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【出逢ってしまった人たち#5】思いがけず旅心を揺さぶるペナントもある

僕と同じように、ある日不意にペナントと出逢ってしまったピープルが、Web上にぽつりぽつりと居ることを知りました。とはいっても、そんなに大勢ではありません。その貴重なペナント・エンカウンターの皆さんのブログを拝読しながら、その驚きや感動など多様なココロの動きを行間から受け取って「そうだそうだ」と味わいたい!という企画がこの「ペナントに出逢ってしまった人たち」シリーズです。※これまでに発見したものの中からブログの投稿日が古いものから紹介します

◉今回ご紹介する"ペナント・エンカウンター"『平成昭和化計画』の主・ハヤシライス大盛さんの記事は、特にドラマチックなペナントとの邂逅が綴られているわけではないのだけれど、トップ画像にも一部引用した

当時の観光ブームにおいては、多くの観光地をまわった者こそ成功者であり、人生の勝利者だった。ペナントはその戦利品なのである。優勝杯のペナントと同様に、観光ペナントも壁にイッパイ貼ったほうが有難みが増す。

『平成昭和化計画』2007年6月29日「ペナント」より

という一文が印象深いです。ブログ主さんがおいくつくらいの方かは正確には分からないのですが、1970年代と石立鉄男をこよなく愛し、最近はすっかり『ゴジラ-1.0』の人になっている山崎監督の映画『ALWAYS~三丁目の夕日』を愛でている様子を見ると、僕より少しだけ年上、昭和30年代後半から40年代生まれくらいではなかろうかと思います。中高生時代に大人たちが観光ブームに湧いていた様子を思い出に持っている、そんな雰囲気を文面からは感じ取りますね。ご自身がペナントをガチでコレクションしていた感じではないですが、ペナントに強烈なノスタルジーを抱いていることは

たった一枚で、部屋が昭和に早変わり。

『平成昭和化計画』2007年6月29日「ペナント」より

という冒頭の一文からも感じることができます。

◉記事に添えられているのは、唯一所持しているという、他人から譲り受けたペナントの写真なんですが(実際にパッケージのまま部屋の壁に貼ってある)、これが僕の興味を引いてしまいました。

『平成昭和化計画』2007年6月29日「ペナント」より

「天売(てうり)」? そんな地名、聞いたことが無かったのです。目を凝らしてみるとその上に英文字で「HOKKAIDO」とあったので、初めて北海道にそういう場所があることを知りました。あんまりメディアでは目にすることのない地名じゃないでしょうか? 実際にググってみると、バードウオッチャーの皆さんにとっては世界に誇る海鳥の聖地だというではないですか。全然知らなかった! 世界的にも貴重なケイマフリやウミガラス(別名・オロロン鳥)などの海鳥が間近で拝める"奇跡の島"なんですね。下の動画、最高に美しいので是非ご視聴を!

◉ペナントを収集整理していて気付くのは、既に失われてしまった観光地もありますが、それ以上に変わらぬ存在価値を持っている観光地の魅力だったりします。有名な観光地はもちろん、今回のこの天売島のように、知る人ぞ知る観光地は、自然にしても伝統文化にしても、昭和の頃から今もしっかりとその魅力を守り続けて、存在しているんですよね。昔と違って、インターネットやYouTubeなどで映像を見ることができるようになって、行かずとも満足を得られる場所が出来てしまったことも事実ですが、天売島のように、やっぱりリアルに体感してみたくなる場所があります。もともと「訪れた記念の証」という役割が大きいペナントですが、僕のような人種には「行ってみたくなる場所」を教えてくれる招待状のような、そんなものでもありますね。観光ガイドブックのように饒舌で、いろいろ教えてはくれないですが、それだけにワクワクさせてくれる、そんな力があるように思います。


【ハヤシライス大盛さんへ】できるだけ投稿者の許可をいただいておきたいと思うので、コンタクトをしようと思いましたが適切な術を見つけられませんでした。もしこの記事を見かけられたら、大変恐縮ですがコメント欄に一言いただけると幸いです。よろしくお願い致します。 

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