気づかず7円取られてた⁉️ 海外通販の為替手数料を安くするための4つの方法
はじめに
(有料部分は投げ銭代わりの最後だけで大部分無料で読めます)
最近、欧州や中国からのウイスキー需要がやや減っているせいか、「え、こんなの買えるの?普通瞬殺じゃね?」というスペックのボトルを、安くはないけど高すぎない値段で海外から輸入できる機会も増えています。
送料もそれなりにかかり1本だけ買うと割高になってしまうため、一度買うと決めたら結構がっつりボトルを買われる方も多いのではないでしょうか。最近のエクスチェンジのXOPボウモアのように。
そうなると数円の手数料も意外とバカにならない額になるので、少しでも安く買うために、有利な為替レートで買い物したいですよね。最近円安がまた進んでいることもありますし。
特に、我々ウイスキー好きがよくお世話になるイギリスポンドは価格変動が大きいため、為替手数料も1ポンドあたり3〜4円などと他の通貨と比べて高いケースがあります。「この手数料なんとかならない?」と思う人もたくさんいるかと思います。
私も過去ずっと様々な方法を試してきました。
その人柱となった経験から、少しでも為替手数料を安くする方法をお教えします。
高額の買い物は土日にするな
まずは初級編です。
基本的なことですが、土日やクリスマスなど為替市場で取引が行われていない日に両替しようとすると、一般的にカード決済での為替手数料が高くなる傾向があります。高額の買い物は土日を避けるのが賢明です。
それはなぜなのでしょうか。
超単純化した例で説明します。
私が1000ポンド分のウイスキーを円建てで支払うカードで買ったとします。
そうするとカード会社は、私から受け取る予定の円を為替市場で売って1000ボンドを買う、為替変動リスクを回避するための「ヘッジ取引」を行います。
そうしないと、為替がさらに円安ポンド高になってしまった場合、カード会社が損をしてしまうからです。今ですと1000ポンドはおよそ16万5000円相当ですが、1ポンド200円になったら1000ポンド買うのに20万円払わないといけなくなります。
「土日はカードで海外で買い物するな」とは言えませんから、為替市場が閉まっている土日でも買い物は受け付けますが、「ヘッジ取引」はできません。
金曜日にNYで1ポンドが165円だったとしても、仮に日曜日にウクライナ情勢が急変したり、テロが起きたり、OPECが突然原油の増産を決めたりしたら、月曜日に為替取引が再開された時に1ポンド170円になるかもしれませんし、160円になるかもしれません。
そんなリスクを出来るだけ減らすためにできる数少ないことのうちの一つは、ヘッジ取引ができない為替市場が閉まっているとき(=土日)の為替手数料を上げることです。
また、カード会社は私が1000ポンドの買い物をするたびにいちいち為替市場で円を売ってポンドを買うヘッジをするわけではなく、インバウンドで日本に来たイギリス人が日本で買い物するときのポンドを売って円を買う取引などと相殺して、まとめてヘッジを行なっています。
「円→ポンド」の取引と、「円←ポンド」の取引が同じ量発生すれば、為替の変動リスクはなくなることはお分かりになるでしょう。ですがそんな奇跡は起こらないので、必ずどちらかに偏りがでます。両方向の取引があれば、片側だけよりもリスクが少なくなることはご理解いただけると思います。
ということは、VISAやMasterなどの国際ブランドの方が、JCBなどの国内ブランドよりも為替ポジションの偏りが小さいであろうことが想像できます。
確かめたわけではありませんが、国内ブランドのカード会社の方がより大きな為替リスクに晒されていると考えるのが自然です。
したがって、高額の海外個人輸入は平日に、国際ブランドのカードを使って行うことをお勧めします*1。
気づかないうちに為替手数料7円取られる地雷を避ける
The Whisky Exchangeなどのサイトで決済するとき、自分のカードがなぜだか使えず、仕方がないのでPaypal使う時ってありますよね。あまりメジャーじゃないショップを使うときも、自分のカード情報を相手に渡したくないのでPaypal経由にする、というケースもよくあります。
Paypalの為替レート、チェックせずに買い物して地雷踏んでませんか?
普通の為替レートは1ポンド=165円、などと表示されますが、Paypalでは1円=0.00606061ポンド、のように表示されます。
こう表示されると、その為替レートが高いのかどうか、直感的に理解できないままに「ま、いっか」とOKをクリックしてしまいます。
ですが、ちゃんとチェックすると1通貨単位あたり7円近い手数料を取られているケースが結構あります。
以下の例はつい先日私が買い物した時のユーロの為替レートで、1円=0.00662ユーロとの表示が出てましたが、ちゃんと計算したら1ユーロ=151円でした。その時のユーロ円の仲値は144円台。1ユーロあたり7円近い手数料を取られるところでした。
買い物代金が640ユーロほどだったので、手数料は実額にすると4500円ほど。
下の証拠画像を拡大して見てみてください。
この地雷は、スマホの計算機で1÷0.00606061=165、などとしっかり計算することで踏まずにすみます。ぜひ計算してから決済してください。
Paypalが提示する為替レートが納得いかないときは、Paypal経由の円建ての支払いではなく、クレジットカード会社経由での外貨建ての決済を選択してください。
そうすれば、クレジットカード会社の為替手数料、通常ポンドの場合3円程度、ユーロで2円程度で買い物代金を支払うことができます。
一部の新興フィンテック企業の外国為替送金サイトでも、Paypal同様の表示方法になっているケースがありますので、念のためのチェックをお勧めします。
ここからは、1000ポンドの買い物するのにクレジットカード会社やPaypalに支払っていた3000〜7000円などの為替手数料を一気に10分の1程度の数百円まで大幅に下げる技をご紹介します。
ソニー銀行のSony Bank WALLETを活用する
外貨預金の為替レートの手数料がそもそも安いソニー銀行。優待プログラムの最上位ステージまで行けば、ポンドを買う手数料も仲値からわずか20銭、そうでない人でも45銭と相当割安。ちなみにメガバンクだと50銭などです。
外貨預金の両替手数料と、海外通販の為替手数料と関係あるの?
実は関係あるのです。
ソニー銀行のSony Bank WALLETというキャッシュカード兼デビットカードを持てば、外貨預金から外貨のままで決済できるのです。
例えば、1ポンドが165円で取引されている時に、カードで1000ポンドの買い物をするとします。
その時まず、インターネットバンキングで円口座にある円を使って1000ポンドを買い、外貨預金にします。
そうすれば、カードでの買い物の支払代金1000ポンドが、1000ポンドの外貨預金口座残高から外貨のままで(←ここ重要)引き落とされるのです。
為替両替手数料が1ポンドあたり30銭だとすると、1000ポンドx0.3円=300円の手数料ですみます。また、自分の好きなタイミングで好きな為替レートで為替レートを確定させることが可能です。
為替レートを自分の目で確認してから外貨に両替でき、両替手数料も最大45銭なので、クレジットカードの明細書が届いて初めて「マジでこんな為替レートでポンド買っちゃったのオレ⁉️」と気づく悲劇が起こりません。
買い物に必要な額の外貨を先に自分で購入するというワンステップ踏む手間はかかりますが、お財布にもメンタルにも優しいです。
普通のカードで片道3円手数料取られるとすると、最大45銭は相当オトクですよね。
それに「今は1ポンド165円だけど、ここから円安が進んで1ポンド170円ぐらいになっちゃいそう」と思う時、先に165円でポンドを買って外貨預金しておいて、将来の買い物の決済代金に充てることもできます。
Sony Bank WALLETの商品説明のページは以下になります。国内でカード使うとキャッシュバックされる上に年会費無料なので、持ってて損はないかと思います。
(ちなみにソニー銀行さんからは1円ももらっていませんので、念のため)
次は、支払い手数料を極限まで下げる技のご案内ですが、結構なリスクを伴いますので超上級者向けになります(そして変態ウイスキーマニアでないとこの技を使う必要が出てこない可能性も高い)。
ここまででも無料記事とは思えないぐらいの充実した内容を書いたと自負しております、投げ銭がわりにぜひ以下の有料部分もご覧ください!
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