人権について考える
昨日は、岡山県のきらめきプラザで行われた「楽しく 学ぼう 人権ワークショップ(以下、人権ワークショップ)」に参加させていただいた。この会は、施設、療育、小学校に勤められている先生方が考えられている「人権」についてのお話を伺い、「人権とは何か?」を考えていく会である。そして、この会のすごい所は学生の方が企画運営をされていることである。
それでは、そもそも人権とは何か。
人権尊重の理念について、岡山県教育庁人権教育課から平成31年に出されている資料に以下の様に記載されている。
https://www.pref.okayama.jp/uploaded/attachment/250874.pdf
すべての人を大切にすること、大切にされることが人権の最大の目標ではないかとこの文を読みながら感じた。
では、なぜ今「人権」なのか。私は、今回学生の皆さんが単純に人権週間だからという理由で今回のテーマを設定したのではないと考えた。
「人権」という言葉だけが、教育業界では浮足立っているように思う。真に「人権とは何か?」私たち教育者が考え、実践していくことが今改めて大切だというメッセージなのではないかと考えながら、参加させていただいた。
私が、今回の会に参加して学んだことや考えたことを以下に3つ述べていく。
① 先生方から学んだこと
冒頭でも述べたように障害者施設、療育、小学校に勤められている3名の先生方が「人権」をテーマに話題提供をしてくださった。
職種は、違う3名の先生方であったが共通していたのは、「目の前の人を大切にしている」ことである。
教育は、「人と人との関わり」が大切である。うまくいかないことなんて山の様にある。うまくいくようにコントロールしてしまうことで、関係性が逆に悪化してしまうことも多くある。つまり、相手を変えようとすることが絶対NGだと私は考える。
3人の先生方に共通していたのは、目の前の人と関係を築くために自分が変わる事を恐れていない事である。
・こんな視点から目の前の子どもと関わってみたらどうかな?
・利用者の方の想いをしるために何かいい方法はないか?
・就学前の子どもが安心して小学校に入学してこれるようにできることは何だろう?
こういったことを考えているのである。ここまで聞くと、
「相手の人権を守るために自分を犠牲にしているんじゃない?」
と考えるかもしれない。しかし、3名の先生方の様に優れた実践者は変わる事を楽しんでいるような感じがする。
「自分を変える」そして「変わる事を面白いと感じられる」。先生方から大切なことを教えていただいた。
教育ではなく、目の前の人と共に共育している先生方のお話は、非常に魅力的であった。
② 学生の皆さんから学んだこと
冒頭での述べたように、この会を企画運営している学生の皆さんは本当に素敵だなと感じた。
そして、学んだこともある。自分の言葉で語る大切さである。
今回学生の皆さんは、「自分が思う人権」について他人の言葉を借りず、自分の言葉で伝えていた。私は、それがすごいなと感じた。
それは、自分が真に大切にしたいと考えているからこそ語れる言葉である。きっと、現場に出てからも「人権」を大切にしながらご実践をされるのではないかと感じた。
結局、私が素敵だなと感じる人は、容量が良い人でも仕事ができる人でもなく、自分の言葉で語れる人だなと振り返ってみて思う。
私も日々の忙しさに負けず、自分の言葉で語れる教員になっていきたい。すでにそれができている学生の皆さん・・・・・。素敵すぎる!
③ この会を通じて考えた「人権」について
以下の2つである。
「相手も大切に。でも自分も大切にしていいし、大切にしなければならない。」
「結局、クラスの子どもたちみんなに特別扱いって大事だよね!」
自分を大切にできなければ、相手も大切にできない。自分を大切にできる人は、相手も大切にできる。相手を大切にするために自分をもっと大切にしていこうと感じた。
そして、人権といっても一人ひとりの人権の感覚は違うと思う。
・ニックネームで呼ばれたい人、呼ばれたくない人。
・教室が安心できる人、図書室が安心できる人。
・集団で過ごすことが好きな人。一人が好きな人。
AさんにもBさんにも同じ関わり方では、目の前の子どもを幸せにできないと思う。
みんなにそれぞれ違った特別扱いをする。それを教室で実現していきたい。そう感じた。
今日学んだことを忘れず、自分も相手も大切にできる人になっていきたいと思う。
今回の会を企画してくださった学生の皆さん、先生方本当にありがとうございました。
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