読書録-20220501
ブレット・キング「拡張の世界」
拡張の世紀
GAFA賛美ではあるが全体的に面白い本だった。
これから来る世界のトレンドをざっくりイメージ持つには良著
余談だが、フォンブラウンのV2ロケットの下り、スプートニク開発の流れ等の宇宙開発の振返りは、個人的嗜好と有って思いがけず面白いパートだ。
箇条書形式だが、読んでいて自分の振返りとしたいものをここに残す。
【教育】
AIが発達すると希少性メカニズムが働く。"スキル"は入手不可能となり徒弟制度、ギルド制度的な人的つながりが制する。
コモディティ化できないものが重要になる。
Looser:①エネルギー②製薬③小中規模カレッジ④大きな政府⑤金融
Winner:①テクノロジー転換大手②AIスタートアップ③スマートインフラ④IOTが候補に。
【教訓】
歴史が示しているのは、新しいテクノロジーが産業や消費者市場に定着し始めて2~3年が経過すると、
それに対して従来のビジネスモデルがうまく防御し続ける余地はなくなってしまう(工業化、機械化、IT化と)
ただし新しい技術は失われた職に変わって2.6倍の新職種を生み出す
→過去に起きたことは、また起こる
【ロボットの優位性】
最初に代替性がある人間の職種は看護師と介護士(需給のミスマッチ)
ベテラン看護師がロボットの目を通じてセンサーデータを活用して診療補助を行う。将来は外科医もあり得るか
救急性ドローンの手配
【医学の拡張】
ギルガメシュ叙事詩はウルク国王ギルガメシュの旅路を記したメソポタミアの詩集。
旅路の中心は、盟友エンキドゥの死後ギルガメシュが行う不死性の探求
「不死となった。神が見出した光を手に入れた。殺意は何の害となろうか。あらゆる策略は無意味だ」
※「不死性」はあらゆるメディアで歴史的に取り扱われる。ex.アムリタ、ソーマ、賢者の石
遺伝子工学は、人類の寿命を限りなく伸ばすことで不可能を少しづつ可能とした。テクノロジーに対するシンギュラリティだ。
ライフスタイルの管理、向上による不安の除去がテロメアを長く保つことに役立ち、それが寿命を延ばしうる
ヘルスケア領域は遺伝子治療と神経結合が中心に
【人間の拡張】
次の30年でディスラプトされる経験はサービス経験。
人間と、人間の非効率性、不正確性と固有の特性が機械の知性にとって代わられる
自分専用のコンシェルジュ、トレーナー、家庭教師等が専任の人的リソースではなくなる。
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