を買いに行けと言われるマチルダ。(カットバックで筋トレに励む隣室のレオン)。
⑥:外出し、映画館で映画を楽しむレオン。アパートに帰るとマチルダが鼻血を流していた。マチルダ「大人になっても人生はつらい?」「つらいさ」と返すレオン、部屋へと戻る。マチルダは今から買い物に行くと言う「牛乳いる?」。普段からレオンを見ているのだ。頷くレオン。
第2幕「マチルダとの暮らし/殺しのバディに/スタンへの復讐計画」(葛藤・対立)
⑦:正午。スタンの組織がアパートに来る。スタン、怪しい錠剤を噛み、恍惚の表情「嵐の前の静けさは最高だな」と。マチルダ一家の部屋へと入ってゆく。マチルダの家族を皆殺しにしてゆくスタン。父・ジョゼフも撃ち殺した。と、そこへ帰宅するマチルダ。異常事態を察知し、咄嗟に隣のレオン宅の呼び鈴を鳴らす。マチルダを迎え入れるレオン。間一髪、マチルダは助かった。【PP①】
⑧:マチルダ宅では、マチルダの捜索が行われていたが、横領された麻薬が発見されたことで去ってゆく。レオン宅では、幼い弟を殺されたマチルダが泣いており、レオンが慰めている。レオンが殺し屋であることを知ったマチルダは「何でもするから殺しを教えて」と頼むが、レオンは断る。身寄りのないマチルダ。深夜、レオンは厄介なマチルダを殺そうとするが、できない…。
〜
㉘:アパートホテル。レオンが買ってきたピンクのドレスを着るマチルダ。レオンに「素敵な初体験がしたい」と囁くが、レオンは拒む。過去に恋した女性を彼女の父親に殺され、彼は敵討ちに彼女の父親を射殺。それ以来、恋をしていないと語る。マチルダは代わりにベッドに一緒に眠ってほしいと頼む。それまで椅子に座って眠っていたレオンをベッドに寝かせ、腕枕をさせて消灯するマチルダ。
㉙:レストラン。店主・トニーが孫たちと誕生日会を開いていると、そこへスタンの一向が銃を持って入ってくる。仲間を殺したイタリア系の殺し屋に会わせてくれと交渉するスタン。
第3幕「スタンとの死闘/レオンの死/孤独なマチルダ」(解決・変化)
㉚:ベッドでガバッと起きるレオン。買い物へ行くというマチルダ「合図はノック2回・1回・2回ね」と確認して売店へ。
㉛:売店で買い物を終えたマチルダがアパートホテルに戻ろうとすると、スタン一向に捕まってしまう。ノックの回数を訪ねられ、嘘の回数を教えるマチルダ。スタン一向はそれを信じてノックするが、突入失敗。レオンは気づいたのだ。【PP②】
〜
㊱:レオン、死の淵でスタンに何かを握らせる。それはリングトリックであった。レオンの服の裏には大量の爆弾が。スタン「クソ…」と一言。その瞬間、建物全てが吹き飛ぶ爆発が起こった。【High Point】
㊲:レストラン。店主・トニーからレオンの遺言を伝えられるマチルダ。「私にも殺しをさせて」と頼むが「君は学校に戻れ」と断られるマチルダ。夕暮れのニューヨークの街を、ひとり観葉植物を抱えて歩くマチルダ。
㊳:学校。理事長に「両親が麻薬取締局に殺された」と経緯を話すマチルダ。もう嘘はつかないという条件で迎え入れられる。マチルダは、校庭に観葉植物を植えて「もう大丈夫よ、レオン」とつぶやいた。
■このストーリーを3行で言うとどうなるか
凄腕の殺し屋の男・レオンは、麻薬取締局の裏組織に家族を殺された孤独な少女・マチルダを引き取ることに。
マチルダに殺しの方法を教えながら心を通わせるうちに、孤高の男だったレオンは地に足をつけて暮らしたいと思うようになってゆく。
レオンはマチルダと共に彼女の弟の復讐を果たすべく麻薬取締局の裏組織と対峙し、マチルダを助けて命を落とす。
映画『レオン』学びポイント
■構成/ストーリー
基本的には『マルモのおきて』パターン!
最初は疎ましく思っていた存在(孤独な少女・マチルダ)が、徐々に心を通わせるうちに愛おしくなってしまう。
しかし、愛おしくなった頃には、別れなくてはいけない理由(スタンとの決着)が訪れ、離れ離れになる。
👉そのためには、レオンはすぐに受け入れるのではなく「一晩泊まったら帰れ」と追い返そうとするワンラリーが必要!
しかし、押しの強いマチルダによって半ば強引に預からざるを得なくなる(困る)。
「観葉植物」が全体的なモチーフに!
レオンは部屋の窓辺で「観葉植物」を育てている。
普段は人を殺しまくる殺し屋だが、観葉植物を愛ていることで、決して愛情のないサイコパスではないことが伝わる。
そしてマチルダと一緒にアパートを移る時も「観葉植物」を大切に持ち運ぶ。
「観葉植物」=「地面に根を張っていない」それはレオンの生き方そのものなのだ。
だからこそ、最後にマチルダはレオンから預かった「観葉植物」を校庭に植えることで、地面に根を張るエンディングとなる。
物語のメインの駆動力は「マチルダの弟の敵討ち」!
孤独な少女・マチルダは麻薬取締局のスタンに大切な弟を殺される。
👉殺し屋・レオンの家に転がり込むだけでなく、レオンに弟の敵討ちを依頼し、殺しのスキルを磨く。
が、いざ帯同を断られると、自分で殺しに行くことに。
そしてスタンに身柄を拘束されかけて、そこから最終的な死闘へと発展。
物語のサブのポイントは、徐々にマチルダによって心を開かれてゆくレオンの変化の過程!
セントラルクエスチョンが「スタンへの復讐」だとすれば、サブとして「レオンとマチルダの関係性」が描かれている。
レオンは最初は椅子に座って眠っていたが、マチルダに心を開き、苦しい過去を開示すると、ベッドに横になって眠れるようになる。
冒頭、マチルダの嫌な家族のシーンで描かれること
・父、母、姉が嫌な奴であること(前半で回収)
・マチルダにとって弟だけが大切な存在であること(前半で回収)
・マチルダはアニメを見たがっていること(前半で回収)
・姉がエクササイズに夢中でアニメを見させないこと(中盤で回収)
・学校から電話があり、マチルダが不登校であること(終盤で回収)
■シーン
エレベーターの階数表示がこちらに上がってくる恐怖。(羊たちの沈黙と同じ)
→開けたらすでに死体が乗っているのも同じ。
カットバックで緊張感を演出
・敵のスタンが近づいてくる/無防備なマチルダ一家の様子
・買い物をするマチルダ/待ち伏せするスタンの組織
👉数々のシーンで緊迫感を演出するためのカットバックが使われている
💡敵が近づいてくるカットバックだけでなく、待ち伏せする敵に何も知らない主人公が近づいていってしまうカットバックもある。
省略を上手く使ったシーン運び
・マチルダが「殺しを教えてほしい」と説得するシーン
マチルダが銃をぶっ放して「どう?」と言う。
→次のシーンで並んで歩く二人「次あんな真似したら許さない」
👉レオンが承諾したことを省略して、シーンで分からせている。
・ホテルの受付老人が「ちょっとお話いいですか?」と訪ねてくるシーン
レオンとマチルダの関係性を怪しんだアパートホテルの受付老人が訪ねてくる
「ちょっとお話いいですか?」と言われる → 次のシーンで並んで歩く二人
👉老人からアパートホテルを退去してくれと言われたことを省略して、観葉植物を持って移動するシーンで分からせている。
モンタージュで時間を効率的に魅せる
・レオンとマチルダの二人暮らし
レオンの部屋に家族を失ったマチルダが転がり込んでくる。アパートホテルへと引っ越したレオンとマチルダの二人暮らしが始まる。
→ 以降、モンタージュで「アパートホテルでの二人暮らし」をテンポ良く見せてゆく。
窓を開ける/牛乳を飲む/銃の手入れ/洗濯/皿洗い/牛乳を買う/観葉植物の世話/筋トレ…。
マチルダはレオンに文字の読み書きを教える。往年の映画スターのモノマネクイズ。
・レオンとマチルダの殺し屋バディ
レオンがマチルダを初めて殺し屋の仕事に帯同させ、ターゲットの殺し方を教える。
→ 以降、モンタージュで「殺しの仕事」をテンポ良く見せてゆく。
慣れた連携プレイで殺しを遂行してゆくレオンとマチルダ。ガムで覗き穴を塞ぎ、呼び鈴を鳴らす。チェーンを破壊して射殺。
板についてきた二人。しかし、一筋縄では行かない敵も。手榴弾(リングトリック)で仕留めるレオン。
文脈的な言葉の言い回し
・トニーに対してレオンがマチルダを殺しの依頼に帯同させることの承諾を得るシーン
トニーは承諾する言葉の代わりに「彼女にもミルクを」と言う。
👉「分かった」などの直接的な表現ではなく、レオンがミルクを好きであることから、レオンと同等に扱うことを承諾した意味に。
腹違いの嫌味な姉を嫌っていたマチルダだが、姉の見ていたエクササイズを自分も真似ている。
マチルダにとって亡き家族が単に「嫌な存在」というだけではない、体に染み付いた思い出があることが分かり、せつない。
■キャラクター
殺し屋の男・レオン(主人公)
孤高の殺し屋として隙のない無慈悲な男かと思いきや、観葉植物を育て毎日牛乳を飲むことを欠かさない。
👉二面性のあるキャラクターが魅力的で共感できる!
もしこれが完全なる凄腕の殺し屋の側面だけを描いていたとしたら、マチルダと心を通わせることに共感できないかも?
孤独な少女・マチルダ(副主人公)
賢くて生意気で大人びているが、時折12歳であることを感じさせる子供っぽさを垣間見せる。
👉こちらも、二面性のあるキャラクターが魅力的で共感できる!
・父は「いずれ自分は殺していた」と話す(弟以外の他の家族も同様)
・殺しを教えてほしいとレオンに訴え、窓の外に銃をぶっ放してみせる。
・レオンの教えを程よく受け流す「OKと言うな」「OK」/「レンズは開けるな」「(開ける)」
・ホテルでチェックインする際に、子供らしい可愛げを演出して受付の老人を魅了する賢さ
・しかし、弟のことを想って涙/殺されそうになりレオンに抱きつく/泣きながらレオンと一緒に逃げると言う……など、子供の一面も。
異常者・スタン(敵)
落ち着いた静かな佇まいと狂った挙動のギャップが不気味で、異常者らしさが際立つ。
・登場シーン、スタンは音楽(クラシック)を聴いており、振り向かない。
・そこにスタンをよく知る部下の声「彼は嘘を嗅ぎ分ける」。
・麻薬横領疑惑のジョゼフの顔を嗅ぎまくるスタン「信じよう」と言って去ってゆく。
・薬物を噛み、恍惚の表情。
・上着を汚されたことに憤り、ジョゼフを何発も撃ち殺す。
■小道具
■セリフ
レオン「俺の身に何かあったら……」
トニー「何もないさ。弾はお前をよけて通る」