課題解決こそ次の人類の幸せ
■GAFA+Microsoftの時価総額、東証1部超え 560兆円に
数日前に見たニュースです。これを見たとき、驚きました。東証一部上場企業のすべての時価総額を、GAFA+Mが上回ったということは、日本を代表する数々の企業が束になってもこの5社には(時価総額ベースの企業価値では)かなわない、ということです。
大量生産、大量消費であったり、目立ったプラットフォーム、便利なツールはもうほとんど勝者総取りですね。大きく勝負に出て、大きく勝つという時代は完全に終わったかな、と思いました。このままでは、日本の半導体産業などは、部品メーカーになってしまうことは間違いないと思われます。5Gの時代になったとしても、スマホがまだまだ使われる時代であったとしても、たしかに儲かるかもしれません。それで恩恵を受ける人もいるでしょう。それでいいんだ、という人もいるでしょう。しかし、さらに一歩踏み込んで、世界を変えるようなサービス、というものは、もしかしたら、日本からは生まれて来ないのかもしれないと感じました。正確には、ものを売り続けて、それがある一定以上の成功・成果があるうちには、世界初のソリューションがうまれてくることはないのだろう、ということです。
東証一部上場企業ともなれば、事業の規模感もあるでしょう。1億円の売上なんて大したことなかったりするかもしれません。あるいは、そこを狙いに行くこと自体が戦略として間違いになってしまうことだってありえます。
しかし、もっと小回りのきくような中小企業あるいはスタートアップは、こういった、いわばスキマ産業的な、かゆいところに手が届くようなソリューションを次々と生み出していくことでしょう。その中に、ヒット商品のような注目すべきサービスが生まれてくる可能性があります。そんな小さなトライアンドエラーを繰り返しながら、市場からの厳しい評価にさらされながら、より洗練されたサービスが生まれてくるのだと思います。
さらに、もうこういったサービスを作るための環境というのは、GAFA+Mが揃えているわけです。もはや、彼らを提供してくれているプラットフォームだけで、世界初のなにかが生まれることは、ほぼ確実でしょう。その可能性も加味されて、この評価額がついているのかもしれません。
それぞれのレイヤーで必要な役割がありますから、どれが重要でどれが不要という話をしたいわけでもありません。適材適所の言葉もあるように、人それぞれの向き不向きに合わせて食を選ぶべきだと思います。
それでも、課題解決がキーワードになっているいま、いろんな技術を融合させる知見や取り組みを、日本発で積極的にやっていくべきではないかなと思ったのです。