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【自動車ライターと読むニュース】オデッセイも、2021年で生産終了らしい

前回のパジェロ回は、定期的に読者様からご反応いただきまして感謝しております。

今回は、ファミリーカーの王道としてメジャーだった、オデッセイというホンダのミニバンについて話そうかなと思います。

オデッセイのデビューと、それ以前のミニバン

初代のデビューは1994年の出来事で、3列のミドルサイズミニバンが、一般ユーザーの間で一般化するキッカケにもなったモデルです。

初期型は、TV全盛の頃にデビューしており、アダムスファミリー(ホラーコメディー映画)がCMイメージに採用され、なかなか個性的なCMだったことを思い出します。

今思えば、ファミリーカーで7人乗りってだけで、アダムスファミリーをイメージに使うってCMってそんなもんか。

オデッセイ以前のミニバンは、三菱のシャリオや、日産のプレーリーや、マツダのMPVでした。セダンとか、クーペとかの4ドア車が人気だった1980年の前後だったので、バカ売れすることもなく、「おっちゃんファミリーカー」の代名詞でした(バブル全盛を経験した系の人たちには、この車からにじみ出る生活感がダサく感じたらしい)。

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※初代の三菱シャリオ

主にミニバンは1980年前後から、海外向けに作られていたものが、日本でも販売されるようになった自動車のタイプです。それが、しばらくしてオデッセイを出した、ホンダの後出しじゃんけん的な販売戦略が見事にハマったという感じでしょうか。

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シャリオと似たような感じのアングルの写真で、初代オデッセイを見比べると、シャリオから漂う昭和感が、平成初期のの20代(どう転んでも生まれは昭和ですが)には受け付けられなかったのでしょう。

オデッセイは約10年サイクルだった

オデッセイって10年おきに大きく変化したんです。オデッセイは大きく3つの世代に分かれます。1994年から2003年の第一世代、2003年から2013年の第二世代、2013年から2021年の最終世代です。

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第一世代の乗った感想は、アコードを上にギューッと伸ばしたような印象でした。ボディの重さや、重心の高さは感じるものの、ストラット変形のダブルウィッシュボーンサスペンションや、VTEC搭載のモデルでは、今の形式よりもブンブン楽しく走れた車でした。

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第二世代は、ぐんぐん背が伸びるミニバン界隈で、低床低重心を強く意識して作られていて、スポーティーな走りを強く感じたモデルだったことを思い出します。走りのVTECやダブルウイッシュボーンサスペンションは健在で、低くワイドに構えたこのモデルは、オデッセイの中でも個人的に一押しの世代です(走るのが好きな人はオススメだけど、ミニバンとしての性能を求めるのは△)。

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第三世代は、それまでと大きく変わり、走る車というよりは移動空間を強く意識させられる車になりました。特に2列目のシートは、車のシートというより、マッサージチェアのような仕上がりです。快適なミニバンとして、非常によくできています(一般的にお勧めできるのは、コチラのモデル)。

オデッセイまとめ

オデッセイの進化は、第二世代から第三世代のモデルチェンジが、同じ名前の車なのかと思うほど違います。第一世代のスポーティーな部分を進化させた第二世代、第一世代をより快適に進化させた第三世代と考えるといいかもしれません。

オデッセイの略史としては、第一世代で人気の出たオデッセイですが、第二世代のスポーティーさが裏目になって、ミニバンユーザーにはマッチしませんでした。しかし、若者世代には割と人気の出たモデルでした。それを第三世代で、元のミニバンユ-ザーを取り込むために路線変更しました。

個人的に考えるのは、このコンセプトが乗り換えのタイミングごとに変わっていたことが、新車の売れ行きが安定しなかった要因のひとつではないでしょうか(そのわりには、街中で走っているのを見たので、中古車は売れてのでは)。

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逆に、ワゴン車より人が乗れて、ミニバンより少し小さめだった、独特のジャンルでしたが、何気なく便利なサイズだったというのがオデッセイ人気の最大の要因だったのではないでしょうか。


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