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asobitaino制作後記【1】

みんな大好きchi4さんに担当していただく新企画、asomita project 発進!
asomita project って何?と思ったあなた!これからゆっくりとこの企画のベールを剥がしていくので、ついてきてね😊

まずは、この企画の柱となるTK x Amena NFT Project #57  chi4 x TK asobitaino をchi4さんにじっくり語っていただきます。とりあえず、おさらいして聞いてください。
今後紹介してゆくasomita project はchi4さんの#57で「遊んでみた」が基本コンセプト。音楽好きに楽しい参加型企画となっていますので、どうぞよろしく!
〜マネ班一同〜

※以下、chi4さんの執筆です


はじめに

2023年8月にTK×Amena NFT Projectの企画内作品として、「asobitaino」を公開しました。

制作のきっかけ
今年3月中旬ごろのこと。
「お仕事曲用に書いてボツになってしまった詞を転生させたかった」というのがはじまりです。
冒頭や終盤に出てくる「AIにwo ai ni」のことです。
意味がありそうでなさそうで、でもなんだか語感が良くてふと口から出てきたこの呪文と共に制作を始めました。

テーマ
2022年夏に公開したアイ’ll be thereから…もっと言えば大学生の頃シンガーソングライターとなってから続く世界のお話。
渋谷の交差点で「アイ(ai)」について考えるシリーズの最新作です。

楽曲のこと

lyrics and topline
小室さん界隈でいう「ステンレス」手法で作りました。
ステンレスとか宇宙語といわれる言語/音声ででたらめに歌いながら、子音と母音の組み合わせの輪郭が合うポイントを探して、徐々に意味のあることばに置き換えていくような作業。

材料を混ぜて、こねて、形をととのえていく、パン作りや蕎麦打ちに似ているかもしれません。

ちなみに「あそびたいの」というフレーズは、wo ai niの次にメロディ付きで思い浮かんだのでそのままタイトルにしました。

原型が定まったあと、思考2周目で「もう少し歌詞に寄り添ったメロディにしたいな」と思いました。
そこで取り入れたのが2番以降乱高下する転調です。

「だけど巡る時代は同じようで違う軌道に乗り 変わりつづける」というあたりで半音上の軌道に乗り、直後に元に軌道に近づくように半音下がり、「荒ぶるこころ」と向き合うあたりでまた上がって上がって…という転調を繰り広げることで、歌詞中心のクリエイションにできた点がとても気に入っています。



trackmaking
メロディアスでポップで、踊れそうで踊れない4つ打ちを久しぶりに作りたくなりました。

難しいことには挑戦せずに、自分に弾けるフレーズ・入れたい音色をただただ素直に重ねていきました。

その結果…同じような音域や動きのトラックが多すぎて、ミックスでめちゃくちゃ苦戦しました、笑

vocal rec
ちよ的には少なめで、コーラスも含めて30トラックぐらい。
実は1本に聞こえるところも4本ぐらい重ねていたりします。

歌うのが楽しくて何度も仮歌を入れていたけれど、本番のレコーディング自体はさくっと1日で。

ことばに感情を宿せている時は、歌いながらこころが震えていることに気づきます。

その揺らぎが伝わるようなテイクを採用しました。

※わたしのエディットが下手で、ボーカルステムに若干ノイズが入っている箇所があります。

TK stem
バターや生クリームのようにナチュラルに溶け合っているのに、どこか不思議なスパイスも感じられる。

哲哉さんだけでもなく、chi4だけでもなく、両者が同時に、無理なく自然に共存している。

chi4トラックの中で、そんなステムの使い方を目指してみました。

タネはとてもシンプルなのですが、説明が難しいので箇条書きにします。

・シンセステムの冒頭2小節だけをループさせました。

・なぜこの2小節か。左手(ベース)の存在感が非常に薄かったからです。

・哲哉さんはEm×2小節という認識で弾いていらっしゃると思うのですが、
別のコードにも解釈できるのではないかと仮定しました。

・JPOPを愛するわたしたちの大好物、サブドミ始まりのコード進行をあてました。(いわゆるCDEmG)

・薄かった左手部分は自分で弾いて補いました。

・さらにアウトロでは、↑だけでなくステム終盤のCDEmの部分も重ねています。

・キー:実際にはメロディに合わせてステムを+1~+3移調しています。

・BPM:125.0023(元データは110。Logicがなぜかこの数字に変換してくれました)

プロジェクトのルール的に「BPMの変更はOKだが、どこかに原曲キーのステムを取り入れる。(もしくはドラムステムを織り交ぜる)」という取り決めがあるそうです。

わたしの確認不足でそのルールの存在を公開直前まで知らず、「え…今から半音下げで作り直す…か…?

いやーでもカウントダウン告知しちゃってるし…うわああああああ」と荒ぶるこころにとまどっていました。

「やっぱり公開延期する」と最大限に乱心した時は…運営さん、気が気じゃなかったと思います…!
その節は大変お騒がせしました。

実際は冒頭に流れるアイ’ll beの街頭映像で原曲キーのシンセステムを使用していること。

さらに今後展開する歌ってみたのオケにはドラムステムを追加で織り交ぜたことでにより、事なきを得ました。

chi4さん、この部分思い切って書いてくださってありがとうございます。
ステム使用には確かに元キーをどこかに残す、というルールを設けています。
リリース直前、chi4さんはもちろんのこと、あめなーさんはじめ裏方一同も「!?」となりましたね(笑)。一つの映像作品として冒頭のill be・・・のステムを元キー使用として認める、と決断したことは私たちにとってもちょっとした高跳びな挑戦でしたが、小室哲哉さんを尊敬しているchi4さんならでは!の素敵な作品ですし、クオリティも高いので結果的に遊び心でみんなが楽しいからOK!と、いたずら感覚もスパイスにした、いい意味での特例作品です。
今後のchi4主宰 asomita(遊んでみた)projectのエスプリとしてasomita project 参加者の参考になればと思います 。

マネ班

mixing / mastering

今回は自分で行いました。

制作の中で映像と共にめちゃくちゃ時間がかかった作業です。

「とりあえず安全運転。事故らない」という初心者的目標だったのですが…いかがだったでしょうか。

YouTubeでは、プラットフォームのシステム上、音圧/音量によっては素のマスタリング音源よりも部分的につぶれて聞こえてしまう場合があります。

「Loudness Penalty」というサイトを利用したり、TMさんのアルバム『DEVOTION』がどれぐらい圧縮されているのかもいろいろ調べてみましたが、大きいところをつぶされる前提でそれでも海苔波形のように全体の音圧/音量を底上げするのか、それとも全体が小さめでもダイナミクスを大切にするのか。
今回は自分の力量不足もあり、どっちつかずのゴールになってしまったかもしれません。

とりあえず「ミックスは魔法ではない」ので、大前提として素材作りにベストを尽くすこと。

不要なコンセントは抜く。マイクとの距離や角度。くちびるや洋服からノイズを発さないような工夫などなどなど。

エンジニアさん(もしくは自分)がまぜやすいように小さな心配りを重ねることをこれからも真摯に続けていきたいです。


現在プロジェクトの代表であるあめなーP個人所有のステムと、有志によるボランティアのみで運営されています😊よかったらサポートお願いします💖