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一奥さんの小説講座

一奥さんの小説講座です。

一奥さん、文章がお上手で、非常にわかりやすいですね。

今後小説を執筆しようと思っている方の、手本書のようなものになると思いますので、是非ご覧になってください。

「君に責任があるってことだ」
「……」

ちなみに無言を示す「……」は、私は小説では使ったことがありません。
(小説以外ではよく使います)

はるか前に小説を書き始めたころ、『言葉を使って表現するために小説を書いているのに、なぜそこを「……」で逃げるのか。その部分こそ地の文で表現すべきではないか』という講評(?)を見かけて、「なるほど」と思ったからです。

上記の例ですと、

「君に責任があるってことだ」
 山田は腑に落ちない表情で押し黙った。

これだと山田は納得していない様子を意味しますし、

「君に責任があるってことだ」
 山田はにやりと笑った。

これだと山田は黙ってはいるものの、なにかの理由があって同意しているかもしれません。

「君に責任があるってことだ」
 山田は納得した様子で頷いた。

これはセリフを言った人間に同意していることを意味します。

このように「……」(無言)だけではわからない情報を、地の文でいろいろ表現できるというメリットがありますね。

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