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『プー僕』とユアンの話をしよう
先日(1月16日)、学研さんから『スター・ウォーズ〜パダワン〜』が発売されました。
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こちらの作品は、まだ16歳のオビ=ワン•ケノービを主人公とした物語になっています。私はまだ読んでいる途中なのですが、うら若いオビ=ワン少年が大変可愛らしいです。
あれ?と思った方も中にはいらっしゃるでしょうか。見出し画像プーさんのぬいぐるみじゃなかったっけ?と。
スター・ウォーズは現在、広義的な意味でディズニー作品なのでこちらでも取り扱っていこうと思います。ですが今回のメインはスター・ウォーズじゃないんですごめんなさい。
私はオビ=ワン•ケノービを演じる「ユアン・マクレガー」氏が大大大大大だ〜い好きなのです!2023年の東京コミコンでもお会いできましたし、昨年は娘さんのクララちゃんと共演した映画が公開されました。
私が俳優としての彼を本格的に好きになったきっかけの映画は『天使と悪魔』なのですが、ディズニー作品では無いので省きます(これも面白いから見てください〜!!)
そのひとつ前に、彼が気になるようになったのは『プーと大人になった僕(以下プー僕)』でした。
これを言うと一部の方の怒りを買うのと同時に、わかってくださる方もいるかもしれません。
私は最初『プー僕』にかなり否定的でした。
何故かと言うと、『大人になったディズニーキャラのクリストファー・ロビン』が見たくなかったからです。
というのも、私は『くまのプーさん 完全保存版』を見て育ちました。記憶にない頃からプーさんのぬいぐるみ(見出し画像のもの)で遊び、未だに一緒です。パークに連れていくこともあります。
そんな私にとって『ディズニーキャラのクリストファー・ロビン』は、『ちょっと年上のお兄ちゃん』であり『自分自身』。彼が『大人になる』物語を認めたくなかったのです。クリストファー・ロビンは永遠の子どもであり、いつまでも100エーカーの森でプーさんや仲間たちと一緒に遊ぶ存在だと思いたい気持ちが強かったのです。
しかしディズニープラスに入り、「まあ見てみるか〜」と気まぐれで見てみたところ……
ダバダバに泣かされました。
オープニングでもうダメです。寄宿学校に入らねばならず、100エーカーの森にはもう滅多に戻ってこれません。入学後の環境も厳しく、更に父親が亡くなったことで「家の跡取り」として生きねばならなくなりました。
現在の奥様と出会い、一人娘を授かるものの、第二次世界大戦が勃発したことでロビンは戦地へ赴きました。
子どもから大人になるにつれて、ロビンの中で100エーカーの森が忘れられていくのが堪らなく悲しくて切なくてならないのです。
戦地から生きて戻れたものの、長らく家を離れていたために娘は自分のことを覚えていない。トドメは就職した会社のせいでワーカーホリック気味になっていること。奥様や娘を愛しているはずなのに、上司から仕事を押し付けられているせいで辛い思いをしています。
泣かずにはいられません。
疲れた顔をしているクリストファー・ロビン(ユアン•マクレガー)が、かつての友であるくまのプーさんと再会し、「なにもしないこと」の大切さを思い出す。そんな物語です。
奥様から「何年も笑っていない。このままでは壊れてしまう」とまで言われていたユアン演じるクリストファー・ロビン。寝る前に読み聞かせをしてほしいとお願いする娘に読んでやるのは絵本ではなく歴史の本。プーさんと再会するも、喋るぬいぐるみなど『現実』にいるはずがないという考えから「とうとう壊れた」と思ってしまいます。
マイペースで呑気なプーさんにイライラして、「ぼくのこともすてたの?」という趣旨のプーさんからの問いかけに対して「そうかもしれない」と言ってしまったロビンにかなりショックを受けたからです。
この辺りの、『ほぼ無表情か怒った顔をしているのに、内側ではとても苦しんでいる』というユアンの演技が大変素敵です。一見冷たく見える態度も、『大人だから』という理由で深い傷を隠しているだけ。隠しているつもりの傷がうっすら透けて見える演技に、泣けてしまいます。
藻掻き苦しんでいるロビンに明るい表情が見え出すのは、川に流されているイーヨーを救おうと必死になる場面でしょうか。子ども時代には勇気を出して飛び込まなければいけなかった川は、大人になった今ではとても浅いもの。更にはティガーたちの前で『ズオウとヒイタチ』をやっつける勇姿(ごっこ、なんですけどね)を見せることで、自信を取り戻したようにも見えます。ここら一帯の場面は、ロビンがかつての無邪気さとそれ故の強さを思い出してホッとするシーンです。100エーカーの仲間たちに囲まれているロビンを見ると、とても温かい気持ちになります。
初見はここでかなり救われた気持ちでした。夫であり、父親であり、会社員でもあるロビン。けれどその中で確かに、100エーカーの森で一番頼りになる「クリストファー・ロビン」が生きている。そのことがわかって堪らなく嬉しくなったのです。
個人的な意見ですが、ユアンの顔立ちはどこか幼さを残しているように見えます。勿論彼は大人であり、多くの経験をされてきた俳優。そんなユアンだからこそ、「大人としての悩み」を抱えながら「こども心」を持った存在であるクリストファー・ロビンになれたのかもしれませんね。
ユアン・マクレガー氏、これからも応援しています。