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#47. 広告ビジネスについて

なんとも広いテーマだが、人事部に

「今年の新入社員向けに広告ビジネスをテーマに話してほしい」

という要望をいただいた。
それ自体は大変光栄なことではあるが、
「なぜ私?」
「何を目的に?」
「何を話す?」

が、自分の中では漠然としている。

人事部としての目的もあると思うが、
その目的が私が話す必要がないテーマ(私の許容範囲外)である場合、人事部・私・新入社員にとってlose×3なことになる。

人事部の目的=私の問題意識や実績→私が適任

という順番になろうかと思うので、来週の人事部との打ち合わせ前に自分の中での問題提起・テーマを整理しておこうと思う。

人事部の目的・狙い

これは、

新入社員に対して
・(我が社なりの)広告ビジネスの全体像を知ってもらうこと

を、

・長年現場に従事している社員がリアリティ持って話すことで、
理解が深まるのではないか

だろう。
なぜなら、一般的な「広告ビジネス」なら、就職ガイドなどで一通り勉強できるはずだから。

それに「私らしさ」をプラスするのなら、これまでの広告ビジネス=メディアの扱いをベースとした収益モデルだけではなく、色んな社内外のパートナーと価値を共創し、プロジェクトを実現した話や、広告が売上に直結する通販ビジネスのケースなどを話せば良い。(カフェ事業は0→1だから、これも話したいところだが、副業になるので微妙)

私が伝えたいこと


自分が本当に伝えたいことになると、広告ビジネスというテーマではなくなってしまう。あくまで広告会社の社員としての自分が伝えたいことは、ただ一つ。
「信頼される人になってください」
ということだ。

これは、職種や年次、転職したとしても変わることがない普遍的なテーマではないだろうか。
営業ならば、予算達成とか企画提案とか、それ以前に「人としてどう信頼されるか」からがスタートである。
当然、信頼できない人に仕事を発注することはないのだが、いざその場になるとそれが意外とわからない。

・予算を達成しないといけない
・企画を売らないといけない

これはあくまで売り手の事情で、クライアントが求めているのは課題を解決する方法である。
ドリルが欲しいのではなく、穴を開ける方法とそのための道具が欲しいのだ。

仕事を取るうえでの課題

しかし、こちら側が課題解決する方法を知っていて、それに等しい価格を提示できたとしても、会ったばかりの段階だとクライアントはそれがわからない
優秀な上司がついていたとしても、新卒1年目の社員から1〜2回会っただけで買おうとは思わない。できれば、30〜40代前半までの優秀そうな人から買いたい。

では、新卒1年目が30〜40代前半の、他社の優秀な担当に勝つためにはどうすればいいのか。

新卒が仕事を取るうえでの武器

・人柄を買ってもらう
・熱意を買ってもらう

これしか無いのではないか。
いや、今や新卒1年目でも優秀な人材は多い。いきなり頭角を表す人もいるだろう。
しかし、我が社に来る人材で今の段階でそんな優秀な社員はいるかというと…。
磨けば輝く人材は、たくさんいると思うが、今の段階で輝いているなら、他社に行っているだろう。現実的な話。

なので、新卒が持っている武器としては人間性(性格や人柄)と、熱意(あなたのために必死で汗かきます!)ではないだろうか。

そのために、ベテラン社員ではできないこと=忙しいクライアント担当者のために手を動かすことを、仕事を発注する前段階からサービスで行いつつ、「この人だったら任せてもいいかも」と思っていただくのだ。

「人として信頼される」をどう伝えるか。


話を戻そう。
「人として信頼される」
これを1年目から忘れずに取り組み続ける。
信頼とは積み重ねであり、それを損なうことをやってしまったら一瞬でふりだしどころかマイナスになり、もう一度リスタートすることすら難しくなる場合もある。
だからこそ、今その大切さを伝えたい。

とはいえ・・・
それを「話すこと」自体は簡単だ。
ただその通り話せばいい。
しかし、聞く側にジブンゴト化して聞いてもらえるかが、非常に難しい。
そしてこれは、我々コミュニケーションを生業とする広告会社社員としては脳に汗をかき、必死に考えるべき最重要事項である。
なぜなら、これから我々ベテラン社員を支えてくれる金の卵だからだ。

ということで、ジブンゴト化してもらうために、私は自分の話をするのではなく、質問形式にしていこうと考えた。

新卒への質問
「仕事って、どうやって取れる?来るだろうか?考えてみてください。」

まずは自分なりに考えてもらう。
選択肢をいくつか提示して手を挙げてもらうでもいい。
そうした上で、予算達成や企画を売ることが先ではなく、信頼が先であることを伝え、腹落ちしてもらう。

導入はそのようにしよう。

すでに2000字に到達しそうなので、今日のところはここまでにする。

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