薄まった成功体験や賞味期限切れの成功体験は人を退化させる

今回は、薄まった成功体験や賞味期限切れの成功体験は人を退化させるというテーマでお話していきたいと思います。

成功体験というと、「苦手を乗り越えた」「努力が報われた」など、困難な場面を迎えた時に、自分で行動を起こし、成功に導いたということで語られることが多いですが、これが薄まったとか、賞味期限切れとは一体どういう状態を指すのでしょうか。

先ずは分かりやすい方で、皆さんも何となく分かっていると思われる賞味期限切れの方から説明すると、

成功体験も、行動をする人やタイミング、運によって違ってきますが、大前提として時代背景が異なると、全く違う結果になります。

会社の上司から「昔の俺はこんなことをして…」という、今の時代では全く必要なくなった時代錯誤の苦労話を押し付けられて辟易するという話をよく聞きますが、そういう類の話です。

正にこういった努力と根性だけで語られる成功体験が、賞味期限切れの成功体験で、今の時代では全く意味を成しません。

成功体験は刻一刻と変化するものです。

ちなみに一応補足しておくと、先人の成功体験に学ぶことは沢山あり、賞味期限切れかどうかを見極める判断材料としては本を沢山読むことが有効です。

次に薄まった成功体験ですが、会社勤めの人の成功体験は正に薄まった成功体験と言えるでしょう。

なぜなら、自分だけの決断の上での行動ではなく、結局上司に嗜められて軌道修正を余儀無くされるとか、役員が最終OKを出さなかったのでボツになったとか、自分の考えで100%行動できるわけではないからです。

新卒でその会社に入りたてとかの時はまだしも、会社に慣れてくると、何となくで決めて上司に稟議を上げるみたいな感じになってきてしまい、自分が関わったプロジェクトが仮に成功を収めたとしてもそれが全て自分の行動によってもたらされた成功体験とは思えなくなってしまいます。

100%フルコミッションの営業会社ならまだしも、逆にそういった形での成功体験を自分の手柄だと思っている人は要注意。その話は前に「業績が上がったんだから給料上げろ」は妥当ではなく不当な要求!?というテーマで書いてますので、そちらを参考にしてください。

このような薄まった成功体験は、自分一人で成し遂げた成功ではないとはいえ、ある程度社内でちやほやされて、多少賞与が良くなったり、インセンティブを得られたりすることで、本人としても満足度が出てくるので、仕事で結果を出した気にさせてしまうのです。

一方、会社としては一人の社員に依存した成功体験ではないので、仮にその人間が辞めたとしてもチームとして穴埋めが可能なので、会社経営にとっては安泰なので良いことです。

こういうと一見WIN-WINに見えそうですが、会社勤めをしている人間にとっては不利益に他なりません。

なぜなら、仕事で結果を出した気になるという仕事ごっこをさせられているだけで、実際の成功体験も自分の行動が全て紐づいたものではないことから、自分の決断に100%の確信が持てず、会社に依存することになってしまうからです。

自分が勤めている会社でしか通用しない経験や知識を蓄えさせられ、そこで薄まった成功体験をさせられていると、仮に転職できたとしても手持ちのスキルは全く通用せず、転職先の会社でも新たにそこでしか使えない薄まった成功体験を経験させられることで、会社の都合の良い駒としか扱われません。

そういった中、きちんとした成功体験を積み重ねるためには、どうしたら良いでしょうか。

それは、成功体験の成功をきちんと因数分解して、どの要素で成功したかをきっちり見極め、一つ一つの決断に責任を持つことだと思います。

ただ最終的に全部自分で責任をとるとなると、給与の返上とかになってしまうので、会社での成功体験をなるべく薄めないように努力し、自分で商品を作りビジネスモデルを組んで、そこで100%責任を持って行動することが良いのではないでしょうか。

正社員でいることのメリットも前にお話しましたが、

毎月収入を得られるという前提がありますので、そこで最大のリスクヘッジをしながら自分のビジネスで勝負に出るというのが賢い選択なのではないでしょうか。

それではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?