いちごの唄

石橋静河の「ミューズ感」ー夜空の下でも光り輝くー

はじめまして。ミトコンドリアンと申します。普段はTwitterで映画や読んだ本の感想を偉そうに書いています。たまに140字以上感想を書きたくなることがあるので、サクッと文を書けると聞いたnoteを始めてみます。

先日『いちごの唄』という映画を観ました。

ヒロインを演じている石橋静河の「ミューズ感」に心奪われてしまいました。

■ミューズ感とは

私の言う「ミューズ感」は「主人公と付かず離れずの関係だけれども、主人公にとってなくてはならない存在」を指します。彼女、妻ではないけど、なくてはならない存在。それはもはやミューズなのでは。勝手に名付けました。

『いちごの唄』の中で主人公のコウタは偶然東京で石橋静河演じるあーちゃんと再会し、1年に1回七夕の日に会うことを約束します。コウタはあーちゃんと会える日を待ち望み、カレンダーの過ぎた日に×印を書き込み、まだ2月だというのに7月までのカレンダーを破り捨てます。

コウタはあーちゃんのことを想い続けていますし、あーちゃんもコウタと会う日を楽しみにしています。でも、連絡先を交換したり、七夕以外の日に会ったりはしない。そこには簡単に手に届かないミューズの存在が確かにあったと思います。

■なぜ石橋静河でないとダメなのか

この私が勝手に名付けた「ミューズ感」は誰にも出せるかといわれればそうではないと思います。石橋静河だからなのです。

石橋静河がヒロインを演じた作品は『いちごの唄』の他に、『夜空はいつでも最高密度の青色だ』『この鳥はうたえる』がありますが、この3本に共通して言えるのは、夜、暗いのシーンが非常に印象的であるということです。

明るいシーン、光が当たるシーンで輝く女優、「ミューズ感」が出る女優はたくさんいると思うのですが、夜のシーンでこれだけ神々しく魅力的に映し出される女優は石橋静河しかいないのではないでしょうか。どのキャラクターもどこか影を持ち、上手くいかない部分も抱えながら生きている様子が伝わってくるからそう見えるのかもしれません。

ここまで読んでいただいた方はぜひスクロールで戻って『いちごの唄』の予告編を見ていただきたいのです。最後のタイトルが出て、石橋静河が笑っているショット! 最高です!

私の周りの石橋静河の認知度は高くありませんでした。少女コミックの映像化のヒロインもやっていない、TVCMを打つ映画のヒロインもやっていない、連ドラもたくさん出ているわけではない。

それでも今回取り上げた3作品や『二階堂家物語』などでも印象的なキャラクターを演じています。また石橋静河の「ミューズ感」が見られる作品を見たいです。

ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました

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