虫とりのうた
小説家志望の赤井雅彦は、妻の由貴子と息子の真樹男と暮らしている。
ある日赤井は由貴子と散歩中、中年の男から逃げている少女を目撃する。少女は赤井に「助けてください」と言う。
まもなく男がやってきて、自分はこの少女の父親だと名乗る。だが少女は違いますと否定したので、赤井は混乱する。
やがて騒ぎを聞きつけて、周りにいた人間が集まってきた。
ところが、その場にいた人間が誰も少女の言葉を信用せず、父親のもとに返してやれと赤井に言う。妻の由貴子でさえ早く父親に返しなさいと赤井を急かした。
父親を名乗る男にうさん臭さを感じながらも、その場にいる人達の無言の圧力に負けて、赤井は少女を男に渡した。
数日後、赤井はあの少女が男に刺殺されたことを新聞で知る。そして少女が殺されたのは「虫とりのうた」という童謡が原因だという噂が流れていることを知る。童謡の歌詞に子供を殺す内容が隠されていて、少女は一番の歌詞に従って殺されたというのだ。
赤井は「虫とりのうた」について調べはじめた。
やがて赤井は悲惨な事件に巻き込まれることになっていく――。
という話で、講談社のメフィスト賞を受賞した。
怖いものが好きなので、個人的にはかなり好きな話だ。
もし怖い話が好きな方はご覧になってください。(*^▽^*)
小説が面白いと思ったら、スキしてもらえれば嬉しいです。 講談社から「虫とりのうた」、「赤い蟷螂」、「幼虫旅館」が出版されているので、もしよろしければ! (怖い話です)